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ヤンキー君と白状ガールを読んで

こんにちは
家内から『ヤンキー君と白状ガール』というドラマがあると教えてもらいました。
調べたら原作はマンガで読んでみました。
私の家内は全盲で、私とは普通に考えたら出会わないと思うような中出会い、私と付き合い、結婚しました。

私は自分ではヤンキーとは思っていませんが、家内に言わせるとめっちゃヤンキーらしいです。
初めてデートした時、自分が無意識に他人の方に言った言葉から『あっ、この人はそういう人なんだ』と感じたらしいです。
なんでじゃあ結婚したのか聞いたら、わからないと言います。

さて、このマンガですが、よく作者の方は調べておられると感心しました。
音声ガイドのこと、セルフレジが使えないこと等々本当によく調べて描かれていると思いました。
うちの近くもセルフレジが多く家内は買い物がしにくいと諦めています。

マンガで森生がこの世界ははみ出した人間を無視している。それで何が進化した世界だ!と怒るシーンがありますが、私も同じように感じます。
家内も仕方ないよ。とよく言いますが、やはり悲しくなります。

引っ越したのは前の街では絶対に家内は一人では歩けないから、少しでも一人で歩ける街に行き、一人でできることを広げて欲しいからとの思いがありました。
視覚障害の方々がいないから視覚障害の方々が映画を観ないとか必要としてないのでなく、利用できないから諦めているだけです。

それは他の障害をお持ちの方々も同じことで、利用できないから諦めているだけです。
そこに気づかないのか、気づいても無視するのか、社会は優しくありません。

マンガに出てくる、ユキコのセリフの一つ一つは私には家内からよく聞いた言葉でもあり、心に突き刺さりました。
ユキコのセリフには諦めと言葉にならない慟哭がしみこんでいます。

私達のことをマンガにしたらあんな感じかしらと家内は言いますが、このマンガを通して、障害を持つ人達が社会からはみ出したゆえに切り捨てられていることを知っていただきたいと願います。
確かに様々な形でバリアフリーは進んでいます。でもまだまだ健常者に偏った在り方です。

私も仕方ないと諦める時があります。でも本当は不自由な人に合わせたもののほうが健常者も使いやすいです。
森生がセリフレジで最初使い方に苦労しますが、それも使い方を不自由な方に合わせてつくればもっとみんな使いやすいでしょう。

そして、レンタルビデオ店で森生がお年寄りの方々のお世話をして、みんな老いていくんだなあと感じたように、障害を持たなくても、必ずみんな老いてゆき不自由になります。
どんな形でも私達は不自由になってゆく存在だということを忘れてはいけないと思います。

最後に私は家内と結婚して良かった。家内は面倒かけるというけど、生まれ変わってもまた結婚したい。素敵な関係でいたい。森生とユキコと同じように。

#ヤンキー君と白状ガール #視覚障害 #障害者

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