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自主映画を、撮る。その14

本編の前にまずは、今週の「HIRUMESHI!!」のコーナーから。(2022年追記)

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銘店「HOP STAND神戸モザイク店」にて、神戸ハーバーランドエールSmall+HOPカリーブルストレモン&パセリ(値段は失念…)。コロナ禍以来ご無沙汰していた高速神戸駅前を闊歩、随分と道に迷いましたがなんとか久し振りにジャズ研界隈の先輩後輩にもお会いできました。体を揺らして音楽を楽しめるという根源的幸せ、今、猛烈にドラムが叩きたい所存!!

以下、本題。(2021年末執筆)

2021年、クリスマス早朝。

最低限の機材と小道具を小脇に抱え近所の公園へ、こんな時間からホント何やってんだ。「事案」認定必至、すぐ裏手には小学校もありますからガチで手早く済ます。基本静止画ベース、あわよくば台詞録りまでと思ってましたが傍から見ても「事案」と表現する他ない絵面で。イメトレという名の通報防止策模索、ここまで後ろめたい気持ちで映画を撮ったのは初めて。

部屋とYシャツと私、ならぬカメラとぬいぐるみとおじさん。主宰幻の3作目として内輪向けの上映会当日に突如投下する構えの短編作品、タイトルは『It's Just A Puppet Show』(操り芝居)としました。厳密には、別名の付いたボツ案を拝借し人形劇としてマイナーチェンジした形。さすがにオリジナルタイトルを標榜するのは気が引けるので。

制作陣、全員忘れていそうな設定。

今一度企画会議で得た結論に立ち返ってみましょう『メイド・イン・埼玉』つまり本作はクレヨンしんちゃんを雛形に始まったはずの企画で。それなのに3作撮り終えてなおクレしん要素は皆無、それどころか当初目標であった「作品間をシームレスに繋ぐ」意識もどこかへ消え去ってしまい。まあこういう脇の甘さも含めて映画部っぽいなあと思う訳ですがしかし。

クリスマスイブにビレバンでクレしんグッズを買うおじさんが果たしているかね、本当は「ネネちゃん+うさぎ」セット売りのぬいぐるみを買いたかったところですが。さすがに「事案」過ぎる、アラサーおじさんがネネちゃん買うのはさすがにマズくね。との機運から、詳しくは本編をご確認下さい。代わりに何を買ったのか、しかしこれにはちゃんとした理由が。

パペットになら「毒付き」も「社会風刺」も許される。

本作のリファレンスとして挙げたいのは「セサミストリート(特にカーミットニュースをしつこく観返しました)」、そして「ねほりんぱほりん」。両者に高い相関性を感じるのは言わずもがな、往年のパペットショーに影響を受けた職員が山ほどNHKにお務めだから。公共放送でありながら毎週鋭角に社会テーマへ切り込めるのは、さすがの一言。

本作が実現できたのはひとえに「人形劇」だからこそ、あるいは主宰一人で完結できるプロジェクトだったことも功を奏した形か。若干エグみの強かったオリジナル台本を、パペット向けに下方修正。あくまで「毒付き」や「社会風刺」といった原作の大枠は崩さず、ポップに出力。静止画ベースゆえのツッコミどころすら作品性に取り入れる意識でもって。

芽生えた「一人芝居」への憧れ。

すなわち、次回作以降の展望について。ズバリ主宰は今回「限られた人員と時間」の中で、映画制作を完遂させる為の社会人版ノウハウを身に付けた。恐らくこれ以降中長編を撮れる余裕はない。然るに、今後の活動方針と短編/オムニバス形式との親和性は極めて高いはずで。『メイド・イン・甲山』(仮)撮了後も日々浮かび続ける新たな作品アイデア、そのガス抜き案。

つまり「演者の頭数を減らしつつ」、「スタッフ削減可能」な「一人芝居」主導の世界線に思いを馳せる。大所帯でないとスケールの大きな映画は撮れないのだという過信。むしろ、限られた人員でこそ紡げる作品性があって。この辺りは(もしご縁があれば)次回作以降積極的にプレゼンしていきたい。「少数精鋭」の可能性を広げる重要な逸品となるかもしれない。

(誰が撮るかわからぬ)次回作案、そして。

ボツらないうちに列挙しておきます、いわば「短編ベース」作品。アラサー/オバサー世代を映し出した今作のテーマは「寡男」。意図して独身生活を送るおじさまorあるいはパートナーを失った男性を主人公に据え、十人十色な「人生」を映像に収める。悲劇/喜劇、あるいはホラーやファンタジーもアリの魅惑のフォーマットです。

さあここまでお送りしてきた自主映画制作絵巻ですが。いよいよ佳境、次回「忘年会兼試写会編」。note読者様にとりましては「完成品お披露目会編」果たしてどんな作品が出来上がったのか、都合出来る限り個人情報は伏せてお届けする予定で。どうぞご期待下さい、否、過度な期待はおやめ下さい。第15回にしてようやく公開、大変お待たせしました。

(次回へ続く)

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