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映画日誌’22-01:クライ・マッチョ

trailer:

introduction:

半世紀以上にわたり俳優として活躍しながら、『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』で監督として2度のアカデミー賞に輝いたクリント・イーストウッドが監督・主演を務め、N・リチャード・ナッシュの小説を原作に描くヒューマンドラマ。落ちぶれた元カウボーイが、少年とメキシコを横断しながら心を通わせていく。ナッシュと『グラン・トリノ』などのニック・シェンクが脚本を担当し、『ミリオンダラー・ベイビー』などのアルバート・S・ラディらが製作を手掛ける。(2021年 アメリカ)

story:

アメリカ、テキサス。ロデオ界のスターとして君臨したマイク・マイロは落馬事故をきっかけに落ちぶれ、家族は離散。競走馬の種付けの仕事をしながら一人で暮らしていた。ある日、マイクは元雇い主から、別れた妻に引き取られてメキシコにいる彼の息子ラフォを連れ戻すよう依頼される。単身メキシコに向かい、親の愛を知らない生意気な不良少年のラフォと出会と出会ったマイクは、アメリカ国境への二人旅を始めるが...

review:

2022年の映画初めである。クリント・イーストウッド大先生の新作であり、監督50周年40作目のアニバーサリー作品を心して観る。うむ、マッチョであった。イーストウッド作品にハズレなしと思っていたけど、やや説明くさい台詞、時折わざとらしい演出、荒唐無稽な映画的展開に、あれ・・・?先生、ちとヤキが回った・・・?と思ったのが正直なところ。

だが、それでも血が通った物語になるあたり、さすがはイーストウッド先生・・・?全体を通して見れば、優しくて素敵な時間だったのである。馬場VSブッチャーの試合を眺める気持ちで眺めていたという点を差し引いたとしても、温かい気持ちになったのある。オスカーを獲った2作品や『グラン・トリノ』ほどの切れ味がないのは事実だけど、全くの駄作かというとそうとも言い切れない。馬場VSブッチャーの(以下同文)

イーストウッド先生演じるマイク・マイロ氏、落ちぶれたとはいえ一世を風靡したカウボーイである。今のうちにカウボーイやっときたかったのかなと邪推するし、原点でもある西部劇に回帰しつつこれまでの集大成とも言える仕上がりだったので、遺作にならないか心配でならない。これが遺作とかダメ絶対。

と思うけど、何かとマッチョマッチョうるさいラフォ少年に対して、みんな強さを誇張しすぎだ、と優しく諭すイーストウッド先生、何かとマッチョマッチョさんざん言われてきたイーストウッド先生が世界にむけてかました盛大な”にぎりっ屁”なのではないかという気がしてきた。まあ、だとしたら、これが最後だよって舌を出して笑ってくれていればいいかな。いやダメだろ。

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