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夜更けに沈む話

深夜3時、秋の夜長です。
寝るでもなく起きるでもなく、ぼんやりと文字列を走らせています。

おそらく、少々精神が擦り切れているのでしょう。
それか、夜のせいでしょうか。どうしても思考が良くない方に向かってしまうのは。
あるいは、なにもないのかもしれない。何も考えておらず、何も形になどなっていないのかもしれない。今の私にアウトプットできるものなど何もなく、この文字列もただただ腹の中に渦巻いたどす黒い不純物を排泄する作業でしかないのかもしれない。

日付で言えば昨日、自分の感覚で言えば今日…は楽しい一日でした。近場ながら主人と外出をし、制限がありながらも楽しく時間を過ごしました。うん、楽しかったなぁ。
楽しかったと思うのに、不安になる。
もっとうまく立ち回れたのではないかな、気を利かせられたのではないかな、もう少し小綺麗な自分でいられたのではないかな、などと。
そうすれば主人ももう少し、今以上に自分を好いてくれるのではないかな、などと。
日付で言えば今日、自分の感覚で言えば明日…私はお休み。主人はお仕事。家には一人きり。予定は特になし。そういう日が、とても怖い。
ただ虚無に時間が過ぎていくのがとても怖い。何も成せなかった日が、時間が、自分が、嫌いになる。責めたくもなる。
そうなる日を予感する今この時間が、とても怖い。怖いから、明日になることから逃げるために寝るでもなく起きるでもなく、こうやって文字列を走らせているのです。

重い。心がとても重い。逃げてしまいそう。
今夜は酒を飲んでしまいました。我慢できず、主人を差し置いて私一人だけ。
この頃飲酒量が増えています。深夜に一人で飲む酒が楽しい。
それもまた、恐怖を感じる。少し前まではそう感じることなんてなかったのに。酒は人と飲むから、お店で楽しむから特別であり楽しい…そういうものだったのに。
夜更けの恐怖から逃げるための道具になり始めていると感じる。それが、怖い。

怖いのです。あらゆるものが怖い。
夜更けが暗く深いところへ手招きしてくることが。
虚無の時間を過ごし、そのまま日々が過ぎ去っていくことが。
大切な人に嫌われることが、呆れられて、飽きられることが。
怖い。怖い。怖い。

秋は寂しさの季節であると誰かが言いました。
長い長い夜は、自分の孤独さを痛烈に感じずにはいられません。たとえそうでなかったとしても、そうであると暗示させられてしまう。
危険ですね。良くないですね。結局こんな日は寝たほうが良いのです。わかっています。
暖かく柔らかな毛布にくるまって、良い夢でも見たいものです。
せめて夢の中では、甘く穏やかな夢に満たされることができたらと願わずにはいられません。

そして、朝になったらこんな文字列のことなんて綺麗さっぱり忘れているのでしょう。
改めてこの文章を見返して、恥ずかしさや情けなさを感じたらいい。そうであったらいい。
夜更けに沈んだ自分からから朝の眩しい自分への、些細な攻撃です。

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