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「話す力」30のチェック【行動】①「最初と最後のあいさつを意識してしっかり話す」

 人前で話す時の「基本の型」というものがあります。その特徴は最初と最後に「あいさつ」を入れることです。

 なぜ、このようにするというと、理由があります。これは心理学の言葉で「両端効果」と呼ばれているもので、最初と最後を押さえると、全体として引き締まって、スッキリしたように伝わるというものです。

 例えてみれば、展覧会に自分の描いた「油絵」を出展する時というのは、キャンバスのまま出す人はいないでしょう。大抵は「額」や「フレーム」をつけます。こうすることで、「これ、本当に自分が描いた絵だろうか?」と自分自身でも疑うくらい印象が変わるのです。

 実は、話し方も同じで、油絵のに当たるのが最初と最後の「あいさつ」なのです。「あいさつに始まってあいさつに終わる」のが話し方の基本の特徴なのです。「礼に始まり礼で終える」ではないですが、「初め良ければ、終わり良し。終わり良ければすべて良し」なのです。

 このように考えると、何事も「最初と最後」というのはとても重要な位置付けになっているようにも思えます。人生も同じように、「出会いと別れ」、コミュニケーションでは「聞き方(インプット)と話し方(アウトプット)」、物事の「けじめ」や「メリハリ」をつけるタイミングも最初と最後で印象が決まってしまいます。

 人前で話すときのコツも、最初と最後の「あいさつ」の仕方が鍵を握っていると言っても過言ではありません。今回の「話す力」30のチェックの構成は【言葉】と【心】と【行動】の3つのポイントがありました。「言葉に心を乗せて行動しよう!」というコミュニケーションの「勘所」の一部の紹介です。

 さて、人前で話すときの最初と最後という実際は、単に「あいさつ」だけでは存在しません。「立ち姿」や「服装」や「表情」や「お辞儀」や「語調」など様々な要素が一体化して、総合的なその人それぞれの「人となり」や「持ち味」を発揮しているのです。従って、そのパターン人の数だけ存在すると言って良いでしょう。

 例えば、人前で話す時の「あいさつとお辞儀」だけに注目してみても、そのやり方は一通りではないのです。

 あいさつの仕方は「おはよう、こんにちは」から始まって「初めまして」「よろしくお願いいたします」「お疲れ様です」などと、言い方も様々ですし、その際の「アイ・コンタクトの仕方」はもっと違ってきます。さらに「お辞儀の順番」はあいさつとどちらが先ですか?と質問されると、もう生まれてから数え切れないほど行っているにも拘らず、「自分のやり方を意識したこともない」、「なんとなくやっている」という人ばかりではないでしょうか?

 背筋を伸ばして、相手にアイ・コンタクトして、笑顔で豊かな表情になり、「〜さん!おはようございます」名前を呼んで明るく爽やかに先手で「あいさつ」したら、背筋を伸ばしたまま、腰の当たりから「普通礼」で30度くらいの角度でお辞儀をして、一旦留めて相手の状況をきちんと把握して反応をキャッチします。そして、相手がお辞儀をしてあげるときに、相手よりやや遅れてゆっくりと丁寧にお辞儀をします。そしてた背筋を伸ばし相手と目があったら「笑顔」になっていれば完璧でしょう。しかし、実際に意識してやってみると意外と難しいものです。

 上記のことをほんの数秒のうちに無意識のうちに、習慣化して行っているのが「普通のあいさつとお辞儀」です。

 この「あいさつとお辞儀」のやり方だけでも「意識して」行うことで、相手に与えるあなたの印象が劇的に変わるのです。早速「行動」してみませんか。

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