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9月24日のマザコン

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ある日のある瞬間から、両親の不調に巻き込まれて突然人生が激変した悲惨な人の日記です。でもまだ諦めていないよ。
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#介護

9月24日のマザコン68

ひとつ前の記事  記事一覧 翌、水曜日。 今日は施設見学の予定はなく、その代わり母の病院へ面会に行く。 午後から出発しようとしていたのだが、昼前にうちに知らない番号から電話がかかってくる。出てみると、母が入院しているKM病院(精神科専門の病院)の、担当医H先生であった。 母は父と違いだいぶ病院運が良い方で、担当のH先生も私が会ったことのある精神科医の中では1,2を争う、すこぶる感じの良い女医さんである。 私の通っている(そして母も通って入院先を紹介してもらった)わかばク

9月24日のマザコン67 老人ホーム探しを始める その4 介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いなど

ひとつ前の記事  記事一覧 ところで、老人ホーム(高齢者向けの施設)を探すにあたり、………というか施設探しに限らず介護全般に私はまったくド素人だったので、この苦境に放り込まれて私は慌てて「介護入門」「施設探し入門」みたいな本を何冊も読んでみた。 一応私が買った本を並べてみると、これらである。(下にリンクあり) 親が70歳を過ぎたら読む本 相続・認知症・老人ホームについて知っておきたいこと(ダイヤモンド社) 親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと

9月24日のマザコン66 老人ホーム探しを始める その3

ひとつ前の記事  記事一覧 翌、火曜日。 昼ごろに父のいるS病院精神病棟へ。 先週の面会時には途中で看護師さんに「東京帰りの人は汚染者なので出て行ってください!!」と追い出された(そこまで過激には言われていないが)私であるが、今日は問題なく病室に入ることができた。 なぜなら、本日は祝日で職員の方がほとんどいなかったから。 病棟にいる看護師さんが少ない上、なんとなくメンバーも平日と違う顔ぶれだった気がする。入口で「県内からお越しですよね?」と聞かれ、東京帰りではあるが今日は

9月24日のマザコン65 老人ホーム探しを始める その2

ひとつ前の記事  記事一覧 施設Aを引き続き見学中。 見学というか、内部は立ち入り禁止のため来客スペースで職員の方に説明をうかがっている。 ひとつ基本の条件を書き忘れたのだが、高齢者向けの施設には、施設それぞれに「入居できる介護度」の条件がある。 例えば「要支援の人限定」とか「要介護1以上」とか「自立している人(要支援もついていない元気な人)だけ」とか、あるいは特に問わないとか。 公営の特別養護老人ホームになると「要介護3以上」でないと入れない。 条件はその施設、あるいは

9月24日のマザコン64 老人ホーム探しを始める その1

ひとつ前の記事  記事一覧 「親の入る施設を探す」というのは、考えるだけで気が滅入る作業であるが、今や平均寿命が男女とも世界最長になってしまった日本では、誰もが避けて通れない道だと言える。 しかし介護に関係する仕事でもしていない限り、いざそういう局面に入った時に我々はなにをどれからどうやって始めればいいのかまったくわからない。 私は各所に相談に行き、ようやく「有料老人ホームの見学に行く」という段階まで辿り着いた。 有料老人ホームはあくまでいくつもある「高齢者向け施設」のう

9月24日のマザコン46 認知症の家族と1対1で暮らすことは誰にもできない

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 今回も無料記事である。 どうも私はネット記事では文章が長くなる傾向がある。 本の場合は上限ページ数が決まっていたりするので自重するのだが、ネットだとあれも書きたいこれも書きたいと欲が出て、なかなか文章の暴走増を抑えきれない。 そんな文章の暴走で増殖した記事に毎回110円払ってもらうのは申し訳なく思い始めており、ただnoteのシステム上これ以上低い金額が設定できないので、こうして時々無料記事を織り交ぜて料金を還元できたらと思っている。 たぶ

9月24日のマザコン23 ここまでのまとめや、介護に必要だと思うこと・もの

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 まだ、私の片側の肩には、1トンの重りがまるまる乗っている。 その重りと格闘するためこの後も話は続くのだが、なんとか母の入院が決まったここで、いったんひと区切りとしたい。 この続きの日記はちょっとオープンにはし辛い、ドロドロとした怨恨や怨念の詰まった内容になるため有料noteにしようと考えているが、無料のうちに後進の誰かのためにいくらか役に立ちそうなことを、まとめて書いておきたい。 まとめるのは、今回の介護経験を通じて(私のケースは「精神を

9月24日のマザコン18 自殺について思うこと

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 本題から少し逸れるけど、いくらかは本題とも関わりがあるような無いような、しかし常々私が思っていることを、今回1回分を借りてちょっと書きたい。 というのは、私はいつも本ではふざけた文章ばかり書いているので(ふざけて書いているのではなく、ふざけたことを一生懸命書いているのだ)、なので、「たまには真面目なことを書いてみたいなあ」と思っても、そういう場がないのだ。だって私が真面目な本を書いても企画が通らないから……。 そこで、この連載は「30年に1

9月24日のマザコン8

ひとつ前の記事を読む  記事一覧 土曜に続いて、日曜もまた別の不動産屋を訪ね、部屋の内見に連れて行ってもらう。 この2日間で実家から近い賃貸物件はあらかた見た気がするので(単身用の部屋に限り)、その中で場所と広さと家賃を並べて総合点が1番高いところへ申し込みをした。 なんでも、近年の傾向としては連帯保証人はつける必要がないが、その代わり保証会社と契約をしなければいけないそうだ。保証会社というのは、いざという時に私の代わりに家賃を払う会社で、私と保証会社の間の契約が成立すれ