20190608_Xデザイン学校大阪分校ベーシックコース♯3_ビジネスインタビュー

 Xデザイン学校ベーシックコースの第3回.今回からチームを固定し,課題が開示され,本格的に始動する.
 今年の課題は,象印の3年後のゲームチェンジを提案すること.その始めとして,ビジネスインタビューと,インタビュー結果を用いてビジネスモデルの提案を行った.

企業の本質を捉えられていない
 ゲームチェンジを成功させるには,企業のアセットを活用して,現代社会に適応した製品・サービスを提供することが必要であると理解した.そのためにはまず,企業の本質を正確に捉えることが必要である.すなわち,現在,企業が社会に対して提供している価値とは何か?ということではないだろうか.ビジネスインタビューを通してその価値を明確にするには,製品そのものに焦点を当てるのではなくて,ライバル企業との製品の顧客,またそれらの時間軸での変化に焦点を当てることが重要なのではないかと,浅野先生のインタビューを聴いていて感じた.
 また,インタビュー結果から企業のサービスを定義する際にも落とし穴があり,我々はそこにはまってしまった.それは,”いまうまくいっている事業が,必ずしも企業の本質と関係があるというわけではない”ということである.むしろ,うまくいっている事業に焦点を当ててしまうと,視野が狭くなってしまい,企業の一部にしか該当しない定義になってしまうと感じた.今回の課題であれば,炊飯器・給湯器,ホットプレートという主力事業に囚われて,”美味しさを提供する”企業であると定義してしまっていた.実際には,その後の先生の指摘で分かったのは,顧客は"美味しさ"を求めているのではなく,"適温を保つ"という機能を求めているのだということ.つまり.象印が提供している価値とは,"適温を届けること"なのではないだろうか.
 また,今回のワークの結果を通して思い出したのは,顧客は"機能"にお金を払うのではなく,"用事を解決する手段"に対してお金を払うのである,というクリステンセンの言葉である.ゲームチェンジを成功させるには,"企業の価値"を"顧客の用事"を片付ける手段として最適なものにできるかどうかであると考える.
 これについては引き続き考えていくことにしたい.

次回までのtodoは以下の通り
・象印の価値を"適温を届けること"と定義し,それを現在の社会に適応する形で再定義する
・適温を届けることが必要とされている状況について調査する
・その価値を届ける具体的サービスを考え,ビジネスモデルマップを描く
・CVCAも描く

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