『連続テレビ小説 おかえりモネ』―宇田川さんのこと―

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　今週（2021/09/27・第20週）から「気仙沼（おかえり）編」が始まりますが、東京編で（たぶん）最後に残った宇田川さんのこと。
　宇田川さんが姿を現せば、百音たちが宇田川さんを静かに受け入れて、彼の得意なことを頼んでそれを引き受けるほどの関係になれたことに対して、お礼のようなものになるのでしょう。反対に、そうはならずに最後まで姿を見せなければ、百音たちとの関わりが深まっても、宇田川さんの抱えている苦しみが、容易に晴れないほどのものであったことを表すのであろうと思います。
　どちらにしても、この物語に頻出する、どうにもできなかった苦しみと、とても深く穏やか慈しみとを感じさせる表現になるのではないかな、と思っていて、ことばを選ばず言うなら、「楽しみに」しています。
　ただ、私は、宇田川さんが今後、登場するかどうかに関わらず、夜中に独り、人々が集う場の象徴である銭湯の掃除・整理をするという、彼ができる精一杯の方法で、社会との繋がりを保たせようというその心情設定に、既に好感を持っています。