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喜美子に起こったことが多すぎる ―『連続テレビ小説 スカーレット』第28回~第34回より

#テレビドラマ #スカーレット #entertainment

 喜美子の激動の昭和30年12月末。

 21日 昼 ジョージ富士川のサイン会に行く。
      サイン会会場で草間と8年ぶりに会う。
    夕 草間とともに、草間の妻・里子が営む食堂に行く。
    夜 荒木荘に常治から電話が掛かってくる。

 22日 朝 大阪を発つ。
    昼 信楽に着き、3年ぶりに家族と会う。
    夜 実家の状況を疑わしく思う。
      春から美術学校に行くことを、常治とマツに話す。

 23日 朝 マツの薬代のツケが溜まっていることを信作から聞く。
      借金が増えた理由を直子から聞く。
    昼 薬代を支払いに行った後、川原家に一旦戻る。
      ツケを計算して、大笑い。
    夜 荒木荘に戻る。
      荒木荘の人たちに、実家の事情と、信楽に帰ることを話す。

 24日 朝 「歌える喫茶さえずり」で、ちや子宛てに手紙を書く。
      大阪を離れる。

 大まかに書くと以上で済みますが、ここに、ジョージ富士川とことばを交わす、草間夫妻について、信作の変貌、直子と百合子の心情、常治が泥酔する宴会、喜美子と両親の考え方のすれ違い、照子と3年ぶりに会う、大久保さんのいたわり、雄太郎の弾き語り、ちや子の仕事について、雄太郎の芸名などが挿し入れられます。イベント詰め込み過ぎ!
 第28回から第34回までの一週間、喜美子の周りで様々なことが起こりましたが、描かれたこれらの出来事は、わずか四日間のものであることに驚きます。
 次々と物事が起こっても、頭の中がごちゃごちゃにならないストーリーの練り方が本作の強みのように思います。この、あまりに速く、あまりに幅の大きい展開に、心地よく振り回されながら観ています。

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