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「それ差別だよ」って言えない自分

例え相手が家族でも、差別的な発言に「それ差別だよ」と言う勇気がない。

中学生の頃、ある差別用語が流行っていた。
当事者じゃない人に対して「〇〇みたーい」って感じで使われていた。
最初は使っていなかった私の周りの友人たちも、しばらくすると使うようになっていった。

「それ差別だよ」

私は気づいていた。気づいていたけど、そんなこと言って「場をしらけさせる」のが怖かった。

私にできたのは、自分だけはその言葉を使わないことだけだった。

ある日、事件が起きる。

数週間前に転入してきたばかりの子が、先生たちが作る学年新聞に載る可能性を知った上で、「その言葉は使ってはいけない」と、作文を通して学年に発したのだ。

当然、「あいつ新入りのくせに」みたいな雰囲気は流れた。

でも私は「それ差別だよ」が言える彼女が素晴らしいと思う一方、言えるその強さに嫉妬もした。

たぶん、同じように思っていた人は他にもいたのだろう。

そのうち誰もその言葉を使うことはなくなった。

彼女とはクラスも違うし、直後今度は私自身がその学校を離れることになったので交流はゼロと言える。
だけど奇跡的に先日彼女のnoteを発見した。彼女は今、当時の私と同じような思いを別の問題で感じているようだ。それでもnoteを読んだ限りでは、たぶん彼女は次にその問題が発生した時には、きちんと想いをまた伝えられるのだろうなと分った。

私はまだ言えない。あれから20年近く経つのに。

「それ差別だよ」

せめて家族や信頼できる友人には、言いたい。

ここまでお読み頂きありがとうございます! 子どもの頃からの野望「世界平和」のために小さなことからコツコツ頑張ります!