見出し画像

なぜ茶室(建築)の本は高くて難解なのか?

茶道ではなく「茶室」です。私見も交えて紐解いてみようかなと思います。

少し脇道に入ります!
これは大学時代(10年以上前)から感じていたのですが、建築の本って高いんです!教科書として買うのはもちろん、勉強したいなと思うジャンルの本を買うにも大学生にはキツい値段でした..だから、大学&地域の大型図書館にはたいへんお世話になりました。

で、ホントに読み込みたい(線を引きたい)本は買ってました!メルカリはまだなかったので、Amazon..無ければ新品で。建築の本はなかなか目当ての本がブックオフなどの中古店には並ばないのです..

当時は「なぜ高いのか」は考えもしなかった(そこに思考を回す余裕もなかった)のですが、今なら少し紐解けます!

それは「数が売れない」からです。「つまらない」という意味ではなく、マーケットの関係で売れないのです。たぶん1万部売れたら良い方だと思います。

(ちなみに、大学の先生が自分の出版本を教科書指定にすると嫌われるのです..学生にとっても先生にとってもいい事ずくめで理にかなってるんですけどね。)

理工書はほとんどがそうだと思いますが、マーケットが限られている、メジャーでなくニッチなので、単価が高くなる。当然といえば当然ですが、単価が安ければ学生の立場でいうと色んな本を買えて、学びは深められたと思います!これってもったいないですよね..

で、茶室本はというと、やはり高いのです。。手に取って貰いやすい本(書店に並ぶ)で4000円台、さらに専門的な本だと定価2〜5万円します..

しかも茶室本って難解に書かれています。僕みたいに深く研究したい人には「最高の本」なのですが、入口の敷居(価格・内容)が高いのでマーケットはさらに絞られてゆき、人は離れてゆきます(時間の経過と共に買う人は減ってゆく)。

これにも理由があります。

それは、近年まで多くの茶室本を書いていた最高峰の先生が「大学教授」だったから。

(くれぐれも..僕もその先生の本をたくさん買わせていただき、先生の本が大好きです。ここからは構造上の話です)

大学教授という職があるので、正直..本は売れなくていいんです。部数に生活が掛かってないから、難解なものが難解なまま書かれています。

もしこれが「数寄屋棟梁」や「建築家(デザイナー)」がその立場で本を書いていたら、違っていたかもしれません。本業(建築)の認知を広げ、売上(部数)を上げていく必要があるので、マーケット(求められてるもの)を的確に読んで面白く、分かりやすく書いていたかもしれません!

ですが、「大学教授」が長くその立場にいた事で出版された本はマーケット(市場)に寄せることなく書かれたことで、茶室の技術は守られたのです。

マーケットに寄せるために書いていたら、「それってどうなの..」というものも多くなります。つまり、難解なまま長く書かれ続けてきたことで「保存」が効いたのです!

ですが、このご時世です。意識(認知)されないものは滅びてゆきます。特に若い人に歓迎されないものは、短期で見たら大丈夫でも、長期でみたら破滅への道を歩むことになります..

だから、このサイトをつくりました!

▼国内茶室の間取り(図面)を紹介&解説するサイト
https://note.com/sakurada_wa

画像1

・・

今の時代なら無料で記事を書いて、広告を貼って収入を得ることも出来ますが、それだとせっかく「保存」されたものが広告によって濁る(これがいわゆる「マーケットに寄せる」です..)ので、このサイトは「広告なしの無料記事」で運営しています!noteという広告のない美しいマーケットを選んで、運営しているのです。

難解なところはできうる限り崩しつつも、歴史という観点から入り茶室を説明してゆく事で、親近感を覚えてもらおうと意図しています!

ここからはお願いなのですが、このサイトは広告収入を狙った記事ではないため、マーケットには寄せていません。ですが、茶室に興味を持った人には楽しんでもらえるように書かせていただいています!noteには有料の機能もありますが、あえて無料を選んで運営しています。

なので、もし面白いなって思って頂けましたら、各記事の最下部にある「気に入ったらサポート」というところから投げ銭(寄付)が出来るようになっているので、「このサイトに感じた価値の分」だけ投げ銭のほどよろしくお願い致します。

あと、SUZURIで茶室図面や復原図を元にしたグッズも販売しています。これもマーケットに寄せない(茶室という文化を守る)工夫です。上記同様、感じた価値の分だけ買って頂けたら嬉しいです!

茶室をそこまで知らない方にも喜んでもらえると思うので、ギフトにもおすすめです!

・・

長くなりましたが、茶室本はなぜ高く難解なのか、そしてなぜこのサイトを無料で運営しているのか、書かせていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました(^-^)

※サークル限定記事(6/30)として投稿したものを再編集してお送りしました。

(関連記事↓)

(このサイトの人気記事↓)

(中の人のプロフィールはこちら↓)


最後までお読み頂きありがとうございました🍵 記事にスキ(♡)を押すと、「茶室建築のおすすめ本」を紹介します(&励みになります❤)