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かけがえのない火〜ファイヤーリトリート体験〜

こんにちは!

さーちゃんです(*^^*)

「命の熾火を守りともに育てるFirekeeper」として、

セクシュアルマイノリティの子どもたちとその保護者の居場所作りや啓発活動を行ったり(ここいろhiroshima)、神石高原町豊松地区の子育て支援コーディネーターをしてます。

現在、【火】を通して自分自身見つめるファイヤーリトリートというもののプログラム化も行っています(*^_^*)

詳しいプロフィールはこちら

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今週、ファイヤーリトリートのモニター体験を実施しました^_^



今回のファイヤーリトリートで

一緒に囲ませてもらった火は、

私の人生の体験の中でも

はじめての火

であり、

かけがえのない火

を囲ませてもらいました。


この体験を忘れないように、

noteに書き記していこうと思います。


今回ファイヤーリトリートのモニター体験を受けてくれたのは、Yさんです^_^

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(キャンプが大好きなYさん!たくさんの野営ギアを持ってきてくれました^_^)


Yさんと私の出逢いは、

ここいろhiroshimaの活動として

居場所づくりをする人たち向けの

イベントでした。


そのイベントは、

いろいろな居場所づくりをされている方々が

活動報告の発表をしたり、ブースを構えて自分たちの活動を紹介したりするような交流型のイベントで、


その時にYさんは、

ここいろhiroshimaのブースに

遊びにきてくれたんです^_^


そこがYさんとのファーストコンタクトであり、Yさん自身も居場所づくりに関わる活動をされていることを知りました。



ただ、そこからYさんとは、

特に個別のやりとりをするわけでもなく、

時が過ぎていったのですが、


Yさんは私たちここいろhiroshimaの活動を応援してくださり、Facebookなどで動向を見守っててくれていたそう。



今年の7月に、私がFacebookで

自分のライフストーリーの記事をシェアして

ファイヤーリトリートのモニターを

募集していることを見つけてくれたYさんは、


さーちゃんと話してみたい

自然の中で火について知りたい


そう思ってくれて、モニターを申し込んでくれました。


Yさんとの出逢いは、ブースでの立ち話のような出逢いだったのに、

Yさんはずっとここいろhiroshimaのことを応援してくださり、

こんな風に神石高原町にまで足を運んで、会いにきてくれたことがとても嬉しかったです^_^



Yさんとの事前ヒアリングの際に、

Yさんから語られたのは、

心から信頼していた方と突然の別れ。



とても大事で、信頼していた方との人間関係が、

ちょっとしたことをきっかけにもつれて、

関係性が変わってしまった、切れてしまったことに対して、

どうしても心の中にわだかまりが残っている

と、Yさんは話してくれました。



もう気にしたくないのに、

頭の中をぐるぐるとその人とのことが回ったり、


今までのその人と積み重ねてきた時間はいったい何だったんだろう、というような喪失感や悲しみを感じたり、


はやくこのモヤモヤを捨ててしまいたい。

もういい加減、気持ちを整理したい。


そんな風に思うけど、

どうすれば解消できるのか分からない。


そんな風に、Yさんは語ってくれました。



Yさんの感じている喪失感や悲しみは、

失恋死別に近いほどの深い喪失感や悲しみであることが伝わってきて、


正直、

今の私に扱いきれるだろうか、

私はYさんとともいつづけることができるだろうか、という不安な気持ちも湧きました。


それでも、今の私にできる精一杯のプランニングで、Yさんの心のうちにある悲しみや喪失感をともに分かち合えるような時間を作ろうと思いました。



Just feel yourself

〜感じるままを分かち合う時間〜


火の力を借りながら、

Yさんが今まさに感じている【ありのままの感情】を解放できるように、

どんな感情も味わい切って、分かち合って、

今の自分を丸ごと受け止められるように、

そんな想いを込めてファイヤーリトリートをプランニングしました。



ファイヤーリトリート当日。


火をつくる森に入る前に、

室内でちょっとした座学やワークをしてると、


さーちゃん。

事前のヒアリングでさーちゃんと話した後から、私の中でもいろいろな変化があって…


実は、信頼してた人との関係性の変化で悩んでた根っこには、

3年半前に亡くなった旦那さんとのことが

影響してるんだと思う。



そんな風に、Yさんは語ってくれて。



たしかに事前ヒアリングの時も、

Yさんは少しだけ亡くなられた旦那さんのことを話してくれていました。


ヒアリングから数週間の間に、

Yさんの中で何かが起こり、

これまで心の奥にしまっていた

亡くなられた旦那さんとのことが

浮かび上がってきたのだと感じました。



私のこれまでの人生で直接的な

死別

というものに向き合ったのは、3回。


1回目は、大好きな母方のおじいちゃんの死。

2回目は、大好きな父方のおばあちゃんの死。

3回目は、同級生の死。


この3回は葬儀にも参加して、

思いっきり悲しんで、泣き腫らしました。


でも、 

人生の伴侶との死別

に苦しんでいる人の

悲しさや喪失感に向き合ったことは

今まで1度もありません。



しかも、Yさんの旦那さんは

突然亡くなられたそうで。



そもそも私自身が人生の伴侶として

誰かと長年連れそうという経験をしたことがないし、

自分の祖父母や家族からも

死別の悲しみの話を聞いたことがないし、


ここでも

私に扱いきれるのだろうか、

と、いう気持ちがでました。



でも、

私がきくことで、一緒にいることで、

YさんがYさんらしくいられることにつながるのなら、

今の自分のもてるもの全てを

与え尽くそう、出し尽くそうと肚が決まりました。



森に入ってからは、

森と仲良くなるワークや

火を作ることについてのレクチャーをして、

いよいよ、Yさんに薪集めをしてもらいました。


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Yさんは薪を集めるために、

暗くなってきた森の中を動き続け、

今の自分に必要な薪、燃やしたい薪をたくさん集めてきました。


その中には、

太くて、湿っている薪があり

Yさんは一番この薪を燃やしたかったそう。


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集めた薪で薪を組む時も、

土台をしっかりつくって

その上に、外の枠組みをつくって

中によく燃える焚き付けの火口(ほくち)を入れて、

Yさんの薪組みが徐々に出来上がっていきました。


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Yさんが持参した火付け石から出た火花で、

瞬く間にYさんの火は燃えていきました。



本当に、燃えるんですね。

こんなに、ちゃんと燃えるんですね。


火がついた瞬間から、Yさんは泣いていました。


そして、

火も音を出して泣いていました。

ぴゅーーーーーーーーっと

湿った水が蒸発していく音とともに

Yさんの泣きたかった気持ちを代弁するように

Yさんが薪をくべ続ける間中、

Yさんの火は、Yさんと一緒に泣いていました。



Yさんが全ての薪をくべ終えて、

火を見ながら語りはじめてくれたのは、



私の旦那さん、

めちゃくちゃ我が道を行く人で、

好きなだけ好きなもん食べて、

行きたいところならどこへでも行くような人でねえ



Yさんは、亡くなった旦那さんとのことを語りはじめてくれました。


二人がどんな風にして出逢ったのか、

二人の中でどんなことが楽しかったのか、

困ったことや乗り越えたこと、

旦那さんの素敵なところ、尊敬してるところ、


Yさんの心の奥深くにしまっていた

亡くなった旦那さんへの想いを、


時に楽しそうに、

時に腹立たしそうに、

時に寂しそうに、

語ってくれました。



まるで、そこに旦那さんがいるかのように、

3人で火を囲んでいるかのように、

Yさんは語ってくれました。



ああ、こんなにもYさんにとって

旦那さんはかけがえのない存在

大切で、大事なんだ

私は心底、感じました。




それはYさんの火にも現れていて、

Yさんが作った火なんですが、

どうもYさんだけの火には見えなくて

旦那さんと2人で作ったかのような火でした。



火が小さくなり熾火だけになっても、

Yさんが旦那さんのことを語っている間中、

炎が絶えることが1度もなく、揺らめき続け、

揺らめく炎は、ずっとYさんと一緒にいました。




それは、きっと、

Yさんが薪を集めたり、薪を組むところから、

もっと言えば、この神石高原町の森に入る前から、

Yさんはずっとずっと旦那さんとともにいたから。



そんな風に感じるほど、

Yさんがつくった火は、

Yさんと旦那さんの

これまでの積み重ね

深いつながり

感じさせる火でした。




Yさんは、

旦那さん、挨拶にうるさい人でね。

おれが死ぬときは、挨拶だけはしっかりしてくれえのお』

って言われてて。

そう言われたからには、しっかり挨拶しないとって思って葬儀で挨拶したの。


そう語るYさんの口ぶりから、

私は急に言わないといけないと感じた言葉を出しました。



Yさんが今日、この場で

私に語ってくれたこと

旦那さんとの思い出

旦那さんがどんな人でどういう人生を歩んだのか

Yさんにとってどれだけ大切でかけがえのない人か

私にはすごくよく伝わりました。



Yさんは、この場で

葬儀の挨拶をやり直しているように

私には感じられました。



Yさんが本当に語りたかった言葉で

Yさんの大好きな旦那さんのことを語って下さって

ありがとうございます。





そんな言葉を私はYさんに伝えました。



Yさんは、

自分の手でつくった火を見つめながら

1番語りたくて、でも1番語れなかった、

かけがえのない人のことを語ってくれました。




「死」と人の関係性には、いくつかの種類があります。



1つは一人称の死。

これは、私自身が死ぬ、ということで、

この死は自分が死ぬまで体験できないので、永遠の謎です。



他にも、三人称の死というものがあって、

これは世の中にいる人の死、であり、

テレビの向こう側の人だったり、

友人の友人の死だったり、

遠い親戚の死だったり、

私からは少し遠く感じる死です。



でも、二人称の死という死は、

かけがえのない人の死

であり、

自分の人生の中で

自分の存在を揺るがすほど大きな悲しみ

心のうめきが生まれる死です。



自分の命と等しいぐらい大事な人の死は、

体験したことのない自分の死(一人称の死)と

同じほどの衝撃や身が滅ぶような絶望感、喪失感を味わうのだと思います。



Yさんは、

その心の傷を、うめきを

たった一人で抱え、

人知れず傷つき、

旦那さんのことを語ることを

封印していたのだと感じました。




そりゃあ、そうですよね。

そんな気持ち、語ろうにも、

そもそも言葉にならないと思います。



誰に語ればいいのか、

どんな風に口にすればいいのか、

きっと、話したくても話せなかったと思います。


Yさんは、

私の想像を遙かに超えるような

悲しみや絶望を味わい、

3年半かけてゆっくりとゆっくりと消化していき、


きっと今このタイミングで

語れるようになったのだろうなあ、

と思いましたし、


その語り場として

私を選んでくれたことが

本当に本当にありがたいし、

感謝しかありません。



Yさんは最後、自分のつくった火を振り返って、

という言葉を出して。


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その言葉の通り、

まさしく、Yさんの火は

愛で満たされていた火でした。


Yさんとかけがえのない旦那さんとの間で

育まれた愛

熾火となって、

積み重ねられていました。





ファイヤーリトリートが終わった後、

二人で野宿しながらおいしいご飯を食べたのですが、

(Yさんの作るキャンプ飯、絶品でした✨!!)


心なしかYさんの表情も晴れやかで、

思いっきり語ることで癒やされたり、

前に進み始めるエネルギーになるんだと私は感じました。




話す」は「離す・放す」でもあり、


話し始めることで、

誰かに語ることで、

自分から離れて客観視できたり、解放されたりするんだろうなあと、

Yさんの姿を見て思いました。


そして、そういう話す場、語りの場には、

きいて・いる人の存在が必要



私は、ただただ

Yさんの語る話を

ききました。



そして、Yさんとともに、

Yさんのつくった火とともに

いつづけました。




私のやったことは

きいて・いるだけでしたが、

そのパワフルさを

改めて感じる機会にもなり。



私のファイヤーリトリートで

絶対にブレてはいけない

大切な軸を再確認させてもらえました。




私にとって、

Yさんとのファイヤーリトリートは、

かけがえのない時間

かけがえのない体験

になりました。


Yさんにとっても

そういう時間・体験であれば嬉しいなあと思います^_^




最後に、Yさん。

本当に本当に

ありがとうございました。

また、いつでも火を囲んで語りましょうね(*^-^*)



今のあなたの【火】はどんな火ですか?
その火の姿から何を感じますか?


現在、【火】を通して自分自身見つめるファイヤーリトリートというものをプログラム化するためにモニターになってくださる方を募集しています(*^_^*)

【募集定員】5名限定→満員御礼!!本当ありがとうございます!!

ただいまプログラム化に向けて準備中です!今しばらくお待ちください★

ファイヤーリトリートにご興味のある方は、

事前お申し込みも受け付けています!

→ファイヤーリトリート事前申し込みページ



最後まで読んでくださりありがとうございます!

今日も応援しています!

ホーミタクエオヤシン。

2021.9.11高畑桜






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