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楽語⑴〜特別な言葉、アーティキュレーション


ピアノ曲でよく使われる楽語について、カテゴリーごとにまとめました。

楽語は基本的にイタリア語🇮🇹が用いられます。

ロマン派以降ナショナリズムが盛んになってくると、ドイツ🇩🇪やフランス🇫🇷の作曲家たちは、自国の言葉で楽語を記すようになってきますが、全体の割合はそう多くはありません。


特別な言葉

はじめに、2つの特別な言葉についてみていきましょう。

cantabile カンタービレ…歌うように
legato レガート…音をなめらかにつなげる



①cantabile カンタービレ…歌うように


日本でクラシック音楽といえば、ピアノをはじめ器楽がメジャーですが、ヨーロッパの伝統においては、声楽がもっとも重要だとされています。

"歌手になりなさい。なれなければ楽器奏者になりなさい。なれなければ作曲家になりなさい。"
ロマン派の作曲家 R・シューマンの言葉

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歌うような自然な抑揚を、ピアノという楽器に奏でさせるカンタービレの技術は、
速弾きの超絶技巧や、多声部を弾きわけるポリフォニーの技術とならんで、ピアノ演奏の重要な課題です。

自然な抑揚というのは、「あるフレーズ内の適切な音に、適切な音量・音色があてがわれている状態」だといえるので、
10本の指がすべて「適切な音量・音色が出せる」ように制御・統制されている必要があります。

そこで、どの指も「適切な音量・音色が出せる」ようにするために、ハノンで筋肉をつけたり、チェルニーで指の独立を練習したり、インヴェンションで多様な指づかいによるカンタービレを習得したりするわけです。

そして「その曲そのフレーズの適切な音量・音色」を思い浮かべられるように、あらゆる音楽を聴いたり、
「適切な音量・音色」を「自分が望む音」へと進化させるため、はじめはマネでもいいので、自分なりの解釈や意見を、演奏として表現することが大事です。


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②legato レガート…音をなめらかにつなげる


「音をつなげるだけでしょう?」と思いきや、意外と奥が深いのがレガートです。

離鍵が速ければ途切れて聞こえますし、遅ければ音が重なり濁って聞こえてしまいます。

また音量・音色をできるだけ均一にしなければならないので、カンタービレと同じような難しさをもっている技術です。

特にバッハのレガートはむずかしく、録音してみると意外とボツボツと途切れて聞こえることが多くあります。
つねに「自分の思ってる3倍」のレガートをしましょう。


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《画像 バルトーク
『ミクロコスモス第1巻』より》



アーティキュレーション

スタッカートやスラー、アクセントやテヌートは入門編の用語なので、ここでは割愛します。

marcato マルカート…1音1音目立たせる。
sostenuto ソステヌート…音を十分に保つ。
fz  フォルツァンド…その音を強調する。
sfz スフォルツァンド…その音を強調する。
(fzよりも強く弾く。)
rf  リンフォルツァンド…その音を強調する。
(fzや sfzより骨太でふくよかな強調。フレーズ全体に作用したりもする。)


アーティキュレーションや強弱記号でおさえておくべきことは、以下の3つです。

①絶対的ではなく「相対的なもの」
②単語そのものではなく「文脈が重要」
③その音は「特別」という作曲家の意思表示


ゆっくりな曲のスタッカートと速い曲のスタッカートでは、タッチやニュアンスが異なりますし、全てのフォルテが同じ大きさだったら表現の幅はずっと狭くなってしまうでしょう。

また作曲家によっても、記号の求められる表情が変わってくるでしょう。

もちろん楽曲によりますが、たとえばモーツァルトのフォルテは、煌びやか・溌剌・はしゃいでいる感じで、ベートーヴェンのフォルテは、重厚・魂の叫びといったイメージを私はもっています。


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simire…同じように。

このsimireは、アーティキュレーションや、ペダル記号と一緒によく使われます。




次回の楽語⑵では、速度記号について書いていきます♪

最後まで読んで頂き、ありがとうございます🌸


さくら舞



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ヲタク系ピアノ講師が、音楽にまつわることをゆるく書いていくnoteです🌸/音大卒業後、某システム音楽教室へ。社会人3年め、まだまだ勉強中です。/学んで良かったこと・楽しかったことをまとめて記事にしています♪

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