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技術・人文知識・国際業務の具体的な職種〜在留外国人&外国人支援者向け〜ニュースレター#38

外国人の雇用にあたり、外国人の学歴と職務内容が一致していることとよくいわれます。

海外から外国人を呼び寄せる場合や留学生が卒業後日本で就職する場合に取得することが多い在留資格に「技術・人文知識・国際業務」があります。

長いので、頭文字をとって技人国と呼びます。

※余談ですが、在留資格申請のことをある程度分かっている行政書士であれば技人国という単語を使います。技人国という言葉にピンとこない行政書士の場合、在留資格に関する知識がない可能性が高いので、他の人に相談しましょう。

技人国の在留資格を取得するために知っておきたい学歴と職種の関連性について

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格は、営業や貿易などの事務職、デザイナー、システムエンジニアなどのコンピューター関連、電機、機械系のエンジニア、通訳や翻訳などの仕事が当てはまります。

法改正の前までは、「技術」と「人文知識・国際業務」は分けられていました。
2015年4月の法改正後、「技術・人文知識・国際業務」と一緒になりましたが、理系の学歴を持った外国人が事務職など文系の職種をできるようになったとか、文系の学歴の人がエンジニアになれるようになったという訳ではありません。

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格取得のポイント

海外から外国人を呼び寄せる場合も留学生を採用する場合も基準は同じです。

①仕事の内容と外国人の学歴との関連性
仕事の内容は専門性のある職務内容で、外国人本人の大学や専門学校等の専攻と関連していること

〈職種の具体例〉

●理系の職種
システムエンジニア
プログラマー
工業系エンジニア
建築系エンジニア
などの技術系職種

●文系の職種
営業
総務
経理
広報
貿易
商品開発
通訳翻訳
語学教師
デザイナー
などがあげられます。

学歴と職務内容が一致しないと不許可となります。

外国人が学んできた専攻内容と仕事の内容が一致していることを理由書という書類で説明します。
この説明がわかりにくい、不十分、説明すべき点が説明できていない。
そんな場合、本来ならば許可になるべき案件でも不許可になることがあります。

申請のためには、いくつもの書類を提出しますが、この理由書が最後に許可・不許可の明暗を分けるといっても過言ではありません。

入国管理局で行う在留資格の審査は書類のみでおこないます。書類だけで事実を正確に伝えるスキルが必要です。

②外国人本人の経歴
卒業証明書で学位を確認し、成績証明書を使ってどんなことを専攻したのか確認します。
入国管理局の審査でいう学歴とは大卒以上を指します。海外の大学、日本の大学であることを問いません。専門学校卒業の学位は日本の専門学校の場合のみ認められます。この場合も専門士の学位を取得していることが条件です。

このことから、日本語学校のみを卒業した留学生は就労ビザが取れません。

学歴がない場合は、3年以上または10年以上の実務経験があることが条件です。
実務経験の証明は在職証明書等でおこないますが、会社がすでに廃業していたり前の会社に連絡が取れないような場合には証明することができないため、ビザの申請ができないのです。

③会社と外国人との間に契約があること
この契約とは通常は雇用契約のことをいいます。
既に就職が決まっているということがポイントです。雇用契約書又は労働条件通知書が発行されていないと申請できませんので注意してください。

雇用契約以外の派遣契約や請負契約でも申請可能です。

④会社の経営状態
会社の経営が安定していることが必要です。
会社の経営状況を証明するため決算書類を提出します。赤字決算になっている場合は事業計画書を作成し、外国人を雇用しても問題ないこと、お給料をきちんと払っていけるということを証明していきます。

まだ決算を迎えたことのない新設会社の場合は必ず事業計画書を作成し、決算書類の代わりに入国管理局に提出します。

⑤日本人と同等の給与水準
外国人だからという理由だけで給与を差別する事は許されていません。同じ職務内容の日本人と同等の給与にすることが求められます。
これはお給料の金額だけのことではなく、福利厚生やその他の労働条件全てにおいて日本人と不当に差別してはならないことが求められます。

⑥外国人に前科や素行不良がないこと
警察に捕まったことがないことなど、
善良な外国人でなければビザは許可されません。

その他

就労ビザは外国人が1人の力で申請することはできません。外国人本人の書類ももちろん必要ですが、企業側の業績や規模を審査するための提出書類がたくさんあります。

海外から呼び寄せる場合は企業側が代理人となって在留資格申請を行います。
留学生など日本にすでに在住している外国人の場合は申請者はあくまで外国人本人ですが企業側の協力が必要不可欠です。

上場企業などの大企業の場合は、規模や実績が証明しやすいということから比較的審査も早く、許可が降りやすい側面があるのに対して、中小企業や零細企業では、会社の経営状況を説明するために提出する書類がたくさんあり、規模が小さければ小さいほど難しい傾向にあります。


特に留学生の場合は期限内に申請し、許可が取れないと帰国しなくてはなりません。

早めに在留資格に詳しい行政書士に相談しましょう。

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