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今オフ狙うべき掘り出し物はこれだ【外野手編】

今回は外野手を取り上げます。前回の内野手編はこちらから。

マーク・トランボ(34)

19年成績 17試合 .172/.226/.276 0本 OPS.502

トランボは16年には本塁打王にも輝いた長距離砲です。ですが、ここ2年は故障がちで、今季はわずか17試合の出場にとどまりました。

18年は90試合の出場で17本塁打を放っていますが、特筆すべきは打球速度の速さです。平均打球速度92.8マイルはメジャー全体13位で、本塁打王を獲得した16年の92.7マイルを上回っています。95マイル以上の打球を放った割合48.6%もメジャー21位と高水準で、健康を維持できれば復活が期待できそうです。

カルロス・ゴンザレス(34)

19年成績 45試合 .200/.289/.283 3本 OPS.572

ゴンザレスは通算234本塁打・シルバースラッガー賞を2度受賞している大物選手ですが、今季はメジャー12年目にして自身最低の45試合の出場にとどまるなど不振に悩まされました。

ブレット・ガードナー(NYY)は今季36歳にして復活を果たしましたが、ゴンザレスはまだ来季34歳と2歳も若いのです。今季のガードナーはランチアングルが8.4→13.6(MLB平均11.2)に上がるなどフライボールを多く打つことに成功したことで28本塁打を放つことができました。

対して、今季のゴンザレスはフライボールの割合が35.9%→24.5%に激減し、ランチアングルも1.7と全く打球を上げることができませんでした。加えてコンタクト率も72.6%→67.0%に落ちていますが、打球速度87.1マイル、95マイル以上の打球割合34.7%はメジャー平均近辺ですから再びフライボールを量産できるようになれば復活の可能性が見えてくるでしょう。

タイラー・オースティン(28)

19年成績 89試合 .188/.296/.409 9本 OPS.705

オースティンは28歳という若さも含めて、今季アリーグ本塁打王のホルヘ・ソレアー(KC)のようなブレークの可能性を秘めている右の大砲候補です。

メジャーでブレークできていない原因は明白で、通算三振率36.9%と三振が多すぎることです。しかし、フライボール率43.7%と生粋のフライボールヒッターであり、打球速度の速さやランチアングル、95マイル以上の打球割合はメジャー平均を大きく上回っており、Statcast上では完全にメジャー屈指のスラッガーです。また、今季も相変わらず三振率37.4%と三振を多く喫しましたが、前半戦(三振率40.6%/四球率12%)から後半戦(三振率28.3%/四球率17.4%)にかけてアプローチ面で進歩が見られました

コンタクト面に致命的な欠陥を抱えていますが、ソレアーは今季コンタクト率を5%も改善(64.8%→69.9%)させており、今季コンタクト率63.1%のオースティンが来季改善する可能性は否定きないでしょう。

ロニー・チゼンホール(31)

チゼンホールは今季コンディション不良によりマイナー7試合の出場にとどまりましたが、17年には82試合で打率.288・12本塁打・OPS.881、18年には29試合でOPS.846と素晴らしいパフォーマンスを見せています。

打球速度はあまり早くありませんが、フライ性の打球割合が多く、ランチアングルが高いのが特徴です。この辺はブレット・ガードナーの傾向に似ています。来季どれだけ健康にプレーできるかは未知数ですが、外野両翼のバックアップを探す球団にはフィットすると思います。

以上4選手を紹介しました。次回は投手編です。お楽しみに。


Photo:https://flic.kr/p/26WhQBe



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