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台風の休校と自己肯定感と

台風東京大接近。
友達が先生をしている学校は登校日。
でも、暴風警報が出ないと休校にならないんだそうな。

いつも思うんだけど、
こういう台風とか大雪とか集中豪雨とかっていう時、
学校って本当にギリギリまで休校を決めない。
いや、会社に至っては、雨が降ろうと槍が降ろうと
出社……というところもまだあるかも……。

私の知っている限りだけれど、
都内のインターナショナルスクールなどは、
台風直撃という天気予報が出ると、
大抵前日には休校を決める。
アメリカ人オーナーのバーに勤めている知り合いも
以前、「明日は台風だから仕事なしになった」
と言っていた。
日本だとさ、当日にならないと休みがきまらならないんだよ
といって驚かれたことがある。

日本では、お上や会社や学校、いわゆる組織が決めたことって
個人の安全より遙かに優先される。
学校やっているのに、危険を考えて休ませますという親は
少ないし、子どももずる休みとかって言われちゃったりする
なんてことが起きる。

でも、もし、「いや、君たちや職員の安全を考えたら、
授業日が1日減っても、休みにしよう」
っていう判断を学校がしてくれたら、
子ども達にとって、「君たちの安全は大事だ」と
学校が、そして、先生が思っているというメッセージに
ならないだろうか
君たちの安全、命、健康は、授業より部活より大事だよ
日本の学校はなかなかそんなこと言ってくれない。

日本の子どもの自殺率の高さや自己肯定感の低さの話になると、
いつも思うのが、だって学校が生徒の安全優先しないんだから、
それは難しいよねということ。
親もちょっと危険だと思っても、「学校が来いと言えば出すのが
親」みたいにすり込まれているから、
土砂降りでも、凍った坂で転ぶかもと思っても登校させる。

いやいや、骨折ったら危ないから休みなさい。
だって、授業あるんだよ。
じゃぁ、お父さんが電話するよ。我が子の安全には変えられませんっていうさ。
という親が増えたり、
明日は下校の前後に暴風雨の可能性があるので、休校とします。
安全に家の中で自習をしてください。
と学校が言ってくれることで、
そして、いつも学校がそうあることで、自然と
自分の安全は大事だということがすり込まれていくんじゃないかなぁ。
と思うけど、どうでしょう。

学校に言ってもらいたいなぁ。
明日は、危ないから休みだよ。君の安全が何より大事だからね、って。
ちなみに、2014年のアメリカの大雪の時、こんなビデオ流して話題になった高校がアメリカにある。

ヒーターつけて温かく。
地面が凍って危ないから
家の中であったかいお茶を飲んで過ごしなさい
学校は休校
という連絡。
ラップにする必要はないけど、安全に過ごしててねという
メッセージは伝わってくるし、高校生向けなので、
面白がって聞いてもらいたい気持ちも伝わってくる。
だから、アメリカがいいというわけではない。
でも、ちょっと、これくらい生徒の立場で
休みにするよ、とにかく温かく安全にね
って学校が言い続けてくれると、言われた人の
自己肯定感は変わってくるんじゃないかなぁと
今回も思った次第。


得意技は家事の手抜きと手抜きのためのへりくつ。重曹や酢を使った掃除やエコな生活術のブログやコラムを書いたり、翻訳をしたりの日々です。近刊は長年愛用している椿油の本「椿油のすごい力」(PHP)、「家事のしすぎが日本を滅ぼす」(光文社新書)