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銀座可否

新しいものが流行すると、それまでのものが否定されるように廃れていく。

先日、銀座の和蘭豆というお店に行って来た。レトロな喫茶店は流行り廃りから逸脱していて好きだ。

コーヒーが今のようなブームになる前から、それぞれのスタイル浸透して来たが、1960年代は日本のコーヒー市場が確率された時代だった。

1960年、コーヒー豆の輸入が全面自由化になり、フリーズドライ製法などの技術の向上でインスタントコーヒーも普及。1969年缶コーヒーが本格的に発売された。

その同年、銀座和蘭豆は生まれた。

店内には木彫りの看板が飾ってあり、水出しコーヒーやコーヒーカクテルなどの当時珍しかったであろうメニューの紹介が書いてある。

カウンター内で一際目立つ大きな看板にはCOFFEEに当てられた様々な漢字の表記がある。「珈琲」以外にこんなにあったのか。。。50種類ほどの漢字の当て字から紆余曲折を経て今の珈琲が一般化したらしい。

当時は海外文化や流行に敏感な人々がここに集まって同じ時間を過ごしたのだろうと想像を膨らませた。

その日は、真夏のうだるような暑さで、避暑と少しお茶をと店内でコーヒーとケーキのセットを注文した。普段からコーヒーショップに行く習慣があってもサイホン式で抽出する光景は理科の実験の様で楽しい。

店内での飲食はまだ緊張してしまう。楽しいけどソワソワして、嬉しいけど少し寂しい。

新型ウイルスで歴史ある飲食店の閉店が相継ぎ、思うことは、地域の生活や文化を残す飲食店を失うのは、自分たちにも大きな損害ではないかということ。

令和が始まってほんの数ヶ月で外食産業の在り方は大きく変化した。でも楽しみ方はそう簡単には変えられない。だからこんなにも寂しいのかもしれない。

いつかまた隣同士で会話したいし、そこにしかない出会いを楽しみたい。

この流行病で、大切に残して来たものを失わない様に改めてできること考えたい。

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https://umon.website/ イラストレーターです。 文章も書きたいのです。
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