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干し柿の話

前回、季節外れな話をしたのですが、本当は干し柿へ繋げたかったのです。それが思いがけず長くなってしまったので、分けることにしました。六花亭あたりからこのような分割パターンが増えています。

柿の話のほうで、表年と裏年があると書いたのですが、それは、豊作か不作かという意味です。豊作のときはめちゃくちゃ沢山実がなります。
干し柿も、うまく作りやすい年とそうでもない年があるといいます。2021年の秋冬は大変上手にできるシーズンだったそうです。もちろん作り手の腕にもかかっていると思うのですけど。
渋が抜けて干し上がった柿は、冬の間ゆっくり長く楽しめます。冷凍して年中お茶うけに活躍させるお家も。

干し柿作りに適した気候とは、低温・低湿度です。
だから私の地元(三河湾のそばで暖かい)ではあまり作られていませんでした。信州では寒い季節の手仕事として広く親しまれ受け継がれています。
そのように書くと、野沢菜漬け同様、主婦の仕事みたいですが、男性でもまめにやる人が少なくありません。何十個何百個と柿の皮をむいて吊るすのは、凝り性の人には結構熱中できて良い作業のようです。
漬物のほうは女性の領域といった感じがより強いですね。あくまで私のここ10年ほどの観察ですが。

この干し柿も、年長の友人の弟さん(70代)が手掛けたもの。この方は猟友会に入っていて、鹿を撃ったりするのですが、お家で美味しいものを手作りするのも大変得意。友人経由でいろいろ分けていただいています。感謝。

みごと

ぽってりとふくよかで、すばらしい。
きれいに粉が吹いてます。
私は甘柿でも干し柿でも柔らかすぎるのは苦手なのですが、そういうこともありませんでした。
皮がヒラヒラとショールのようにまとわりついているのは、むいた皮も一緒に干したためで、このへんは各家庭の好みです。昔は甘いおやつが貴重でしたから、渋柿の皮も干せば甘くなって食べられるので、捨てずに利用していたのです。

ちなみに、このように皮をむいて丸のまま干すのが王道のようですけれど、割り柿といって、四つ割りくらいに切って平干しする方法もあります。早く干し上がり、手ごろなサイズなのも良いところです。

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