ライフキャリアストーリー Vol.1《前編》
信州に暮らす女性の仕事・キャリア・子育て・生き方…。
悩み、迷い、試行錯誤しながら自分らしい1歩を踏み出した女性ゲストに等身大のストーリーを語っていただく「ライフキャリアストーリー」。
第1回目の今回は、上田市へ移住して3年目になる20代女史のおふたりにお話を伺いました。前編では「暮らす場所を決めるための軸」や「移住後の変化」など移住前後のストーリーを聞きました。リアルな経験談が満載です。
橋本真里(20代)
出身地:東京都板橋区
現住所:長野県上田市
2年前に祖母が暮らす上田市へIターン
やぎちゃん(20代)
出身地:茨城県古河市
現住所:長野県上田市
神奈川、東京を経て2年前に上田市へIターン
移住のきっかけは「おばあちゃん」と「本屋と映画館」
橋本:私が上田に来たのは、おばあちゃんの家があったから。おばあちゃんが好きで、小さい頃から上田にはよく遊びに来ていて。いつからか「おばあちゃんが好き」が「上田散策が好き」になって、遊びに来るんじゃなくて、ここで生活したいって思うようになったんだよね。
やぎちゃん:遊びに来るのと暮らすのって全然違うよね。
橋本:地元の東京にいるときよりも、時間の流れが自分に合っているなと思って。上田にいるときはおばあちゃんと行動するから、東京よりも時間がゆっくり進んでいるような気がするんだよね。
やぎちゃん:おばあちゃんタイム!!
橋本:そうそう、そんな感じ(笑) お家で柿をとったり、畑や庭で土いじりをしたり。おばあちゃんの家はほどよく田舎にあるから、それもちょうど良かったのかな。もっと山奥だったら、移住する決心がつかなかったかも。
やぎちゃん:ほどよく田舎でほどよく都会って感じ?
橋本:街にも出やすいけど、適度に土いじりもできて。おばあちゃんがガッツリ農家さんだったら移住は考えていなかったかもしれないな。
やぎちゃん:私はこれまで三重、茨城、東京、神奈川、カナダに住んだことがあったから、違う環境に住むことに抵抗はなかったな。むしろウェルカム。上田は面白そうだし、行ってみようかなってノリで移住を決めたよ。
橋本:不安とかはなかったの?
やぎちゃん:住めば都と思っているからなぁ(笑)
唯一不安だったのは、「本屋と映画館があるか」ということ。私も人生の必須項目が「映画館」と「本屋」なので、このチェッックポイントは事前チェックしたかな。上田には上田映劇とシネコンがあるし、naboもある。もし小諸だったら30分かけて上田まで映画を観に来ないといけないから、「どうしよう」って迷っていたかもしれないな。
橋本:「生活圏にこれがないといけない」って、重要なチェック項目だよね。面白い!移住前にも結構遊びにきてたの??
やぎちゃん:移住前にも何回か来たことあったよ。でもその時は、完全に観光客目線。住む部屋を決めるタイミングで「住むとしたら…」って考えて、「映画館と本屋さんがあるから大丈夫だ!!」って(笑)
もっとも大きな不安は「車の運転」!?「友達できるかな問題」!?
橋本:私が移住を考えるときに一番不安だったのは車の運転かな…。
やぎちゃん:あ、それは私も一緒!!
橋本:18歳で免許は取ったけど、実家にも車がないからずっと乗っていなくて。乗らない期間が長すぎて、めちゃくちゃ怖くなっちゃった。え、進んでいいの?いいの?いいの?って(笑)
やぎちゃん:わかる(笑)
橋本:私は仕事がら車で移動することが多いから、会社の上司が教官みたいな感じで、いっしょに練習してくれたよ。
会社の人も「危ないから乗らなくていいよ」じゃなくて「乗って慣れるしかないよ」って(笑) あちこち行って、ようやく運転が怖くなくなったかな。
やぎちゃん:あと、こっちは山道とか坂道が多いよね?地元は平坦な道だったから、怖くて怖くて。震えながら運転してたなぁ。30分以上は運転できないなって諦めて、車での遠出はしないようにしてる(笑)
橋本:ペーパードライバー問題は、みんな抱えてる不安かもしれないね。
やぎちゃん:あと、友達できるかな、って不安を抱える人も多そう。
橋本:私は大学を卒業したら絶対に上田に来ようと思っていたから、在学中から友達を連れて来てたんだ。「ここは決して東京から遠い場所じゃない」って擦り込んでおいた(笑)
やぎちゃん:すごーい!(笑) 確かに上田は東京から新幹線でぴょーんってこれちゃう距離だもんね。
橋本:東京の友達には「長野って山の中じゃん」って、すごい遠いイメージがあるみたいで。4月とか「まだ雪あるでしょ?」って言われたり、イメージが先行してるんだよね。でも実際に来たら「意外と近いね!」ってなって、今も結構来てくれてるよ。
やぎちゃん:羨ましいなぁ。なかなか来てもらう機会ってないんだよね。
橋本:あと、よくやるのは「高崎集合」かな。上田からも地元からもちょうど良い距離だから、winwinな感じになるよ(笑)
幸福度が高い上田での暮らし
やぎちゃん:上田で暮らし始めてから変わったこととかってある?
橋本:外をあんまり歩かなくなったかな。東京だと駅から駅まで結構歩いていたけど、上田は車移動が多いから。あと、ファッションも変わった!東京の冬はトレンチコート1枚でもやせ我慢すればなんとかおしゃれできたけど、こっちは無理。もこもこになっても重ね着しないと寒すぎて。もうおしゃれどころじゃないよね(笑)
やぎちゃん:冬の寒さはねぇ…
橋本:それから、ヒールも履かなくなったなぁ。東京にいるときは365日、全部ヒールだったの。でもこっちに来てからスニーカーに移行して、もう履こうとも思わなくなっちゃった。いかに東京の道が舗装されていたかを知ったよね。
やぎちゃん:確かに上田でヒールを履いてる人って滅多に見ないよね。車の運転もあるし、余計に履かなくなっちゃいそう。
橋本:やぎちゃんは?何か変わったことある?
やぎちゃん:休日の過ごし方かな。温泉に行って映画を見てゆっくり過ごす、というのが最近の休日のパターン。すごい幸福度が高いの。まずは「どこのお風呂行く?」って温泉を決めて、その日見る映画を決める。
橋本:いいなぁ。上田を満喫している感じ!
やぎちゃん:ウィンタースポーツをやる人なら、冬ももっと楽しめるのかな。さっき「おばあちゃんタイム」って話があったけど、ゆっくり過ごせる時間が増えたのは上田に移住してきたからかも。あとね、寝る時間がすごく早くなったの(笑)
関東にいる頃はレイトショーのために終電ギリギリまで起きてることもあったけど、今は遅くても11時に終わる映画しかないから。すごく健康的な生活ができてるなって思うよ。
(2019/5/19取材)
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