【毎週ショートショートnote】タンバリン湿原
お題:タンバリン湿原
突然だが僕はタンバリンが好きだ。世に数多とある楽器の中で、タンバリンこそ至高の楽器であると思っている。いつ如何なる空間も緩められるタンバリンこそ人間社会に必要な楽器だ。故に僕は古今東西のタンバリンを集めている。タンバリンなんていくつあっても良い。
そんな僕に職場の技能実習生君が教えてくれた。タンバリン湿原なるものを。
そこは確かに湿原であるにも関わらず地面をジャンプすれば、まるで大きなタンバリンのような音が鳴るらしい。僕はその話に胸ポケットのミニタンバリンを叩いた。
すぐさま未消化だった有給を使い、技能実習生君の地元へと飛ぶ。しかしどこを探してもタンバリン湿原は見つからなかった。問いかけた現地住人は鼻で笑うだけ。悲しみで胸ポケットのミニタンバリンを叩いた。
結局ご当地タンバリンを購入するだけで帰国となった僕を見て、友人と技能実習生君が腹を抱え笑っていた。
「そんなのある訳ねぇじゃん!」
「ナイですよ!」
僕は怒りで胸ポケットのミニタンバリンを叩いた。
今お客さんからタンバリンをいただきました~!
いやーこんなんなんぼあってもええですからね。
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