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V-tuberの皆さんと【日本初】の生歌、生演奏【スタジオ生放送ライブ】を終えて

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■「日本初、V-tuberによる生歌、生演奏スタジオライブ!」

2020年6月17日 文化放送V&R主催で「文化放送ライオンズナイタースペシャル 音楽で日本をアゲる」〜星街すいせい、もこ田めめめ、花鋏キョウ、アコースティックプレミアムライブ〜。19時から21時までの2時間の生放送に出演してきました。

ラジオでの地上波、全国放送、中国でのbilibiliの放送、Youtubeでも生ライブ配信ということで放送前から注目度も高く放送開始後も、bilibili 生放送、最大6.9万人視聴、Vtuberカテゴリー1位 YouTube 同接1.3万、累計10万 Twitter トレンド3位付近を2時間継続、トレンド入を3時間継続(文化放送調べ)と平日にも関わらず、世界中の方々からたくさん反響をいただく形となりました。

出演者は
星街すいせいYouTube「Suisei Channel」
チャンネル登録者数 6月4日現在30.2万人

もこ田めめめYouTube「もこめめ*channel」
チャンネル登録者数 6月4日現在14.8万人

花鋏キョウYouTube「花鋏キョウ/キョウちゃんねる」
チャンネル登録者数 6月4日現在22万人

の3アーティスト。

文化放送V&Rチャンネルに各番組のアーカイブ放送もあるので是非。

そして、今回の2時間生放送、ライブの模様がコチラ

そして、僕たち、サカノウエヨースケ&スパイラルスパイダース
ライブ演奏曲全16曲を生演奏で実演をするということで

アコースティックバンド編成で、フルサポートしてきました。
当日のセットリストはリスナーさんのツイート拝借です(`・ω・´)

Vtuberの皆さん自らの自選曲、オリジナル曲など色とりどりなラインナップ
M13の「星街すいせいのMUSIC SPACEテーマソング」はこの日が初披露。

3ヶ月かけて番組と連動しながら制作してきました。
作詞はすいせいさん、作曲/編曲はサカノウエヨースケ
リスナーさんから集まったたくさんのキーワードをもとに制作してきたので
めめめさん、キョウさんのコーラスも入ると行った
感慨深い、豪華な初披露となりました。

■「アーティストがアーティストを支える」


今回の本文の趣旨は、「V-tuberの皆さんをアーティストが支えてみた結果」という趣旨で、Vtuberの皆さんとの初ライブを演奏側からの実演目線にフォーカスを絞って書き綴りたいと思っています。

事のはじまりは4月からはじまった音楽番組
「星街すいせいのMUSIC SPACE」という新番組が
文化放送超A&Gではじまった事でした。

僕は、そこで、ギターセッションという形で、彗星の如く現れたスターの原石、Vtuberアイドル「星街すいせい」と番組内で、椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」の楽曲のカバーセッションをさせていただいた事がファーストコンタクトでした。

この番組内でのギターセッションをきっかけに「Vtuber×生演奏」という
一つの新しい邂逅が生まれたように思います。

僕は、普段「J-POP」というカテゴライズされる中でアーティスト活動
をしています。

抑えきれない僕らのJ-POP-サカノウエヨースケ

このギターセッションを通して、番組内ですいせいさんが
「VtuberファンのみんなもJ-POP聞こうな!面白いアーティストさんがたくさんいるよ!」というこの一言を番組内で紹介してくれた事が

「V-tuber×J-POPアーティスト」との今回のコラボレーションライブの
入り口を作ってくれたと言っても過言ではありません。

V-tuberを知らなかったJ-POPリスナーさんにも、J-POPを聞く機会がなかったV-tuberリスナーさんにも初めて「V-tuber×J-POP」という一つの線を
番組を通して結んでくれたと僕は思っています。

「星街すいせい」というアーティストが「すいちゃんが凄いぞ!」と
世界中のファンの方から飛ぶ鳥を落とす勢いで「愛される」所以は

「壁を一瞬で取っ払える」、そして「ボーダーライン」をどんどん飛び越えて自分が面白いと思った事を分け隔てなく取り入れていく「センス」、そしてこう言った事をサラリと言ってのける「感覚」。こういった所も「愛される」魅力的なアーティストの所以なのだと思います。

ライブにおいて、アーティストを支えるバックバンドというのは
二つあって、一つは「スタジオミュージシャン」
そして二つ目は僕たちのような自身でアーティスト活動をしながらバックバンドとして支える「アーティストミュージシャン」

前者は、ギター、ベース、ドラム、ストリングスからブラス、マニュピレーターと言われる人まで、そのライブ、そのツアーのために、各パートの人が色んな所から呼ばれて組むバンド編成もあれば、中にはスタジオミュージシャン専門のプロの方もいたり、それを紹介する業者もあったり、いわゆる「裏方」に徹して、アーティストを支えるプロのミュージシャン。

後者は、例えば木村カエラさんだと、FOEというバンドの會田茂一(あいごん)さんや、ASPARAGASというバンドの渡辺忍さんが、バックバンドとして支えていたり、KinkiKidsさんだと堂島孝平さんがバックバンドを率いてサウンドを支えていたり、そのまま楽曲提供などもしながら、ライブ活動も同時に支えて行くというパターンが多かったりします。

■「ライブにおける音の作り方」

この両者の違いは「ライブにおける音の作り方」だと思っていて

前者は、CDや配信リリースされた「楽曲」をライブで正確に再現することに最大限近づけて行くアプローチであったり、アーティスト自身が作り上げたいライブの世界観を正確に再現していくことだったりします。

後者は、その楽曲を通して、「アーティストの魅力」を最大限に引き出していくアプローチをしていく事が多く、歌うアーティストとの信頼関係もそうですが、アーティスト自身が作り上げたい世界観に更なる可能性を引き出せるよう一緒に音を作っていく。

この辺が大きな違いで、僕が楽曲提供させてもらってるアイドルの「吉川友」さんのバックバンド「きっかバンド」も、あらかじめ決められた恋人達へというバンドで活躍する劔樹人さんがサウンドを担っていたりします。

楽曲制作においても、前者の場合は、コード譜面、シンセメロディ2mix、オケ、時には各楽器さん用のステムといって、ギター、ベース、ドラム、シンセといった各パートごとに分けた音をファイルで送って作り上げた音を完璧に再現してもらう為に事前にお渡しするのですが、ライブでのアプローチが後者の場合は、楽曲制作の段階から、「生演奏」をする事を想定して、逆算して、楽器の数、使う音色のトラックの数も絞って楽曲制作をしたりもします。そして、後は「お任せします」ので、よろしくお願いしますというような感じで。

V-tuberさんの楽曲は普段活動のプラットフォームが「Youtube」であったり、配信であったり、「映像」と「言葉」と「音楽」のリンクに重きを置いていたりするので、楽曲のフックや決めと言われるような「おいしい所」も
生演奏を想定して作っていく「楽曲」アプローチとは違って、視覚的に楽しめるような仕掛けを中心に楽曲のレイヤーが組まれている楽曲が多かったりします。

今回のライブサポートでいうならば、僕らは、後者にあたるので

■「アーティストの魅力を最大限に引き出すアプローチ」


星街すいせい、もこ田めめめ、花鋏キョウさん、この3人それぞれの持つ、声、キャラクター、個性、それらの「魅力」を「最大限」引き出す為の
サウンド作りをもっとも意識しました。

それも、リハーサルから本番まで1ヶ月を切るというタイム感のなかで
「最短距離」で「最大限の魅力を引き出す」為のサウンド作りをする事が
僕たちにとって、一番重要な課題でした。

楽曲製作者さんの意図をちゃんと汲み取りつつ、V-tuberの皆さんの魅力がライブを通してよりリスナーさんやファンの皆さんに伝わるような
サウンド作りをしていかなくてはなりません。

星街すいせいさんの声はロウからトップまで張り上げるようなダイナミクスな声も魅力ですが、「低音」もとても魅力的で、「中域」の音を声を張らずに、敢えて抜いて「ファルセット」で歌う歌唱法であったり、ダンスで言う歌の「体幹」がしっかりないと歌いこなすのが難しいくらいハイセンスな歌声の持ち主で、この声が震えた時、はじめて「セクシー」さであったり
「かっこいい」と呼ばれる響きをもたらします。

もこ田めめめさんは、声色の魔術師で、ポップ曲は「かわいく」ロック曲は「力強く」自分の声を客観的に知り抜いていないと歌えない歌唱法が魅力。声質は「ウエット」で民謡であったり、ヨナ抜き音階のような楽曲を歌う元ちとせさんであったりそういう声質に近い「one&only」な声だと思います。ブレスの吐き出し方が絶妙で、少し声をしゃくる時の発声は、聞く人の「心」を震わせる響きを持っていると思います。

花鋏キョウさんは、恐れを知らない声の持ち主で、自分の成長と共に歌声がどんどん伸びていく、そんな、希望がたくさん詰まった歌声の持ち主で、「妖精のような歌声」と称されていますが、自信が確信に変わった時、ものすごい歌が生まれるんじゃないか、そして万人の心を洗い流してくれるのではないか、そんな予感を感じさせてくれる声の力強さと響きをもったアーティストさんです。

この3人の「魅力」を最短距離で、「最大限」引き出して、皆さんに届けるために「演奏」をどうやって作っていくのかと言うことですが

一つは「褒める」ということです。

短所を埋めて次に進む時間より、長所を伸ばしていく時間を最大限、有効活用していくことで、グルーヴを作りたいと考えていました。もちろん事前に「どうしてあなたの声は素晴らしいのか」というような事を言葉にして伝える事も重要ですが、ライブにおける魅力を最大限に引き出す為には

ミスったら笑う

心配になったらバンドにサインを送る

とにかく楽しむ

シンプルな事を、褒めながら、伝えるだけで
生演奏と生歌のグルーヴは劇的に変わります。


二つ目は「寄り添い方」です。

寄り添う距離感という言い方が正しいのかもしれません。

あえて寄り添いすぎない事も必要ですし、逆に楽曲に寄り添うのか、歌うアーティストさんに寄り添っていくのか、この辺の演奏のさじ加減をバンドで調整していきます。

星街すいせいさんの場合、自分の歌う発声のイメージを大事に歌われる方なので、バンドの演奏の場合、歌い出しの音は、なるべく「弱め」に弾き始めるようにします。ヘッドホンや、イヤホン、またはイヤモニで歌う事も多いアーティストさんだからというのもあります。つまり、より自分の声を常に近くで聞いて歌ってもらうための寄り添い方です。

もこ田めめめさんの場合、曲の入り口前奏でテンションをMAXに持っていきます。音のアタック感も強めで弾くようにします。バンドが探りながら演奏してしまうと、引っ張られる可能性があるので、お皿の盛り付けをバシッと盛り付けておいて、万全の体制で、「さぁ、どうぞ」といった感じで、歌い出してもらうというような演奏の寄り添い方を意識していたりします。

花鋏キョウさんの場合、一緒にその楽曲、その声の主人公に、演奏陣もなりきる事で寄り添っていきます。1フレーズ、1音を大事に意識して歌を乗せていくアーティストさんなので、演奏する側も譜面通りに演奏していくスタンスより、同じ目線になって、歌のリズムに呼応するように、一緒に僕たちもその歌声の船であなたのいきたい場所へ向かっていきましょうという寄り添い方です。

というような感じで

■「生演奏を終えて。。。」

初の「V-tuber×生演奏」といっても、アプローチは様々な形で
全16曲を演奏し、サポートしてきました。

「Vtuber」の皆さんのそれぞれの魅力が、聞いてくれるリスナーさんへ
何倍も、何十倍も響いてもらえるよう、感動を届けれるよう、そして、「Vtuber」さん自身が「音楽」を生で奏で合うという奇跡のような時間を
喜びに変えてくれたらいいなとおもって尽力してきました。

こういった機会を与えてくださった文化放送V&Rクルーの皆さん、各事務所のスタッフさん、技術、照明、映像チームの皆さん、そして星街すいせい、もこ田めめめ、花鋏キョウさん本当にありがとうございました。

そして、視聴してくださった、多くのリスナー、ファンの皆さんに
感謝です。

また、こういった機会に恵まれたら、僕たちサカノウエヨースケ&スパイラルスパイダースは、更にエレキギター2人、ストリングスチームなど、最強布陣で、バンドを組む事も可能なので

今回は、アコースティックサウンドでしたが、フルバンド編成で
また、盛り上げれる機会に巡り会えたらいいなって
僕、個人的には思っていたりします。

そんな「Vtuberのみんなと、演奏をしてみた結果」というような
ブログになってますが、こういった演奏目線から、アーカイブ放送を見てみても楽しいんじゃないかなと思っています。

長文読んでいただいた方、ありがとうございました。
twitterに当日の様子も載せてますので是非、みてみてください。

https://twitter.com/sakanoueyosuke


最高のライブになりました!!どうもありがとう。



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