10月4日(水)晴れのち雨

職場のトイレに小さな窓がある。横長で、お腹くらいの高さにある窓なので、覗くには少し前かがみにならなければならない。5階なのでいろんなものが見える。アパートの屋上、スーツを着た通行人、まだ骨組みだけのビル、校庭、信号待ちの車、玄関に並べられた小さな植木鉢。どれもくだらない。そのくだらない景色を見ている時間だけ私は息をできる。私が何をしていようが(仕事していようがトイレでサボっていようが生きようが野垂れ死のうが)依然として世界は活動していて世界は全く私を見てはいない。そのことに何度も何度も感動し、安心してから軽い足取りで仕事へ戻る。
仕事を終えて帰りにサボテンを買いました。柱サボテンとメキシコソテツですごく迷って店員さんに助けを求めたら、「メキシコソテツはこうやって新芽が出たりするけど、柱サボテンは半年に1回写真を撮って見返して少し大きくなってるかな?くらいなので、成長を楽しみたいならメキシコソテツがいいかもしれないです」と教えていただき、柱サボテンにしました。私が朝起きるときも夜眠るときも静かに確かにそこで息をするサボテンがいたらどんなに心強いことだろうと思い、大事に抱えて持ち帰りました。明日からサボテンとの日々です。
全てがくだらないということを今日は本当に嬉しく思える。おやすみなさい

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