起きたら妹がいる

なんとなく布団へ移動することができず、朝方に座椅子で眠った。正午に目覚めると、遮光性の高いカーテンの隙間から光が漏れていて、妹が付けた扇風機が弱で回っていた。妹は長い足を放り出して眠っていて、このまま何も起きなくていいと思えた。

妹は専門学校をやめた。私はなぜかまだ働いているけれど明日にはやめると連絡を入れるかもしれない。すみませんが、やめさせていただきます、と変な日本語を喋るのを最後にして、スーパーへ箱アイスを買いに行って、観たい映画を全部観て、たまに本も読む。妹はその間中も寝て、寝て、起きてご飯を食べて、寝る。ずっと夏が続いて、妹の身長も止まらなければいい。

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