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自分の大切な人が「死にたい」と言ったとき

これを読んでくださっている
あなたの家族が、友達が、恋人が、大切な人が
「死にたい」とき、
あなたはどうしますか?

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はじめまして、
曽野辺野紀乃子(そのへんのキノコ)というものです。

様々な要因からうつ病を発症し、
幾度もの「死にたい」を経験した私が思う
周りにしてほしかったこと、
周りができることを書きたいと思います。

少し厳しい言葉で書いています。
ご気分を害されるようなことがあれば申し訳ないです。

でも、大切な「命の話」だから、
最後まで一読くださると嬉しいです。

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もし大切な人から「死にたい」と言われたとき、
あなたは何て返しますか?


「大丈夫なんとかなるよ」

「いつでも話聞くから元気出して」

「無理しないでね」

優しい言葉で大切な誰かを少しでも救いたいと、
こういった言葉をかける方もいると思います。

もちろんそれで救われる人もいるし、
私も「ありがとう」という気持ちになります。

でもそれだけなんです。
本当にそれだけ。

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「大丈夫なんとかなるよ」
時間に身を任せて解決するのなら、
死にたいなんて最初から思わない。
なんとかするのは最終的に自分自身でしょう?
「いつでも話聞くから元気出してね」
本当に話を聞いてくれるの?
本当に聞くだけ?
「自分も〇〇だったから大丈夫」「自分もあの頃は辛かった」
なんて言わない?
あなたの「死にたい(死にたかった)理由」と
「私の死にたい理由」が同じなわけがない。
変なアドバイスに気を落として、
空気が重くなりすぎないように神経すり減らして、
元気なフリしてまで話をする体力はもう何処にもないよ。
「無理しないでね」
無理をしすぎちゃったから今があるのはわかってる。
でもその"無理"を辞めたら解決するの?
何もかも放り出して、しっかり寝て食べて休んで、
なんて非現実的なことできない。
"無理をすること"を辞めてしまったらもっと現状が悪化する
未来しか見えないよ。












正直これが本音です。

「屁理屈ばっかり。親切心を何もわかってない。」

そう思った人は誰も助けられないです。
あなたは「死にたい」という感情を持った、自分には得体の知れない、計り知れない存在に興味を持って近づいているだけです。

そんな浮ついた気持ちで首を突っ込みたいだけならば何も言わないでほしい。

綺麗な言葉を並べたって、
所詮はキレイゴトなんです。

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「そんなつもりじゃないけれど、こんな言葉をかけるくらいしかできない」

普通はそうだと思います。
「何もしてあげられない」のが当然です。

だってあなたは『死にたくなるほどのストレスを取り巻く環境』の中にいる当事者じゃないもの。

仕事とか、学校とか、人間関係とか、
さまざまなストレスのど真ん中にいる
「死にたい」当事者はあなたじゃない。

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みんな、助けたかったと思うんです。
赤い公園の津野米咲さんも、竹内結子さんも、
三浦春馬さんも。

でも助けられなかった。
誰のせいでもない。
人間は皆、非力なんです。
周りにいる人も、死にたい人も。




「じゃあ指を咥えて、死にいく様を見てろって言うのか」

そんなことはありません。
あなたが大切な人にできることは、
たったひとつです。










一緒に戦ってください。

一緒に"死にたい理由"に立ち向かってください。

一緒に沈んでください、深い深い海の底まで。








あなたにはその覚悟がありますか?

片足だけじゃなくて、両足をしっかり突っ込む覚悟はありますか?

大切な人の命を守る覚悟はありますか?

生半可な気持ちで救えるなんて思わないで。

「死にたいその人」は、どれほどの時間を独りで戦ってきたか想像してください。

味方であるはずの人をも敵だと誤認するほど、
どれほどの孤独に苛まれてきたか。

大切ならばわかってあげてください。

そして言ってあげてください。

「辛かったね」
「今までよく頑張ったね」

って。

「もう独りじゃないんだよ」って、
言葉だけじゃなく行動で示してあげてください。

誰かや何かに立ち向かうとき、
"一緒に"行動をおこしてください。

それだけでいいんです。

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簡単だけど、一番むずかしいこと。

たくさん時間がかかるかもしれません。

あなたにも負担が大きくなるかもしれません。

それでも覚悟はありますか?

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光なんて届かない、

真っ暗闇の深い海の底へ

一緒に沈む覚悟はありますか?

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最後に、
それでも助けられなかった人がいる方、

頑張りましたね。
みんな、よく頑張りました。

すごく辛かったと思います。
今でも辛いかもしれません。

でも、どうか自分を責めないで。

誰も悪くない。

あなたも、亡くなられた方も、
誰一人悪くないです。

その方との楽しかった思い出を、
心にずっと持って生きていてください。

天国で笑っていると思いますから。

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最後まで読んでくださってありがとうございました。
色々、思うことはあると思います。

「具体的にどうしろって言うんだ」
と思われる方もいるかもしれません。

それなら、まず、心療内科(精神科)の予約をしてください。
適切な治療を受けさせてあげてください。

初診の場合、予約が早くても数ヶ月、
長いと1年先なんて当たり前です。

その間、お互い辛いとは思いますが、
一緒にいてあげてください。

また、病院や先生やお薬にも当人との相性がありますので、もし疑問があるようなことがあれば、他の病院でセカンドオピニオンという手もあるということも覚えておいてください。

学生の場合、学校が提携している病院があったりしますので、医務室(保健室)の先生に相談に行くのも良いかと思います。
また、学校でカウンセリングを受けるのもひとつの選択肢です。

社会人の方は、もしかしたら会社でも社内カウンセラーなどいるかもしれません。(まだ学生なので詳しいことはわからないです、すみません。)

そういったところに頼るのも大切なことです。

自分自身の力だけでは解決できないと
判断した時点ですぐに頼ってください。

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真っ暗闇の中で戦っている方の人生に
一筋でも光が差すことを
心の底から願っております。