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今週の台所・高野豆腐のお味噌汁

どれくらいのスパンだろうか、よく高野豆腐を作っていた。あのあまーい煮汁にひたった高野豆腐が好きで、あの煮汁の使い道を毎回考えるけど、活用法はいつも思いつかなかった。あれはどうすればよかったのだろう。

と思いつつも、今日とりあげるのはお味噌汁だ。

最近は砂糖をガッツリ控える生活にのめりこみすぎていて、長い間、高野豆腐は棚で眠っていた。使った方がいいよなあと思いつつ、高野豆腐は常に煮物で食べていたから他の使い方を知らずやはり手が出ない。

でもある日、いや、でも、もう、と、なんとなく味噌汁に入れてみた。戻した方がいいのか、そのまま入れていいのかもわからない。とりあえず一通り水を吸ったかなと思うところで鍋に入れて、たしか短めに火にかけた。

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食べてみたらおどろいた。プリっとしていておいしい! 甘くなくても食べられるんだ! 今週はこれで決まりだ! と即思った。

高野豆腐のスポンジの部分が味がせず、おいしくないんじゃないかなぁと思っていたけれど、そんなことはなかった。スポンジの部分に味噌がいい感じでしみこんでいる。

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今回これまでとは違う高野豆腐の使い方をして、高野豆腐のいいなと思ったところは、肉や魚、お豆腐などのたんぱく質源がないときに、高野豆腐をストックしておけばすぐに使えるところだった。ときどき、肉や魚、豆腐が冷蔵庫になにもないときがある。そういうときに、高野豆腐はとても便利だと思った。そして味噌汁をはじめ、汁ものにちょっとなにか足したい、とふと思ったときも、戻してすぐに追加できるのもうれしい。

ある日はご飯がなく、いわしのつみれ汁があったので、そばを茹でて入れて、高野豆腐も入れてみた。こちらもうまかった。

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細切りにカットされた高野豆腐をスーパーで見たりすると、「お味噌汁に」と書いてあったりする。スーパーでそれらの商品を見ると、「高野豆腐は、お味噌汁には入れないよ。それに高野豆腐はでっかいやつで、あまーいのを食べるのがおいしいのに」と正直思っていた。

大きな間違いだった。大きかろうが小さかろうが、お味噌汁に入れた高野豆腐はとてもおいしかった。はじめの「いや、でも、もう」と勢いをつける時間を短縮して、もっと早くお味噌汁を作っていればよかったなあと思う。

ただ、実は一番最初に感動した味には、その後たどりつけていない。戻す時間を長くしたり、戻さないまま即鍋に入れてみたり、あの手この手で作ってみたけれどだめだった。味噌汁に長く入れすぎるとふにゃっとしてしまうし、短めだと味噌汁の味がいい感じでしみこまない。むずかしい…。

いずれにしても、高野豆腐をお味噌汁に入れるのは私にとって新しい発見だった。またしばらくしたら、汁もの以外にも挑戦してみたいよなあと思う。

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