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バーガーキングはもう終わっちゃうのかもしれないなぁ…。

ひさしぶりにバーガーキングにやってきてみる。
お店の外に立て看板。目立つサインは「半額」というひと言で、そうか、バーガーキングの売り物はとうとう値段になっちゃったんだ…、としみじみ思う。

他に売るべきものはあったはずです。

バーガーキングといえば直火で焼き上げる風味豊かなパテが他のチェーンにはない特徴。
直火で焼いておいしくするには厚みのあるパテじゃなきゃいけないから、結果、ボリューム満点のハンバーガーが主力商品になったわけ。
なのに日本では「ボリュームたっぷり」なところばかりが強調されて、それに対してマクドナルドがサイズアップ商品を大量に投下したことに、バーガーキング危うし的な投稿が巷に溢れた。
バーガーキングが自身の特徴を正しく伝え切っていなかったから、トンチンカンな反応を産んでしまった…、という次第。

ただその品質の高さも風前のともしびです。
彼らは商品を「おいしくし続けること」が差別化につながるという考えを捨ててしまった。
おいしくある前に、ライバルに負けないようにと一生懸命になる。
そのライバルとはマクドナルドで、だからマクドナルドがすることをみんなしてみる。
まず値段。
安くする。
クーポンをアプリでばらまき売れ筋をそれで作って、半額セールなどを頻繁にする。
しわ寄せは品質に向かっていきます。

かつておいしくてしょうがなかったワッパーは見るも無残なものになっちゃったからフライドフィッシュサンドイッチをたのんでみます。
ビックリするほど小さくなった。
手のひらにのるほどです。
しかもサイドのフレンチフライも本数が少なくなった上に、粉末のじゃがいもを成形し直し揚げたみたいな不思議な食感。
マクドナルドに比べて云々じゃなく、もうこれ以上引いてしまうと料理であることをやめてしまうんじゃないかと思えて切なくなるような内容です。

一番ビックリしたのはアイスティーを入れたカップ。薄くて手に取るとふにゃりとへしゃげる。
今の季節は水滴がたっぷり付きます。
濡れると頼りないほどやわらかになり、このまま放置すると溶けて亡くなってしまうんじゃないかと思ってしまうほど。

今のバーガーキングは努力の塊です。
ただその努力は何一つとしてお客様のためではなく、投資家のための努力ばっかり。
そういう努力ばかりしてると、ライバルと思って戦っているマクドナルドからライバル扱いしてもらえなくなる。
マクドナルドばかりじゃなくて、おそらくハンバーガー業界の誰もが彼らをライバルなんて思っていない。そんなところで戦うって辛いだろうなぁ…、と思ったりする。切ないネ。

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