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カツカレーじゃなくて「とんかつとカレー」というステキ

今年の5月に開業したばかりの「とんかつ九六喜」ってお店が気になっていて、ちょっと来てみる。

水道橋と神保町の真ん中あたり路地に面した小さな店で、開店前から数人待ってた。
カウンターが5席、オープンキッチン。
4人がけのテーブルが2つあって全部で13席だけど、ほとんどひとり客だから相席しても10人足らずで満席になる。

ランチタイムはとんかつ定食が数種類。
ただほとんどの人がカツカレーを注文してる。そう、カツカレーが人気の店です。
しかも多くの人がご飯の大盛りをたのむのね。しかもその大盛りがすごい大盛りで、つまりそういう人たちの間で絶賛人気炸裂中という感じ。開店と同時にあっという間に行列でした。
カツカレーはヒレかロースが選べてロースカツ。ご飯小盛りでとお願いをして待つ。注文が入って肉を切りパン粉をつけて揚げていくから時間がかかる。まず千切りキャベツがやってきて、そろそろカツカレーが出来上がりますからと豚汁がやってくるまで15分以上かかりました。

ご主人ひとり。
厨房の中にひとりとホールにひとりと3人体制。
ご主人がスタッフ2人にいちいち指示をだすんですね。
出さなきゃいけない状態なのか。
それとも指示を出さなきゃ気がすまないのか。
どちらにしても、完璧な状態で商品を提供したいという気持ちの現れなんでしょう。
大変だなぁ…、ってちょっと思った。

ただやってきた料理の見事なことにしばしうっとり。
パン粉が暴れるように揚がったカツは分厚く、大きい。縦に3回、横に1回包丁をいれ、都合8切れに切り分けられててご飯の上にのせその下側の4切れにはカレーをかける。上4切れは乾いたままというのが粋。

カツカレーというよりもトンカツライスのカレーがけって感じがたのしい。

とんかつの状態は見事なものです。脂はほどよくしかも甘くて肉はがっしり。ジューシーです。

バリバリとした衣もおいしいけれど、カレーを吸い込みぽってりとしたパン粉のとろけ感がまたよくて、一度にふたつのカツを食べてるって感じがうれしい。
ニンニク醤油にレモン塩、中濃ソースと調味料も多彩に用意されていて、レモン塩にごま油を垂らして食べるとパン粉衣の香ばしさが一層際立ちなかなかおいしい。

カツに比べてカレーがいささかおとなしく、とはいえほどよくおいしくて胡麻をかけると風味が増しておいしくなった。
小盛りご飯でも十分多くてお腹パンパン。作業がこなれてくればいい店になるんだろうなぁって思って席を立ちました。


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