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【なんでもできます!】

たまに製造系の営業マンとお会いしたりする機会があるのだが

「うちは、自社だけでなく様々な協力会社とつながってますから何でも作れますよ。何か困ったことがあれば何でも良いので是非声をかけて下さい!何か作りたいものありませんか?」

というようなことを言われることがある。

そう言われた今まさに返答に困っているのだが・・・と思ったりするのだが、みなさんもそういったようなことを言われた経験は無いだろうか。

少しでも売り上げを上げたいがために兎に角何かあれば声をかけてくれと言いたい気持ちは痛い程判るが、言われた方は苦笑いで返すしかない。

ただ、何でも出来ます!と言われると言われた方が逆に何を頼めば良いのかわからない。

そんな時にしっかりと自社の強み(うちはこういった事が得意なのでその分野で困っていることはありませんか?といったこと)を伝える事が大事ではないかと思うのだが、そもそも実際自社の強みを正確に把握している人がどれだけいるだろうか。

「貴方自身の強みは何?」

と聞かれてすぐ答えることが出来るだろうか?

そもそも強みって何だろう。

私個人として考えるならば・・・

長年営業をやってきて多少自信もある。

販売力かな?

設計を長年やってきた人なら設計力?

図面が書けることが強み?

強みはもしかして特技だと考えたら良いのだろうか。

うーん・・・多少楽器が弾ける・・

でもプロ程ではないなぁ。そもそもビジネスに生かされるのか・・・?

これって会社でも同じで、みんな強みを理解するのは大事だと認識していながら案外すぐに答えられる人は少ないのではないだろうか。

最近思うのは長い年月会社勤めをしている人の方が本当の意味での自社の強みをしっかりと把握出来ていないということ。

それなりに優秀な方は大抵それなりの答えをされるのだが、どんどん深堀りして突っ込んでいくと怪しくなってくる事が多い。

最終的には

「結局のところ、うちの会社に大した強みはありませんよ、、」

という自虐的な回答になったりする。

強みを把握する方法は

顧客側から引き出す
自社内を深く考察する
もしくはその両方

しかないように思うが、実際にやってみるとこれが案外難しい。

腹落ちする内容がなかなか出てこないのだ。

そもそも顧客側も実際のところ取引先についてそこまで認識してないケースがほとんどである。

また自ら自社を分析して見出すのは更に困難だったりする。

私が強みをはっきりと理解したのは、他企業の(営業ではなく)設計担当へ、自社の製品設計について説明する機会があった時のことである。

改めて設計業務について、実際に設計するかの如く想像を働かせてみた。

また他社の設計についても同じようにやってみた。

そのうえで、どう説明しようか考えていた時にふと、自社の強みと言えるものが見えてきた。

設計者を単に機械、電気 などで分けただけでは、強みというのは腹落ちしない。それは強みでは無く、設計種別だからだ。

機械の設計が出来る。電気の設計が出来る。

実は強みのように見えて、これは強みではない。

何でも出来ます!と答える担当は恐らくそのレベルでしか理解していない。

強みとは培った経験、顧客の要求などから生まれるものである。

なんでもできます!は神の領域なので、神様に頼む頼み事ぐらいしか生まれてこない。

参考になるか判らないが、今一度みなさんが自社の強みについて深く考察し、言語化出来るよう、参考になればうれしい。


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