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接客

「今日はメインはお肉ではなくてすいません。夏の2ヶ月は牛肉はお出ししていないのです」じゃーメインはなに?「蛸です」えーっ、蛸がメインになるの?、、最初の一皿からメインの蛸につなげるまでのアプローチがすばらしくて、蛸が正々堂々としていました。なによりも若林さんのサービスがすばらしかった。(エスキスにて)

仕事している限り、だれもが生産者であり消費者だと思うのですが、自分が関わった製品なり商品は自信をもって販売してると思いますし自慢でもあります。

僕ももちろん、ショーケースに陳列している肉はすべて自信をもって販売しています。ただ、問題、というか課題は「接客」なんです。

精肉店のほとんどが対面販売なのでショーケースを挟んで接客します。注文から会計が終わるまで5分程度でしょうか。

うちの場合、ショーケースをあえて高くしているので、お客様の真横についての接客となります。しっかり商品説明し、ときにはお客様の相談にも乗りながら買い物をしていただくためです。なので、1人のお客様に長い方だと2時間程度かかることもあります。そのため、スタッフには専門的な知識が必要になります。

店長クラスになると、お客様の満足度も上がるのですが、いかんせんパートさんやアルバイトもいるので、指導不足が否めません。良い接客は、本人の努力もありますが、人柄、性格、センスも必要だと思っています。このあたりは天性のものであったり、がんばっても身につかないこともあります。となると、やはり本人の努力しかないのですが、、、

いくら肉に自信があっても、接客がすべてです。レストランだとサービスになるのですが、シェフがおいしい料理を作ってもサービスする人が無愛想だったり、不潔な方では味が半減どころか、食欲すら無くなりかねません。

説明が必要な料理なら、短めに心に響く言葉が添えられれば料理のクオリティも上がります。だから、シェフとサービスマンのコミュニケーションが大切なのです。

お客が質問するたびに、シェフに聞いてくるので少々お待ちください、ではしらけますし、返答を待つ時間、イライラする方もいるでしょう。

昨夜は、月一の会合、エスキスでの食事会でした。料理もすばらしかったのですが、なにより、サービスに感動したのでした。サービスマンは、料理人の代弁者だけではなく、生産者や僕たちのような立場の代弁者でもあります。カッコいい仕事だと改めて思った次第です。

ありがとうございます!