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自己紹介:「誰かをケアしたい」と思っている人を楽にしたい

友人から、「さかちゃんが何をやっているのか、よく分からない」と言われることが多くなりました。さまざまな分野の活動をしているので、たしかに、一見して何をしているかわかりにくいと思います。

なぜ、医療者・対人援助の専門職、経営者を対象にした活動が多いのか。
いまこのタイミングだからこそ伝えたい伝えようと思い、自己紹介を書きました。

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何をやっているのか

いま、仕事として主に5つのことをやっています。

医療者、対人援助の専門職向け:精神的サポートに関する研修・ワークショップ
医療者、対人援助の専門職向け:1対1のカウンセリング・コーチング
経営者向け:精神的サポートに関する研修・ワークショップ
経営者向け:1対1のカウンセリング・コーチング
企業の外部顧問として、社員向けに研修・ワークショップ/社内のキーパーソン向けにカウンセリング・コーチング

まだ分かりづらいですね。
さらに簡単に説明すると、大きく2つのことをやっています。

①多人数向け → 研修・ワークショップ
②個人向け → カウンセリング・コーチング

ぼくの研修・ワークショップ、カウンセリング・コーチングはすべて、「認知行動療法」という精神療法を軸としています。

「認知行動療法」とは?以前に僕が精神看護のテキストに執筆した説明によるとこんな感じ。

認知行動療法、教科書、画像

出典:改訂版 これからの精神看護学 -病態生理をふまえた看護実践のための関連図-

とても簡単にいうと、思考や行動のクセを把握し、自分の認知・行動パターンを整えていく方法です。

僕の実施する研修やセッションはすべて「認知行動療法」に基づいており、相談や雑談のような対話をしながら、自分の傾向や状況を整理し気づきを促すスタイルです。

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「誰かをケアしたい人」に、楽になってほしい

「誰に、何をしたいのか?」と問われたら

「誰かをケアしたい人」に、楽になってもらいたい。

と答えます。

「誰かをケアしたい人」は、自分自身をケアできていないことが多いから。

ぼく自身もそうでした。

ぼくが主に関わっている「誰かをケアしたい人」は、大きく2つの立場にわかれます。

①【医療者・対人援助の専門職】
・看護師、助産師、保健師、心理士、理学療法士、作業療法士、薬剤師、医師など
・養護教諭、小中高の教諭、保育士、大学職員、行政職員など

②【経営者】
・大企業、中小、個人事業主を問わず経営者

医療者・対人援助職に「誰かをケアしたい」人が多いというのは、その仕事内容から想像しやすいと思います。

医療者→患者さんの心や身体が苦しい時に、サポートしたいと思う人たち
対人援助の専門職→成長や発達、生活をサポートしたいと思う人たち

一方で、一般的なイメージだと「経営者」「誰かをケアしたい人」は、結びつかないと思われることもあります。けれども僕は、経営者も「誰かをケアしたい」と思っている人ばかりだと思っています。

なぜか。

少し話が逸れますが…、苦しみには、構造があると言われています。

「苦しみの構造」
①その人が置かれている客観的状況
②その人の主観的な想い、願い、価値観
①、②がズレている時に、そのズレがその人の苦しみを構成する

参考:援助者の援助 支持的スーパービジョンの理論と実際

経営者は、この「苦しみ(ズレ)」をケアするために、商品やサービスを作っていると言ってもいいと思っています。

お客さんが、どんな苦しみ(ズレ)を感じているかに寄り添い、必要な商品やサービスを提供する。

そういう意味では経営者も、お客さんの苦しみ(ズレ)をケアする人たちなのです。

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自分を後回しにしがちな人の、「鏡」になる

そんな「誰かをケアしたい」と思っている人たちは、自分自身より誰かのためを思って行動して、無理することが少なくありません。

元気な時は、自分を後回しにしても行動できます。

けれども、いつも自分以外の誰かを優先して行動していると、どこかで疲れがたまっていき、思うように行動できなくなる瞬間がやってきます。一度動けなくなると、その状態から回復するのにたくさんの時間とエネルギーが必要です。

そうならないためにも、誰かを援助する側、経営する側の人こそ、疲れがたまりきる前、小さな疲れの段階から、ちょこちょこ小出しにできる体制を整えておくことが必要だと思っています。

自分のズレ(苦しみ)には、自分だけではなかなか気づきにくいものです。

誰かに自分のことを話して、フィードバックを受けてはじめて、自分の心の状態を自覚することができます。

もちろん自分で内省することで自分の状態に気づくこともできますが、一定の訓練が必要です。

誰かとのやりとりを通じて自分の状態に気づくことができるようになることで、自分で自分の状態に気づけるようにもなっていきます。

医療者・対人援助のプロフェッショナルであればあるほど、自分の心のケアも自分でできると思ってしまいがちです。けれども、心臓外科医が自分で自分の心臓のオペができないのと同じように、自分の心のケアは自分ひとりではできないのです。

うまくいっている経営者であればあるほど、複数のメンターを持って人に話すことで、自分がどんな状態かをチェックすることができていると言われています。

それは例えるならば、自分自身の状態を映す「鏡」を複数持っているということかもしれません。

一枚でも「鏡」、つまり、やりとりを通して自分の状態に気づくことができる相手がいると、少しずつ、まわりにいる人も自分を映す鏡であるということがわかってきます。

家族や、友人、仕事仲間、いろんな人が鏡の役割を果たすようになり、最初の一枚の鏡だけに頼る必要はなくなってきます。

けれども、最初の一枚がなければ、鏡の存在に気づけない。

だからこそ、最初の一枚にぼくはなりたい。

現在直面している大きな課題(仕事、人間関係、パートナーシップ、健康など)の整理だけでなく、なんとなくモヤモヤした気持ちを話しながら整理する場として、自分の研修やカウンセリングを活用してもらいたい。

ぼくのすべての仕事は、この思いに基づいています。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

メディカルBECS 代表 坂本岳之(さかもと たかゆき)

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「守ってくれる人たちを 私は守りたい」

まさに、伝えたいメッセージを書いてくれた大切な友人のイラストをカバー写真にさせてもらいました。
ぼくにとって最初の鏡は、医療漫画を描き、経営者(漫画家)でもある彼(こしのりょう)でした。

note:僕の命の恩人・こしのりょうという漫画家について

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note編集協力:八ツ本真衣 (ライター、編集者、フォトグラファー)


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