執筆の一助(第6回 作品完成……のあとは?)
〇目次
1、執筆終了! どこへ送ろう?
2、ペンネームは?
3、複数同時に送る?
4、作品投稿!……のあとに間違い発見!
1、執筆終了! どこへ送ろう?
書き終わったぞ! 超大作が出来上がった!
( ‘ v ‘ ){本当に超大作なんですか??}
達成感を味わいましょう! 話はそれからだ!
さて、しかし顔もじくんのいうとおり、達成感もつかの間のことです。
次なる問題が眼前にあるはずです。
( ' v ' ){どこに送るかですよね}
その通りです。
作品を書き始める方・書き始めた方は
1、送る先を決めてから書き始める。締め切りはある。
2、まず書き始める。締め切りはない。
3、そもそもどこにも送らないがネット等で公開はする。締め切りは自主的。
4、誰にも見せません。永遠に締め切りはこない。
という、いずれかの選択をとっています。
一番の問題はどこへ送るか決めていないが、送る必要がある場合です。
一番悲しいパターンは、当てはまりそうな新人賞の締め切りが数日前に終わっていたパターン。
これは悲しいです。
もしもそこしかないのであれば、次回開催まで待たねばなりません。
さらに、可能性は低いですが、次回が開催されない場合もあります。
様々な面で悲しい展開になる可能性を秘めています。
( ‘ v ‘ ){ではどうすれば?}
最初から決めておくのが一番なのでしょうね……。
たまに作品のあとがきで「送る賞は決めていなかったが、とりあえず締め切りが近く条件があっているので送ってみたら、今回受賞した」というような、色々な意味で手が震えてくる一文を見ることがあります。
しかし、それには運や才能や星の巡りやタイミングや朝食べたゴハンの量や流れ星を見た回数など……とにかく色々なものが必要になると思いますので、参考にはできないと考えています。
私が応募先選択で失敗した点は
1、 その新人賞の方向性を理解していなかった
2、 前回の受賞作と似たような作品を送っていた
といったところでしょうか。
( ‘ v ‘ ){失敗というか、ただの調査不足じゃないの?}
言葉が出ない。
大衆小説やライトノベルの賞は、大抵はジャンル不問(恋愛、ミステリー、青春、SF、ファンタジー、読者をわくわくさせられるものといった感じ)としているところが多いです。
ただやはりミステリー色が好まれる賞、読者が青春を望む人が多いだろう賞、王道が大賞をとっていることが多い賞など、見ていると傾向は見えてきます。
また、前回の受賞者と同じような作品を送っても、「いやそれなら前回の受賞者に書いてもらうからいいよ」となります。それでも俺のほうが面白い!、と思うなら止めることはありません。前回受賞者を凌ぐ作品を送りましょう!
( ‘ v ‘ ){ほう? 本当によろしいのかな。お主ごときの作品を上回ること――}
やめて、それ以上言うのはやめて。(必死)
でも正直なところ……結局は運かもしれません。
新人賞というのは、読む人間が限られます。
Aさんの作品を①さんと②さんが読み、Bさんの作品を③さんと④さんが読むイメージです。
Aさんが恋愛小説を書いたが、①さんと②さんはSF好き。
Bさんの作品はSFだが、③さんと④さんは恋愛小説好き。
こうなっただけで……結果は分かりますよね。またこの組み合わせが逆になった場合も。
少し調べれば、こっちの賞では落ちたけどこっちで受賞して大ヒットしたとか。
同じ内容のものを送ったら、今回は受賞したとか。
様々なエピソードが見つかると思います。
売れた作品は必ず面白いものだと思います。多分。
しかし面白い作品が必ず売れるわけではありません。多分。
なので新人賞も同じことなのでしょう。多分
( ‘ v ‘ ){逃げたな?}
多分。
2、ペンネームは?
( ‘ v ‘ ){早射十得丹鼓}
え?
( ‘ v ‘ ){さいとうにこって読みます}
読めません!
というわけで、ペンネームの話。
かっこいい名前を付けたいですよね。
私も当初はすごいやつでした。
それ初見の人読める?、みたいなやつでした。中学生の心がばしばし反映されたような名前でした。
もちろんそういったペンネームでも問題はないのですが、一つだけ注意したほうがいいことがあります。
たとえば……。
ものすごいシリアスな、人生を考えさせられる深い哲学的な作品の著者名(ペンネーム)が、〈きらっ☆ほしたろう〉とかだったらどうでしょう。
死とは、ただそこに存在しているだけである――きらっ☆ほしたろう。
ちょっと、色々思うところ出てきませんか。
もちろんそれで作家性が否定されるわけではないのですが、なんというか、時と場合というのがある気がしませんか。
逆に、あまーい学園恋愛小説を書いているのに、〈天王山巌屈次郎〉とかだと、これまたどう思うでしょうか。
そんなあ! うえええんショックだよお! 斎藤先輩がニコちゃんとキ、キスしてるとこ見ちゃった……!――天王山巌屈太郎
ほら。やっぱり色々と思うところはありませんか。
若干いらっとしませんか。
( ' v ' ){逆に読みたくなってきた)
なんかそんな気もしてきた(錯乱)
もちろん面白ければ良いとは思うのですが……ペンネームは作者の印象を作り出すのですね。
実は〈斎藤ニコ(さいとうにこ)〉も、本名をもじって〈斎藤弐鋼(さいとうにこう)〉としていたのです。
ですがスニーカー大賞に送る際に、コメディ作品を執筆する作家っぽくないというか、なんだか馬に乗っている戦国武将みたいだったので、投稿時に変更したのですね。
また、投稿するたびにペンネームを変えるという方もいると思います。
( ‘ v ‘ ){どこにいるんですか}
ここにいます! 1年ごとに変えていました!
良いか悪いかは分からないのですが、他の作家さんのあとがきに、毎回変えると編集の覚えがない為、印象がいつまでたっても新人のままであり、拾い上げなどで良くないこともある――と書いてあったのを覚えています。
ただそれは一般文芸の、さらにいえば1990年代のお話でしたので、今はあまり関係ないかもしれないですね。
( ' v ' ){え? 結論は?)
不快なものでなければ自由!
3、複数同時に送る?
最初は分からない、投稿の基本。
比較的多く見る勘違いが、同時に複数の新人賞に作品を送ってもいいのかという点ではないでしょうか。
この複数送付という言葉の意味を取り違えると、大変な方向に理解が進んでしまいますのでご注意ください。
複数投稿の禁止というのは、「同じ作品を、選考時期の重なる他の賞に送ってはならない」というものです。だって同じ作品が違う賞で受賞してしまったら、どちらから出せばいいのか、出版社で喧嘩になりますよね。
( ' v ' ){タイトルかえればバレないかも)
バレないかもしれませんが、バレたときは終わりですし、信頼を失ったら仕事はもらえないですよ(真面目)
で、上記の件ですが、言葉の意味を勘違いしてしまうと、「新人賞に投稿している場合、その作品の結果が出るまでは、他の新人賞には送ってはいけない」という勘違いになってしまいます。
そんなことはありませんのでご安心ください。
( ‘ v ‘ ){同時受賞者とかいますもんね}
すごいですよね
( ‘ v ‘ ){力がありますよね、同時受賞した人は}
す、すごいですよね
( ‘ v ‘ ){力がないと……生き残れませんね}
そ、そうですが、運も必要なのではないでしょうか……(震え)
もちろん同じ時期に選考がかぶっていなければ、同じ作品を色々な場所へ送ることも可能です。
とある偉大な作品を例にあげますと、A賞では受賞しませんでしたが、B賞にて受賞し、結果的に大ヒットしました。
それはA賞が悪いというわけではありませんし、B賞が優秀というわけでもありません。
本当にめぐり合わせだとか、運だとかも必要なのだと思います。
賞が違えば選考者も変わります。
人間といえども好き嫌いは千差万別です。
同じレーベル内でもそれは顕著でしょう。
ですから、色々な場所に送ることは決して悪いことではありません。
他者に否定されたからといってあなたが間違っているとは限りません。
本当の自信作であれば、違うところに送ることも検討してみましょう。
とはいえ! 注意もあります。
一度書いた作品に満足して、同じ作品を使いまわすことは2回程度を限度としましょう。
いつまで経っても同じ作品を送っていると、挑戦している意味が変わってきます。次の作品を書かねば、上達はしないですから。
4、作品投稿!……のあとに間違い発見!
どうにもなりません
( ‘ v ‘ ){おい}
なりません!
これは事実です。
昔ながらの紙投稿ではもはや郵便局からの回収は難しいですし、数日後であればすでに配達されています。
データ投稿ではそもそも回収ができません。ならばもう一回送ろう!、と思っても、そこは同作品の二回投稿を禁止していることが多いのではないでしょうか。
( ' v ' ){どうしろと?)
確認するのも立派な執筆の一つなんです。
だからこそ推敲という言葉があります。
推敲というのは、自分の作品を読み返すという行為ですが、もっと厳密にいうと作品の完成度をあげる行為です。
もちろん誤りを正すという言い方もできます。
で、その推敲のコツなのですが……理由は分かりませんが、データ上で確認したあと、一度印刷して再確認したほうが間違い発見率が高い気がしています。ようするにPCで確認して紙で確認します。
手書きの方は、一度コピーなどするといいと思います。
とにかく別の印象を受ける状況を作り出すと、面白いくらい見逃していた間違いに気が付いたりします。
( ‘ v ‘ ){なんでですか}
なんででしょうね?
もちろん「めんどくさい、お金がもったいない」――等、色々感じるとは思うのですが、紙での確認は現時点の出版業界でも行われていますので、デビュー後の行動を考えても、遠回りの道ではないはずです。
完成一歩前の原稿を赤ペンで修正する行為は意外と楽しいですし、作家気分を味わえるのでいいですよ!
( ‘ v ‘ ){無駄はない……か。で、校正検定取得の経験は生きましたか?}
さ、作家は校正必要ないから……優秀な校正さんいるから……(震え)
また文章以外の失敗――たとえば添付物ですね。
あらすじや、自己紹介シートなどなどの失敗ということですが……これらは多少の失敗があっても許される様子です。もちろん減点ではあるでしょうからない方がいいに決まってはいます。
(間違いというのは、それだけで印象が悪くなりますよね、ちゃんと確認してなかった可能性がありますから)
でもやはり、添付物の間違いは頭抱えなくても良いと思います。本文の間違いだけ死ぬ気で見つけましょう。
( ' v ' ){根拠あるもんね)
……なんのことだか。
あとはなんでしょうかね。
心配なことといえば、ちゃんと届いているかなーというところでしょうか。
昨今は、データ投稿が一般的になってきましたので、投稿が成功するとメールがきたりしますよね。
ですので心配はいらないかと思います。
郵送をするタイプの賞の場合はきちんと届くか心配でしょうが、今は配達記録が簡単につけられるサービスもあるようですから、ネットなどで配達終了の確認は比較的とりやすいのではないでしょうか。
( ‘ v ‘ ){郵便事故が起きているとか心配したりも必要ないですか? そのせいで一次に落ちているかもと寝れなくなった人、知ってますけど}
それは錯覚です。落ち着いてください。(遠い目)
ということで、いかがでしたでしょうか。
関連がなさそうで、関連のありそうな執筆後の注意書きとさせていただきました。
今回はこのあたりで終わりたいと思います!
( ' v ' ){ばいばーい)
〇まとめ
投稿先も、推敲も、ペンネーム活用法も、郵送送信の間違いも……全部、作品執筆の一部分!
きちんと注意して行おう!
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