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執筆の一助(第7回 結果発表の前後では世界の輝きさえ違います。)

1、はじめに
2、結果発表前のモウソウ!
3、結果発表後のゼツボウ。。。

1、はじめに

 今回は、完成した作品を無事に新人小説賞に送った後のお話。
 シュレディンガーの猫は観測されることにより初めてその生死を確定させるわけですが、さて、作家の作品の評価はいつ確定するのか。

( ' v ' ){なにが言いたいのですか)
カッコいいことが言いたい……!

 早速行ってみましょう!
 ※このお話は斎藤ニコの経験談に基づくため、基本的に受賞の話はしません。できません。
( ' v ' ){かなしい。)

2、結果発表前のモウソウ!

 やっと書きあがった超大作!
 そして……締め切り日も過ぎました!!

 事前に送った方は、やっと訪れた締め切り日に、まだまだ先は長いぞ!、と気を引き締めたことでしょう。
 ぎりぎりまで粘っていた方は、なんとか間に合ったぞ、しかし戦いはこれからだ!、と更に身が引き締まったことでしょう。

( ' v ' ){ねえニコ先生。心配ごとがあるんです。受賞したときに顔だしNGでも売れるかな? それともサングラスとマスクを用意したほうがいいかな?)

そうですね、しんぱいですね(まがお

 送った作者様方々……苦心して書き上げた作品に対しての心配ごとは尽きないことでしょう!

 たとえば……

・郵送事故が起きてたらどうしよう!
( ' v ' ){おきてません)

・受賞したあとのあいさつはどうしよう!
( ' v ' ){じゅしょうしてから考えよう)

・あとがき何をかこうかな……
( ' v ' ){本が出る時に考えるやつです)

・今回送った作品のネタをぱくられたらどうしよう……。
( ' v ' ){パクられるほどなら、いいところまでいくはずです)

>おい、顔文字! 希望ブレイカーはやめろ!!(涙)

――と、いいたいところですが、ここはカオモジくんがおおむね正論です。
 言いにくいことをわざわざいってくださってありがとうございます!

( ' v ' ){え? あ、うん!)
本音だったの!?

 受賞前というのは色々な妄想がでる反面、ちょっとばかし思いが先行し過ぎて飛躍してしまう傾向があるかもしれません。
※冷静な方もいるでしょう

 もちろんそれが悪いということではないのですが、あまり期待しすぎると……ダメージがでかくなってしまう危険があります。
 次が書けないほどダメージを追ってしまっては、まさしく自分の妄想に夢を押しつぶされてしまったようなものです。

 もし可能であれば、

① 次の目標を見つける
② 次作を書きはじめる(アウトプット)前に、映画や本やゲーム、遊び(インプット)をする
③ とりあえず色々忘れて呆けて、一定時間が経過したあとに、応募作品を読み返してみる

 などを行うと良いでしょう。

 できるかはさておいて、正直な所、投稿した後は、投稿作品のことを頭から追い出して、他のことに熱中する方が色々と良いような気がします。
 過ごし方の差が個人個人でだいぶ異なる期間ですね。

3、結果発表後のゼツボウ

 さあ、きたぞ!
 結果発表の日だ!

( ' v ' ){絶対に大賞受賞だ! まちがいない!)
優秀賞かもね! 銀賞でもいいよね!

~五分後~
( ' v ' ){名前がないな……うちまちがえているのかな。)
タイトルをしらべてみよう!
難しい感じのペンネームだから間違えてるかもしれないしね!

~五分後~
( ' v ' ){タイトルもないな……エラーかな?)
一次で落ちる訳ないもんね
決して、ページ内検索をしてはいけないよ。
夢から醒めてしまうからね!

~翌日~
( ' v ' ){郵便事故かな……?)
信じられないもんね。

~二日後~
( ' v ' ){ま、まさか……お、おちたのかもしれない……)
二日前に分かっていたことだね……!(涙)

 いかがでしょうか。
 他人事に思えるでしょうか。
 応募した方なら、一度は覚えのあるこの心理状況。
 私は書いていて、心が苦しくなりました……(泣)

 あんなに苦心して書いた作品が、あっけなく落ちていくこの感覚。

 ワクワクしながら、いまかいまかと結果発表を待ちわびていた自分が嘘だったかのような、くらーい気持ちになりますよね!

( ' v ' ){もういやだ、あきらめよう……原稿もすてよう……)
ちょっとまったあああああ!

( ' v ' ){いいんです、斎藤ニコさんの原稿データだから……)
なおさらちょっとまったああああああ!(必死)

 たしかに落ちたことは悲しいことでしょう。
 一次審査発表日は、かなりの方が落選しますから、その日の応募者の気持ちは大抵暗いものです。
 ※通過したかた、受賞したかたは喜んでください。

 しかし落ちたといっても、その反面、必ず何か成長しているはずなんです。
 また、ヒントも手にいれているはずです。

 前述したように、時間が経ってから読み返してみれば気が付くこともあるでしょう。
 諦めることは簡単ですが、そもそも話を一本書ける人は、それだけで素晴らしい才能の持ち主です。
 やりとげる意志力もあります。

 なのに一度落ちた程度で、諦めるのはもったいないですよ!

 いつか……いつか必ず報われるときがくる……可能性があります!

( ' v ' ){と、長年、自分に言い聞かしてきたと……)
はい……ぎりぎりでした……

 さて、これからの投稿の方針はいくつかあります。

① 新しい作品を書いて、「同じ賞におくる」
② 新しい作品を書いて、「違う賞におくる」
③ 同じ作品を改稿して、「違う賞におくる」
※同じ賞に送ることはあまりおすすめできませんが、受賞の前例はあります。
④ ジャンルを変えて、挑戦する舞台から変えてみる。
⑤ 一度投稿はやめて、ネットなどに連載をはじめてみる。

 こんな感じでしょうか。
 どれが正解ということはありません。
 自分が正しいと思ったもの、もしくは希望しているものを選択しましょう。

 また、必ず、「なぜ落選したのか」を考えましょう。
 私はそれを考えてきませんでした。
(厳密には考えてきたつもりなのですが、ずれていたのだと思います)


 評価シートをもらっていない方は……

・なるべく客観的に物語を見てみましょう。
・起承転結にわけて、作品を分解してみましょう。
・そして、自分が面白いとおもう作品も起承転結で何がおきているかを分解してみましょう。
・自分の作品と、面白い作品の比較をしてみましょう。かならず何か違いがあるはずです。
 例)プロローグ長すぎ。プロローグに複雑な造語などを使い過ぎ。
 例)ヒロインがでるまでがながい。
 例)盛り上がりにかける。盛り上がる山が一つしかない。
 例)物語が終わっていない。結が抜けている。

このように分解したあと、今一度考えてみましょう。

・落選作品を、模範作品に近づけるにはどこをどう変えればいいのか。
 例)ヒロインをもっと早くだそう!
 例)プロローグでは簡単な言葉をつかって、難しい設定は後で出そう!
 例)盛り上がりを何個もつくろう! 主人公をもっと困らせよう!
 例)どうやって終わるのか、テーマはなにか、最後にそのテーマがどう活きるのか。

 こんな感じで、好きな作品に近づけていくと、よりよい作品作りがわかります。

 個性、というものは、嫌でも出てしまうからこその個性です。
 個性を自覚して出している人はなかなか居ないと思われます。
 ですので、個性的な作品作りは忘れて、模範作品に近づける方法論がおすすめです。
 結果的に、出来上がった作品は、あなたの個性が出るはずです。
 仮に没個性といわれたとしても、書き続けていれば必ず出てくるはずです。
 また、基本的な日本語のルールなども今一度確認しましょう。
 エクスクラメーションマーク「!」や、クエスチョンマーク「?」などの後は空白を開けるなど、基本的なルールを知らない方もたまにいらっしゃいます。
 それだけが原因で、面白い作品が落ちることもないでしょうが、それができていればなお良いです。

 評価シートをもらった方は……
 貰った人、かつ、選外だった方は、以下の言葉をみかけることでしょう。
・ストーリーの起伏が弱い(山場がない)
・キャラクターが弱い(キャラクターをかき切れていない)
・エンターテイメント性が弱い(話が暗い、テーマが悪い)

 これらは、答えが出ているようなものですから、そこを考えていきましょう。
 ストーリーの指摘があれば、やはり話を分解してみて、何個も山を作ってみる。

 キャラクターが弱い場合は、キャラクターシートをつくってみて、そこに足りないスパイスを加えてみる。

 エンターテイメント性の指摘は、賞と自分の作品傾向の不一致や、何が楽しいとおもって書いた作品なのかを整理してみる

 など、出来ることは多岐にわたります。
 是非、自分だけのルールを見つけて、成長の糧としてください。

( ' v ' ){ここまでして、長年受賞できなかった人はまさかいないですよね……?)
ちくしょおおおおおおおおおおおおお(脱走)

 ということで、受賞をあきらめずに進んでいきましょう!
 動機はなんでもかまいませんから、進むことがだいじです!

 というわけで、今回はこのへんで!

( ' v ' ){ばいばーい)

まとめ
落選したからこそ、さらなる成長の方法を模索する。
基本は作品を分解して、原因を探ること。

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