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Xデザイン学校2022#10 最終回

ついにXデザイン学校ベーシックコース2022も最終回を迎えました。
10ヶ月が経った今思うのは、良い汗をかいたな〜ということです。「失敗してもよい」という環境が大変贅沢でした。
この学校に通ったことをきっかけに、自分の視界が少しずつ広がっている感覚があります。

色々学んだことはあるけれど、中でも「儲かるか」の視点を持つようになったこと。事業モデルと収益モデルを分けて世の中のビジネスや体験を見るようになったこと。これが大きい変化だと思います。

私はこの10ヶ月でビジネス視点の弱さを痛感し「どうマネタイズするのか」「自分たちの提案はユーザーの最優先事項(ニーズ)を捉えられているのか」「ちゃんとペイしてもらえるか」という点で非常に頭を悩ませました。

私のチームは、最初から最後まで1つのテーマにこだわって事業検討を進めましたが、講義が後半に差し掛かってもビジネスモデルが定まらず、何にペイしてもらうかを考えていたら朝に…なんて日もありました。

でも考え続けたら、ちゃんと解は見えてくるんですね…。ちょうど最終発表まで残り1ヶ月になった頃。チューターの奥山さんにアドバイスをもらい、「結局、自分たちの提案のユーザーバリューは何なのか?」「課題企業様がなぜ取り組む必要があるのか?」を改めて考え直したタイミングでした。チームの皆さんとの対話を通して「これならいけそう…」と思えたときは、何とも言い難い感動がありました。ここには具体的な話は書けませんが、ユーザーの体験を長い尺度で捉え、それに関わるステークホルダーを巻き込むことが鍵でした。

ビジネスモデルが定まってからのラスト1ヶ月はとても楽しかった…。
ようやく、ブレることなく体験に落とし込んでいくことができたし、自分たちの10ヶ月の検討をどんなストーリーで伝えたら良いか。工夫を凝らすことができました。すでに関係が築けていたので、お互いの得意そうなことを分担しながら、精度をあげていく時間でした。
中でも、提案の肝となるリサーチ結果のプレゼンパートは、Aさんが考えたものをベースにBさんが考えて、私も考えて、最後は全員で…といった流れで、最終的に5回以上書き換えました。「ユーザーリサーチで得たこの話はいれたほうがいいと思うんです」と提案してくれたAさんに「まとめのページに出てくるこの観点が、手前で触れられていないので調整しましょう」と細かいところまで見てくれるBさん。苦労はしましたが、メンバーから学ぶことが多くありました。
また、体験の具体化はwebデザイナーのCさんと二人三脚で進めました。プロトタイプを重ねたことでだんだん提案したい体験もシャープになり、初めて作ったサービス説明動画もプレゼンのクオリティを上げるツールになったと思います。
私は体験シナリオと絵コンテを描き、ディレクションをしながら動画を編集。Cさんは、形にするところを一手に引き受けてくださり、シーンの追加提案もバンバンしてくれました。私たちは当初「スキル的に動画は無理かな」と話していましたが、いつの間にか盛り上がって動画を作っていました。
いずれも、ビジネスモデルやバリュープロポジションに対する明確な共通認識があったからできた合わせ技でした。

こうして迎えた最終発表。Aさんのプレゼンがどのリハーサルよりも良くて👏課題企業様にも一定の価値を感じていただけたので、心からホッとしました。特に、「当事者としてのペインから立案しつつも、ステークホルダーを巻き込む提案をしてくれたので、ビジネスに落とし込める気配を感じた(意訳)」といったコメントをもらえたのは素直に嬉しかったです。
一方、マスターコースの山崎先生からは「やりたいことを全部詰め込んだ感じ、もっとシンプルにしてもよいかも」と。まだ足りなかったか…と少し悔しさも残りましたが、こういったフィードバックによって更なるブラッシュアップが可能になるため、そのレベルまで作り込めたことのはよかったかな、と。

今回の経験について、まだ自分の中では整理がしきれてはいませんが、Xデザイン学校で実践した下記は今後も続けます。

  • クライアントやテーマ対するインプットをとことん重ね続けること(対象を好きになる)

  • 形にしながら検討・議論を進めること(作っては壊しを繰り返すための叩きをさっさとつくる)

  • 意思決定をする際には批判的な視点を挟むこと(都合の良いように解釈しない、モヤモヤを放棄しない)


また、上記以外では「自分たちの着眼点を信じて諦めず、自分なりの結論を出す」ことも続けたい

今回は順当に最終提案にこぎつけたわけではないし、最初からビジネスモデルが見えていたわけでもないし、筋がいいテーマだと確信できていたわけでもありません。ただ一つ、「着眼点は面白い」という気持ちだけはありました。

だから自分たちが最初の立てた旗に基づきリサーチを重ね、体験を具体化させながら、ビジネスとしての解像度を上げた……と書くと優等生すぎますね。
実際は、時間的にも講義の進捗的にも、手前のプロセスに戻る余裕がなかったので、最初の着眼点の面白さを信じて考え続けた。
諦めそうになったけど、チューターの奥山さんから言われた「もうちょいなんとかできるっしょ」の一言も後押しとなり、踏みとどまった。そんな感じでした。

つまり、狙ったわけではなく、自ずと自分たちの着眼点を信じて諦められない状況に置かれていたのですが、それがなかったらビジネスモデルを定められなかった。結果論ですが、この向き合い方はとても大事なんだろうな、という気づきがありました。

(まー、とはいえ!ぐだぐだ書きましたが、最初に立てた旗がどうしようもなく微妙だったら、どんなに粘ってもダメなものはダメ🥲)

新規事業開発って、ビジネスサイドの視点も持ちつつ、ユーザーの痒い所に手が届くような体験を描き、形にしていかないといけないんだな…と。同じチームの方が最後のリフレクションに「総合格闘技的にさまざまな観点をクリアしないと、事業立案はできない」と書いていて、まさにその通りだと感じています。でも、それに立ち向かいたい"ある種の変態"がサービスデザイナーであり、UX・UIデザイナーであり、ビジネスデザイナーなんだなと。

私は、絵に描いた餅のような、地に足がついていないような、そんな仕事をする人にはなりたくない。自分が関わったことで、誰かの幸せにつなげたい。一流になる道はまだまだ長そうですが、このままもう少し続けていこうと思います。

最後に。
浅野先生、10ヶ月間本当にありがとうございました。先生を師匠と呼びたくなる気持ちがよくわかりました。講義内容はもちろんですが、愛あるレビューにハッとさせられることが多かったです。先生からまだまだ学びたいことがあるので、今後も学びにきます。

奥山さん、いつもいつも、相談に乗ってくださり感謝しかありません。今回もありがとうございました!

そして、Eチームの皆さん、10ヶ月大変お世話になりました。チームリーダーになった時は一瞬不安でしたが、皆さんと話しはじめたら、「これは大丈夫だ」とすぐに確信しました(笑)どんな提案もまずは受け止め、気になったことは素直に伝えた上で「で、どうしたらいいか?」と考える姿勢のある皆さんと学べて本当に幸せでした。ありがとうございました!

また会える日まで👋

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