57L60海光_のコピー

新作写真集「感動、」10日の今日まで、予約受付

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新作写真集「感動、」10日の今日まで、予約受付です。

12月10日までに赤々舎HPから予約してくださった方には特典があります。

・定価の500円OFF。そして送料無料。

・2L判のオリジナルプリント付き
(東京都写真美術館にて開催中「至近距離の宇宙」のメインイメージになった写真です)

・書店発売より早くのお届け

赤々舎HPよりぜひ、予約注文をお願いいたします。

http://www.akaaka.com/blog/post-33.html

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メルマガだけの特典として、このごろの写真についての思いを即興でつらつらと書くコーナーを一番下に設けているのですが、今回の文章、風邪に朦朧としながら夜に一気に書いて、回復した朝、読んでびっくりしたので、とくべつにこちらでも掲載します。

メルマガの登録はこちらより。

「つらつらしゃしんしんらつら 9号」。

なんだかもうあっというまに2019年も残り数十日です。新作写真集の予約しめきりも、今日の10日までです。よろしくどうぞ。正直なところ、ぼくもどういう一冊になるのかわからずにいます。とにかく、今作は、ぼくの配偶者が大きな意味をもっています。彼女は、 いのちをはらみ、いのちを迎える瞬間を、「いろんなひとにむかえてほしい」と言って、実際にそのとおりにした。ひとりめのこどもが産まれたとき、11人の人に囲まれた。ガジュマルの森の光景みたい、と、彼女は思い出しながら笑っていう。その話を聞いたり、思い出したりするたびに、ぼくは、彼女に、畏怖する。 愛では到底おいつかない。愛が生まれたら、それは、終わりの始まり。畏怖が生まれたら、それは、すべての始まり。似ているようで、ぜんぜん、まったく、違うの。そんな畏怖する彼女から、はじめての息をする血にまみれたいのちがやってきたその瞬間。それまで腹に阻まれて見ることができなかった、いのちが、急に、 おそろしいほどのリアルな生の肉体を見せつけて泣いた。その動きを目の当たりにしたことは、はてしなく大きい。触覚という感覚の奥深さを思う。触れて即ああそうなんだ、とわかってしまう感覚がある。それはやはり確かな感覚だし、そうした理屈ではないものが敬虔とか畏怖とか恐怖とかおののきとかそういうものが、 今、 ほんとうに向かい合うべきものを指し示してくれるのだろう。ぼくは、触覚で写真を撮ってきた。その自負はある。写真を学び、写真を愛し、写真を真面目にみつめてきた人ほど、邪道になっていくであろう写真こそが、ぼくの写真の道だ。……そういう方向性は、写真を始めようというその時から意識していた。 てらいもなく写真を愛する人の写真はつまらない。なんでだろう。とはいっても、斜に構えて写真を目に見えるだけのうわっつらを取り繕って「ほん」と扱う人の写真にも、おならがでた。そんなことは、写真を本格的にやろうとするずっと前から感じていた。写真を愛さない。けれども、写真でなければならない。 写真で金を儲けない。けれども、写真が金をつれてくる。それが本当に理想だな、と思っていた。そういう道に進みたいと願いながら、写真のことを独学して、実践してみると、あきれかえるほどの、ばかみたいにストレートな掲示のものが、いいのではないか、と、かつてのぼくは直感していたのだった。ワンピース。 ひとつなぎの大秘宝。まあ、実際、そうなのだと思う。大震災以降を生きる同志として、まわりをの写真家を見渡してみると、びっくりした。なんか。10歳しか違わないはずの大御所が、さらにそのうえの大御所も、「変わらないこと」を誇りとするように、恥ずかしげもなく顕にしていたことにびっくりした。 ぼくも写真の世界に足を踏み入れた直後だったので、そういうものなのか、と思おうとしていた。でもやっぱり、今になってみて、やっぱり、ちょっとあれはないな、と思う。作風を大切にする写真家としての立場ではなく、いのちをいのちであらしめる人間としての立場へ、どちゃくそになって、立ち戻ろうとする意思が、 作風を差し置いてでも、葛藤しつつも、変わろうとする意思が、あのとき、やっぱり、、、、、、もっと、、、、強く、、、あれば、、、、、、、、、、、、、よかった。本当に、遅いけれど、ぼくは、いま、そうしようと思った。その、きもちの、一端が、新作写真集『感動、』へつながっている。願わくば、 もうしばらく写真をやりたい。願わくば、もうすこし、『夢見る風』のような自由に至るための展示がもっと開催できるぐらいの金が集まる実力を伴いたい。願わくば、写真シリーズ『神話』をまっとうしたい。願わくば、配偶者のまなみと、写真で生きたい。願わくば、、、、は、尽きない。それらの願いの裾が、『感動、 』です。 どうぞ、よろしくおねがいします。悲しくて、かわいくて、残酷で、だから、いのちなんです。そんな本になっていくことと思います。よろしくどうぞ。



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