テキストプレースホルダのコピーのコピーのコピー__1_

#12 バッハのアルマンドのテンポ設定や様式感について〜イギリス組曲第3番より〜

さいりえのオンラインレッスンサロン 第12回 note では、バッハの古典組曲(フランス組曲、パルティータ、イギリス組曲など)より重要な舞曲のひとつである「アルマンド」について考えます。

・アルマンドはどんなテンポで弾くのが良いか
・アルマンドにありがちな、重い演奏、不安定な演奏って?
・舞曲感、拍感はアルマンドの楽譜の中にどのように存在しているのか
・アルマンド特有の品の良さや美しさの表現

などの点について、テキストとミニ動画(約10分)で解説していきます。

///ちょっと参考動画///

アルマンドは、こんな雰囲気の曲です。

(パルティータ第6番のアルマンド演奏映像です)


このnoteの後半では、イギリス組曲第3番のアルマンドについて、解説&演奏している動画を公開しています(サロン会員さま向け)。

それでは、内容に入ります!

・アルマンドのテンポ設定はどうする?

アルマンドって、とっても美しいですよね。

旋律も和声も、心にスーッとしみこむようです。

ただ、その美しさゆえに、「歌いたい」「大事に弾きたい」と思うがあまり、本来のアルマンドが持つ様式感や空気感から離れてしまうこともあるかもしれません。

たとえば

・ぐぅ〜っとロマンチックに歌って重くなってしまったり
・バロックダンスの品の良さが出ずに濃厚になりすぎてしまったり

する危険性もあったりします。

・アルマンドの中庸な4拍子を味わえるテンポ

・舞曲の優雅な足どりや動きを感じられるテンポ

・客観的に全体をみられる(フレーズを長めにとれる)テンポ

が必要になってきますね。

あまり遅すぎると、上記の要素を表現することが難しくなってしまうので、ある程度の動きをもったテンポがふさわしいです。

このnoteの後半で紹介する解説動画では、

・遅め
・ちょっと速め
・けっこう速め

の3種類のテンポ感をご紹介しています。

・同じテンポでも、フレーズの取り方や拍の感じ方によってイメージが変わる

さて、テンポだけで音楽のイメージが決まるわけではないですよね。

仮に同じテンポで弾いたとしても、弾き方や感じ方でまったく違う音楽になります

アルマンドは、ジーグなどのように生気がみなぎっているわけでもなく、サラバンドのように、重めの抒情が支配しているわけでもなく、なんとも絶妙なバランスなんですよね。

軽すぎず、重すぎず、元気すぎず、静かすぎず、動きすぎず、止まりすぎず…

と、否定形の言葉ばかり並べると迷子になってしまいそうですのでこのあたりでやめておきますが、「ちょうどいい」「ほどよい」感じを見つけるのが難しくもあり、またそれがアルマンドの素敵さでもあります

〈拍感、ステップの動きや空気感を大事にしたい〉

アルマンドでとくに大事なことは、

・美しい旋律
・落ち着いたステップ、体の動き

ではないかと思います。(和声感や形式の分析など、ほかの曲でも共通することは除いています)

ステップは左手の音形に現れている場合と、隠れていて現れていないことがあります。

左手で「トン、トン、トン、トン…」と、8分音符や4分音符で進んでいる場所は、重くならずに上向きの上品な動きをイメージして弾きたいです。

また、すべての声部が16分音符の旋律で動いている場所は、ステップの存在を忘れがちですが、そんな場所にも、背景には「歩くように踊っている」動きが含まれると良いですね。

イギリス組曲第3番のアルマンドも、1〜2小節目は16分音符の旋律がメインで、3小節目から左手にリズムが生まれてきます。

このあたりの考え方も、動画で説明しています。

〈あなたはアルマンドにどんなイメージを持ってる?〉

曲からイメージを高めるのも大事ですが、それと同時に、あなたがなりやすい傾向を知っておくのも大事です。

・もし、いつも波うつように濃く歌ってしまうなら、その思いは大事にしつつも、客観的で端正な歌い方を。

・もし、カタカタと角ばって弾いてしまいやすいなら、正確さを保ちながらも、表情豊かな音色や呼吸を。

と、得意な部分や良い要素は大事にしながらも、足りない部分を意識的に補っていきます

動画では、フレーズの取り方や拍の感じ方について、いくつかの演奏パターンを紹介しています。

・アルマンド特有の美しさは、何をもって表現するの?

さて、ここまでアルマンドのテンポ設定や拍感などについて説明してきました。

しかしアルマンドって本当に美しいですよね…

どの曲のアルマンドも、大好きです!

品のある、でも甘ったるくない軽やかな美しさ

また、調性や曲によって違う雰囲気。明るく心が洗われる感じだったり、胸を打つような陰りだったり・・・

これらを、十分に表現して感じたいですよね。

やはりそれには、16分音符を中心とした旋律をどんなタッチで、どんなフレーズ感で、どんな言葉づかいで歌うか?というのがとても大きなポイントです。

・調性
・その組曲全体のつながり
・和声的な動き
・リズムの特徴・・・

など、ひとつひとつの音にこめられたものを大切に扱い、歌ってください。

ここまで書いたようなテンポ感やバランス感覚の上に、大事な歌がスッと美しく歌われていく・・・

そんな素敵なアルマンドの演奏をめざしていきましょう!

解説動画

ここまで書いた内容を、ミニ動画にまとめています。

・アルマンドのテンポ設定について
・重い演奏、不安定な演奏と、そうでない演奏とは?
・舞曲感や拍感は、楽譜の中にどのように存在しているのか
・アルマンド特有の品の良さや美しさの表現

などの項目について、それぞれのワンポイントをまとめた解説&演奏動画、約10分の動画です。

この続きをみるには

この続き:397文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
★更新頻度アップ中!★ ピアノ練習やレッスンのポイントをテキストや動画で配信します。 +ご登録の方はご質問・相談にお返事します! オンラインのレッスン室であなたもピアノ上達しませんか?

ピアニストさいりえによるオンライン講座&小さなコミュニティ。 ★更新頻度アップ中!★ ピアノ練習やレッスンのポイント、さいりえ自身の...

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

サポートありがとうございます!励みになっています。

ありがとうございます!お役に立てましたら幸いです。
8
ピアノ弾く人。東京藝術大学卒・院修了→1年就職→フリーで演奏&音高講師12年。趣味&副業はブログ運営💻犬と紅茶好き🐕☕️運営サイトや演奏動画一覧はこちらです→https://is.gd/JK15SZ

コメント2件

bachの左手の解説が、とても参考になりました。また、ダンスのステップを想像しながら演奏することは、重要なことなんですね!
とくに古典組曲はそうですね!いろいろなダンスを知る・体験することも大事かと思います。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。