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#77 【なんだかバラつく人必見!】音をそろえるって?音がずれないで美しく合う・調和させるための具体的ポイントと曲事例

こんにちは、さいりえです。

今日のオンラインレッスンサロンのテーマは「音をそろえること」について。

音をそろえる、にもいろいろな意味がありますが、今回は「縦に同時にそろえる」ことについてです。

「音をそろえる」と言っても、本当に奥が深いんですよね。

音をそろえる=同時に音を出すだけ

ではないんです。

曲を弾いていて、こんなお悩みを感じたことはありませんか?

・音が多くなるとバラバラしちゃう…
・ちゃんと楽譜どおりに弾いているつもりなのに、「ちゃんとそろえて」と言われることがある
・同時に音を出しているんだから、ズレてないよね?
・美しく調和するって、どういうこと?
・ちゃんと音を合わせているけど、なんだか曲に合ってない気がする…


このnoteでは、

・物理的に、そろえようと思えばそろえられる技術、感覚
・音楽的に美しく調和していること
・曲やその場面にふさわしい、音のそろえ方

をお話します。

テキストと動画でくわしくお伝えしていきますので、ぜひお読みいただき、あなたの練習のお供にぜひ一度ご覧ください。


【このnoteのポイント】
・「音をそろえる」ことについて、もっと深く考えて実践してみよう!
具体的なポイントと複数曲の事例

【こんなお悩みに】
・左右の手や和音の音をきれいにあわせることが苦手
・ちゃんとテンポ通りにそろえて弾いているつもりだけど、あまりきれいじゃない…
・もっときれいに和音や重音を弾きたい
・どの曲を弾いても同じ感じになる

【このnoteの構成】
・テキスト
・動画解説(21分の動画)
  ※動画は vimeo のプライベートリンクを共有しています。

【例に取り上げている曲】
・ツェルニー30番より
・ベートーヴェンソナタ第13番、第10番
・ラヴェル/道化師の朝の歌
・スクリャービン/幻想ソナタ
※いずれも曲の一部です。
※一例ですので、他のさまざまな曲に応用いただけます。

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ピアノの楽譜では、多くの瞬間で複数の音が同時に鳴っている!

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ピアノは、単旋律の楽器や歌と異なり、同時に複数の、しかもたくさんの音を鳴らすことが可能です。

だから、美しく豊かなハーモニーも奏でられるし、フーガのような多声音楽もひとりで弾けるし、次々に表情やキャラクターを変えて劇的な演奏をすることもできる、どこまでも可能性をもつ楽器ですよね。

そしてピアノの楽譜のほとんどは大譜表で書かれ、多くの瞬間で

複数の音が、同時に鳴っている

のです。

あなたがいま弾いておられる曲もきっとそうですよね。

曲の一部では、片手、単旋律で歌う場面があるかもしれませんが、ほとんどの場所で2つ以上の音が同時に弾かれるはずです。

では、その複数の音は、どう合わせるのでしょうか?

・右手と左手は同時に弾いて、よくそろえましょう
・和音がばらつかないようにしましょう

ということは、きっと誰でも一度は(いえ、何度も?)言われたことがあるはずです。

もちろんこれは、とても大切なことですよね。

でも「合わせる」ってとても奥が深くて、同時に弾いたつもりでも、実はあまりきれいに合っていないこともあるんです。

シンプルな曲なら左右や和音を合わせて弾けても、曲が難しくなると細かなところがズレてしまう、というお悩みもあるでしょう。

また、ピッタリきれいに合っているけれど、なんとなく曲の感じと合っていない…ということもありえます。

これらには、さまざまな理由やポイントがあります。

ここから、くわしくお話していきますね。

音をそろえることについて、もっと深く考えてみよう!

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今回は、「音をそろえる・合わせる」ということについて、2つの段階でお話していきますね。

〜今日のもくじ〜
①縦の音をそろえるときの基本的なポイントや注意点
     ①-1 物理的にそろえることについて
  ①-2 音楽的にそろえることについて
②いくつかの曲を例に、「曲に合うそろえ方」の話

はじめにテキストで解説して、その後動画で実演、お話していきます(動画は会員さま限定となります)。

あなたが弾かれている楽譜でも、「音を合わせる」部分はごまんとあるはずですので、今日からの練習に役立てていただけると思います。

それでは行ってみましょう!

①-1 物理的に「音をそろえる」ことについて

まずは①で、音をそろえるための基本的なことについてお話します。

その中でも

①-1 物理的に「そろえる」ことについて
①-2 音楽的に「美しくそろってきこえる、調和する」ことについて

この2つのポイントでお話します。

まず、物理的にそろえる、ということですが、これは最初の段階ですね。

「そろえればそれで良い」というものでもないのですが、かといって「自分の意志で音をそろえる」ことができないと、やりたいことができません。

まずは音をそろえるための聴き方や考え方、うまくいかないときの原因や練習方法についてお話します。

・音をそろえるって、どう考えればいいの?どう聴けばいいの?
・物理的に音がズレてしまう原因と練習方法
・ツェルニー30番を例に、曲が複雑になるとちょっとずつ音がズレるケース

これらを動画で実演、お話しています。

①-2 「音楽的にそろえる」ことについて

①-1で、物理的に音をそろえる、つまり「勝手にずれちゃう」ということがないようにするポイントをお話しました。

今度はもっと音楽的な面からも考えていきます。

・同時に弾いているんだけど、なんだかきれいじゃない
・なんとなく、複数の音が雑

こういう場合、音楽的に合わせられていない可能性が高いです。

調和していないんですね。

いろいろなポイントやお話がありますので、今回はシンプルなポイントのみお話しますが、この2点です。

・和声的に弾けているか?=バランス、和音の機能性など
・拍、リズムがあるか?=拍子にぴったり、ちょうど良い音質や方向性

不思議なもので、物理的に同時に弾けていても、これらの意識が少ないと、なんとなく煩雑に聞こえてしまうんです…。

動画の中で、良い例と悪い例を紹介していますので、ご参考になさってください。

②いくつかの曲を例に、「曲に合うそろえ方」の話

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①の1,2をご視聴いただき、「ふむふむ、なるほど、やってみよう!」と思っていただけば、聴き方や神経の使い方、楽譜の読み方や表現に生きて確実に変わってくると思います。

まずは、それだけでもOKです!

②ではさらなる応用編として、曲にあったいろいろな「そろえ方」についてご紹介したいと思います。

と言っても曲ごとに違いますし、ほんの少しのニュアンスの違い、人によっての受け取り方の違いなどもありますので、あくまで一例として、ご参考程度になさってください。

大事なことは、

その場面の性格や表情、世界観によって、複数の音が合わさった響きや模様も異なるということです。

とくに、「自分はきれいに音をそろえられるよ!」と思っていると、どの曲もなんだか同じ感じで弾いてしまったりしやすいんですよね…(これはわたし自身もそうです)。

一見、雑でもないし、まとまっているけど、その曲を表現できているか?と言うと、そうとも言い切れない…というような。

あらゆる角度から研究、イメージして、一瞬一瞬の音の出し方や全体のとらえ方を変えていくと演奏はガラッと変わります。

動画では

・ベートーヴェンソナタ第13番、第10番
・ラヴェル/道化師の朝の歌
・スクリャービン/幻想ソナタ

を少しずつ弾いています。どれも、音を合わせるときのタッチや体の導き方が異なります。

ぜひ、あなたが弾かれている曲でも、もっと素敵にならないかな?と考えてみられてください。

ここまでの内容を動画で確認!(計21分)

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それでは、ここまでの内容を動画で共有します。

①、②で合計2本の動画です。

動画はオンラインレッスンサロン会員の方限定となります(月間ご購読いただくと、これまでのバックナンバーも数十件ご覧いただけます)。

それではどうぞ!

①−1,2 音をそろえることの基本的なポイントについて(物理的/音楽的な話)…約13分

※途中、ツェルニー30番の1番を弾いていますが、アドリブで弾いたため楽譜と異なる部分があります。お話している本質には問題ありませんので、そのままご覧いただければと思いますが、この曲を弾いているので解説を見たい!という場合はご注意ください。

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