日本初開催・ギフテッド教育の国際研究大会「The 18th Asia-Pacific Conference on Giftedness(通称APCG2024) 」参加ご報告 その1
日本初開催のギフテッド教育国際研究大会
日本で初めてのギフテッド教育の国際研究大会「The 18th Asia-Pacific Conference on Giftedness(通称APCG2024) 」が高松の香川大学で2024年の8月17日~20日の4日間開催されました。参加をしてみて、どのような雰囲気で行われたか、内容について感じた事などをお伝えしようと思います。
このような集まりへの出席は、5年前にアメリカ・ナッシュビルで開催されたWCGTC(世界的なギフテッド教育の会員組織)の世界会議に参加した経験のみではありますが、今回のAPCG2024は国際的な研究大会として全く遜色のない大変濃い内容だったと感じました。プログラムの内容は大変多様で、世界ではどのようなギフテッド教育がなされているのかを学ぶとても貴重な機会でした。
世界27ヶ国・地域から309名の参加者が高松を目指して日本へ来られましたが、今回は開催1週間前に南海トラフ地震への警戒宣言が出され、更に開催週には台風の影響により交通への大きな影響が出ました。そのために参加を直前で取りやめた方もいらっしゃると聞きましたので、本来の参加者はもっと多かったのでないかと想像します。
第一日目
初日はまず参加登録をしてネームタグやプログラムを頂き、その後ワークショップに参加しました。私は、4つのワークショップの中で唯一日本語で開催された、知久麻衣さんによる「家庭で実践できるSEM(全校拡充モデル)の拡充三つ組モデル」の回に参加しました。今回ギフテッド教育の国際研究大会ということで、各国で行われる会同様に知久さんのプログラム以外は全て英語で行われました。
ギフテッド教育に関心はあり、情報を入手したくて頑張って参加してみたけれど英語で果たして理解できるのであろうかと不安に思われた参加者の方も若干いらしたのでは?と想像します。こちらのワークショップでは日本人の参加者がとても活発に発言をされており、生き生きと知久さんの説明されるお題に挑戦してしっかりとその意義を体感をされているように感じました。
知久さんは、アメリカのコネチカット大学大学院にて教育心理学修士プログラムを卒業された後に、日本でSEMを家庭で実践する活動をして来られ、今回APCG2024でワークショップを行われたことはとても意味深いと思いました。また、昨年のサマーキャンプでお世話になったりと知久さんと個人的な繋がりも深い私としては感慨深い思いでした。
ワークショップ後には、参加者全員で参加したオープニングセレモニーがあり、来賓のご挨拶や愛媛県在住の自閉スペクトラム症のアーティスト、石村嘉成さんの作品のご紹介やご挨拶などもありました。ご挨拶された来賓の中には文部科学省のご担当者もいらっしゃり、国として当研究大会にたいして期待をされていることを感じました。
その後、ウェルカムレセプションがあり、石村嘉成さんのライブペインティングのパフォーマンスなどを参加者で楽しみました。個人的には2019年の世界会議で仲良くなり、拙著「才能はみだしっ子の育て方」執筆時にオンラインで情報提供をしてくれたドイツとインドの友人たちや、台湾のギフテッド教育を牽引されて現地取材に応じてくださった先生と再会できたことがとても嬉しかったです。
2日目、3日目に続きます。
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知久麻衣さんについて
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