見出し画像

プライスレスの値段

前回、NFTについて書いた時に「価値」と「資産」に関する考え方を述べましたが、今回は「価値」と「値段」について書いてみたいと思います。

エンタメを作っていると、よく“プライスレス“という言葉が出て来ます。

基本的には、
すごく価値があるから値段は付けられない。
値段という尺度で測ることは出来ない。

という意味で使います。
私もそう思います。
ただ、この「価値」をビジネスとして活用し、それを生み出した人に収益をもたらす形にする為には「値段」というものが発生してきます。

例えば、CD1枚1000円(今は特典が付いたりして色々な値段設定があるかと思いますが、分かり易く昔?の値段で!)とか。
でも、これはCDの値段であり、そこに収められている“歌“の価値を正当に表した値段なのか?というとちょっと疑問が生じるんですよね。
通常、「値段」はざっくり言うと“原価+利益“で決めますが、物質としてのCDの原価は分かりますが、そこに収められている歌の原価って?と思うわけです。
レコーディング費用などの経費はありますが、それは“歌“そのものの価値とは違うわけで。
しかも何故、どのCDも基本的に同じ値段なのか?です。

経費的原価で言えば、オーケストラを使ったレコーディングとギター一本弾き語り一発録りではかかる経費も違いますし、そもそもその核となる“歌“の価値はプライスレスであり・・・。

ここで誤解無きように言いますと、既存のCDビジネスを批判しているわけではありません!
CD以前のレコード含め、これもプライスレスなものをどうやって収益化したら良いのか?を考えて作られた画期的なエンタメ支援モデルだと思っています。
ただ、そのモデルがあまりにしっかりしていてかつ一般化すると、
・そのモデルをベースに全てを考えるようになる/当てはめようとする
・そのモデルによってサポートされる“主“(例えば“歌“)の本来の価値が置き去りにされる

ということが起こり易くなります。
レコードが誕生する前から“歌“は存在し、その価値は変わらないのですが、“レコーディングした音源を販売する“というビジネスモデルがあまりに良く出来ているので、そのフレームの中で“歌“を捉えがちになってしまう、ということです。

どんなに素晴らしいビジネスモデルにも残念ながら寿命がありますし、時代とシンクロしなくなってくるものです。
でも、その対象となる“プライスレスな価値を持ったもの“の存在は変わらない。

必要なのは新たなビジネスモデルです。

それはまさに、“プライスレスなものに値段を付ける“ことです。
今、私が考えているのは、「その値段の付け方」の開発です。

まだ、色々と調べている最中なので詳しいことは言えませんが、いずれまとまったらここでも発表したいと思います。

アーチスト・クリエイターとそれを楽しむお客さんとがWINWINになるモデルを作る。

私自身はアーチストではなく、対アーチスト的に言うと?ブローカーです、プライスレスなものとお客さんを繋ぐ。
そして、アーチスト・クリエイターとお客さんの繋がり方をクリエイトしていくのがブローカーの仕事でありミッションだと思っているのです。
以前書いた、“これからは場作りに自分のクリエイティブ・プロデュース力を注ぎ込みたい“ということの一環です。
その実現の為には、前回書いたNFTの様な最先端のテクノロジーやコミュニケーションの考え方、そしてそれと同時にプリミティブな価値の捉え方の再考察。
勉強しないといけないことが山積み!

53歳の脳でどこまでやれんのー?と思うこともありますが笑 
ひとまず走れるだけ走ってみたいと思っています。

興味を持って頂ける方は是非一緒にああだこうださせて下さい!笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?