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旦那に料理がまずいと言われもう限界です→大炎上

「旦那に、料理がまずいと言われ…。そんな小言を毎日言われて、もう限界です」

という投稿がSNSにあった。

ネット民たちはみな

「最低な旦那だ」

「妻は奴隷じゃない」

「なんてやつだ」

と彼女を擁護し、旦那をこきおろした。

実はこの旦那さん、一代で一部上場まで押し上げた某有名企業会長の息子で、関連会社の社長を務めている、いわば御曹司。

この御曹司は、学生時代から結婚相手に求める条件に「毎日手料理を作ってくれる人」とだけ挙げていた。

「見た目とか、経歴とか、そんなのはどうでもよくて、僕は母がいなかったから、自分の子どもができたら、可能な限り手料理を作ってくれるような人と結婚したい」

今の奥さんと結婚するときも、その条件だけは伝えていた。

「僕は何時に帰ってくるかわからないから、せめて子どもたちにだけは、きちんとしたものを食べさせてあげてほしい」

と。

彼女は大学時代、ミスキャンパスにも選ばれたことのある美女。街を歩けば声をかけられ、どこへ行ってもイケメンに取り囲まれた。

お会計で財布を出すことはなく、運転免許を持たずともどこへでも行けた。

彼女は結婚相手に求める条件を「最低年収4000万」と掲げていた。

「炊事洗濯したくないから。家政婦さん雇わなきゃだし」

御曹司の年収は4000万もなかったが、彼との盛大な結婚式を経たのち子宝にも恵まれた。

しかし次第に、家事を放棄するようになった。もともと嫌いだったのだ。家政婦を雇い、空いた時間で彼女は自由な時間を手に入れた。

まだ若く、チヤホヤしてくれる男たちも多い。家にずっといるなんて。

それに気づいた旦那は、妻にこう告げた。

「僕も面倒見てあげられなくてごめん。炊事洗濯も家政婦さんに任せよう。でも、せめてごはんだけは、子どもたちに食べさせてあげてほしい」

人生において一度も叱られてこなかった彼女にとって、この指摘は大きく脳内変換され、おぞましいほどの怒りと化した。

やり場のない憎しみを彼女はSNSにぶつけ始めた。

「旦那に料理がまずいといつも言われ…。そんな小言を毎日言われてもう限界」

ネット民たちはみな

「最低な旦那だ」

「妻は奴隷じゃない」

「なんてやつだ」

と彼女を擁護し、旦那をこきおろした。

もちろんこの話は、そこらに落ちていたノンフィクションを勝手に繋ぎ合わせたフィクションである。

こう見ると、旦那の言い分もわかると思うかもしれないが、奔放な彼女を作ったのも環境であり、男たちであり、必ずしも彼女が悪いとも断定できない。

車を運転していると、自転車が邪魔だなあと思う。

歩道を走ってくれ。

自転車を漕いでいると、歩行者が邪魔だなあと思う。

道も狭いしガタガタしてるから、車道の端っこを走るのが一番安全のようだ。

君の立場になれば君が正しいし
僕の立場になれば​僕が正しい

のちに名言とされるボブ・ディランのこの一節は、そんなの当たり前だろ、という至極全うな言葉である。

しかし、車、バイク、自転車、歩行者、どの観点から見るかで、感じ方はまるで違ってくる。

考え方も、さすればアイデンティティまで変わる。

東京オリンピックがまもなく開幕となる。

やるべきだ、やめたほうがいい、未だに賛否あるが、それがどの立場から言われているかに人はあまり注目しない。

注目するのは、いつも「言葉」だ。

こんなときにやるのは異常
選手生命を守りたい
国民の安全が第一だ
飲食店など経済はもう限界
あの発言は明らかに越権

文章ともいえない短い言葉に、人は一喜一憂する。

「料理がまずいと小言を言われ、もう限界」

今日はどんな言葉をBGMに、人々は踊るのだろうか。

僕は「ミス・キャンパス」という言葉で踊ろうと思います。

サポートしてくれたら今日は「麦とホップ」から「エビスビール」に変えます。本当にありがとうございます。