V名人戦を観戦して 1

16日23時より行われたV名人戦のV-C級1回戦第2局。

歩(ふ)ー凪なぎさ 戦にかなり驚きを覚えた。お二人とも強い。

今後ともリーグ戦が白熱していくことは確実だろう。

序盤で気になったところを一つだけ紹介する。

無題

後手の凪なぎささんが猛烈な棒銀作戦に出たところである。

普通は焦ってしまいそうだが歩(ふ)さんの冷静な対応が光った。

▲88銀△86歩▲同歩△同銀▲66角△87歩▲77銀△同銀成

無題2

素晴らしい対応だったのだが、ここが一つの岐路だった。本譜はここで▲77同角と取ったのだが、すかさず△88銀と打ち込まれて後手が大優勢となってしまった。

無題3

確かに論理的に考えて角で取れば88の地点に利いている駒の数は先手が3枚、後手が2枚で受かるはずなのだが、この局面のような特殊な例外がある。▲同金△同歩成に飛車で取るのも角で取るのも味が悪いのだ。

(※▲同飛には△87金、▲同角には△87飛成がある。)

戻って△77同銀成(二枚目の画像)には視点を変えて▲同桂の方が優った。

無題4

怖いようだが88の地点には遠く飛車も利いているのですぐには潰れない。

目標になり易い角を戦火から離し、なおかつ次の▲84歩の飛車遮断を狙っている。飛車を遮断できれば87の歩を払ったり出来るし先手の怖いところがなくなるため、後手は△34歩などと動いてくることが予想されるが、先手が五分以上に戦える展開だろうと思う。

本譜はその後も好手・悪手色々あったものの、最後までハラハラするような展開で非常に見ごたえがあった。

リアルタイム視聴できなかった方は是非20時からのV-B級の一戦も含めて、中継配信(配信主は将棋系Vtuber未良々桂)のアーカイブをチェックしてみてほしい。

https://youtu.be/VdcNspuiyxg

https://youtu.be/sbNNpWleDAI



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?