#V名人戦を観戦して 6
V名人戦V-B級、常盤台メイと未良々桂の昇級者決定戦は大方の予想通り相振り飛車となり、お互いの思惑がすれ違ったような難しい序盤となった。
感想戦でも悔いられていた△35歩である。△32飛と回れば▲22角成で損をしたような気持ちにさせられるのが癪というわけである。角交換型+32飛の形はバランスを取るのが難しいうえ、攻めの陣形を構築するのも簡単ではない。ということで代案として
△44銀と力強く出る手はあったかも知れない。▲38玉△32飛となれば普通に難しい展開だろう。
先手が▲38玉と金無双に向かわず▲39銀~38銀と美濃に囲いなおすならば、△33角~15歩のような素早い端攻めを狙うのも手だ。この辺りの序盤は考えることが多いので、まだまだ分からない。
中盤の局面。ここで△31金がやや消極的だったろうか。△35歩と合わせていく手はあったと思う。素直に行くと繋がらない感じなので端を絡める。
△35歩▲同歩△15歩▲同歩△同香▲同香△35飛
どかどかやって飛車をぶつければ立派な勝負形だ。後手としては低い陣形を活かした暴れ方をするのがポイントだったか。
メイみら両者はどちらがA級にいってもおかしくない。勝負をたくさんやっていれば出来の良い将棋もその逆もある。2人とも確実に強くなっているのが棋譜から伝わってくるので、一局一局を糧にどんどん上に行ってほしいなと仲間としてしみじみ思うところである。
最終局まで泣くんじゃない(自分への言い聞かせ)
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