セーフティーベースが目指す支援

こんにちは、セーフティーベース代表 山中です。

今日はセーフティーベースが実際に行う支援について書こうと思います。

セーフティーベースは児童養護施設を卒業する子どもたちに対する自立支援を行っています。また、児童養護施設をすでに卒業した子どもたちで社会に適応できずに生きづらい思いを抱えている子どもたちの支援も行っています。

支援内容ですが主には職業紹介です。高卒、もしくは高校中退のキャリアしかない子どもたちに安定して働ける職業を紹介いたします。そして、紹介した後も就職した企業に訪問し継続して働いていけるために定着支援も行います。定着支援は子どもたちだけでなく企業側にとっても雇用環境の改善が見込まれどちらにもメリットを生み出すことができます。

しかし、普通に企業を案内するだけでは採用率は大卒キャリアをもつ方に比べ低くなってしまいます。

そこでセーフティーベースでは子どもたちに対して、働いて社会で一人で生きていくための勉強会、セミナーを通じて一人ひとりの能力開発を行い、その子どもたちの働きたい職業、能力が活かせる企業のマッチングを行います。では、そのプログラム内容を説明いたします。

児童養護施設で行う自立支援プログラム内容

1.モラトリアム、仕事の本質講座

このプログラムは高校2年生の夏休みから始まります。高校を卒業して自分の意志とは関係なく半ば強制的に働くしかない環境に置かれた子どもたちには18歳から22歳という感情が不安定な時期に関わらず自分についてゆっくり考える時間が取れなくなります。大学に進学することが出来る人たちは在学中に「自分は何がしたいんだろう」とか「自分はどう生きていけばいいんだろう」など勉強をしながら、バイトをしながら、旅行に行ったり、ボランティア活動をしたりして考えることができます。実際私も高校を卒業してすぐに一人暮らしをして就職しなければならない環境でした。しかし、私はまだ学生をしていたかった。周りの友達と同じように学生生活を満喫したかった。そこで私は昼間に社会人として働きながら、夜間大学に通うことにしました。夜間大学に通って学生気分を味わいながら、学園祭などの学校行事も経験し、恋もし、人生についていろんな話を仲間達と交わして、卒業して転職をし、今の会社に就職をすることが出来ました。

若者にはこういう時間が必要なんです。なのでこういう講義を高校2年生の夏休みに行います。「モラトリアム講座」です。それと同時に「仕事とは何か」「働くことの意味」についても考えてもらう「仕事の本質講座」も行います。

2.自己分析講座、アイデンティティ形成講座

この講座も高校2年生の夏休みに行います。モラトリアム講座と内容は似ていますがより細かい自己分析を行い、自分の性格特性、思考傾向を掴み、自分はどんな人間か、どういう時に落ち込みやすいかなど可視化してもらいます。自分の今まで生きてきた環境を改めて見つめ直し、過去が作ってきた自分を受け入れて、これからの自分の自己形成をしてもらいます。

この2つの講座を高校2年生の夏休みに行い、本来大学時代に経験するモラトリアム時間を経験してもらいます。

3.ジョブインターンシップ

これは高校2年生の冬休みに行います。実際に高校3年生就職時に紹介する企業で職業体験をしてもらいます。これは夏休みに行った自己分析でわかった職業適性を参考にして企業を選定します。セーフティーベースが提携している企業で働いてもらい、自分に合う仕事を体験し一緒に探していきます。体験した企業に就職しなければならないことはありません。

4.進路相談

これは高校2年生の春休みに職員さん、学校の先生を交えて話をします。主には進学するか、就職するかについて話をしていきます。ここで進学を選んだ場合は進学応援プログラムに移行して、進学サポートに移ってもらいます。就職を選んだ子どもたちは引き続きこのプログラムを継続していきます。

5.企業リスト紹介

これは高校3年生の6月に行います。職員さんと就職担当の先生と子どもたちにセーフティーベースが提携していて、来期新卒採用を検討している企業リストを提出し、企業を選定してもらいます。もちろん、ここで決定する必要はなく、学校での企業案件を見てから決めてもらっても構いません。なぜこの時期に公開する理由は夏休みに自分が行きたい企業に職場体験に行ってもらうためです。学校案件の公開解禁日は7月1日以降になっており、また、学校推薦の開始日は9月5日以降となっており、夏休みに出来ることは企業見学くらいしか出来ないのが現状の制度です。セーフティーベースがサポートに入ることにより夏休みに職業体験を行うことが可能になります。」

6.ジョブインターンシップ

これは高校3年生の夏休みに実際に就職することを前提とした職業体験をしてもらいます。ここで自分が働きたい職場を選定していきます。

7.お金、一人暮らしセミナー

これは高校3年生の夏休みに行います。お金について学ぶ機会はなかなかありません。しかし高校を卒業してすぐに一人暮らしを始める子どもたちにとってはお金についての知識は必要です。お金はどうやって稼ぐかよりもどうやって使うかが大事です。この講座ではお金の使い方について学んでもらいます。そして一人暮らしを始めたシュミレーションをしてもらい実際に生活していくのにいくら月給が必要なのかを試算してもらい生活設計を立ててもらいます。

8.企業面接セミナー

これも高校3年生の夏休みに行います。企業面接する際のポイント、受け方などを実際に面接を体験してもらいます。

9.企業決定

就職先を決めてもらいます。本来ならここでサポート終了になるのですが、セーフティーベースはここからサポートが新たな段階に入ります。

これがセーフティーベースの支援の特徴でもあります。

ここまでを一旦まとめますと

1.モラトリアム、仕事の本質講座

2.自己分析講座、アイデンティティ形成講座

3.ジョブインターンシップ

4.進路相談

5.企業リスト紹介

6.ジョブインターンシップ

7.お金、一人暮らしセミナー

8.企業面接セミナー

9.企業決定

こんな流れになっています。

長くなりましたので続きは次回にしたいと思います。


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