マガジンのカバー画像

3rd season; ヒマラヤ便り

64
The diary of my cinematic ordinary life in northern India village.インドのお祭りや風習、日常。インドくるるん滞在… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

ヒマラヤ便り62号 黒天クリシュナ

ナマステ~!インドって呼ばないで、バーラトって古来の呼び方で呼んでほしい今日この頃、ケーセーホ?バーラトは、古代の伝説的な王バラタ(バラタ族の祖)の領土って意味なんだって。しかも、バラタ族は、マハーバーラタの物語の中心となるクル族の別称なんだって。通称くるちゃんの私としては、ナレンドラ ジーの意向に沿って、バーラトって呼んでみたい。 そんな本日は、クリシュナの5250回目のお誕生日です。ハッピー クリシュナ ジャンマ アシュタミ! Day 1クリシュナ ジャンマ アシュタミ

ヒマラヤ便り61号 チャンドラヤーン3号

ナマステ~!インドの宇宙研究機関(ISRO)が開発した月探査機チャンドラヤーン3号が8月23日に無事に月の南極地点に着陸した今日この頃、いかがお過ごしですか?私は、数日後にプルニマを迎える明るいチャンドラを見ながら、あの辺にチャンドラヤーン3号がいるのかなぁと思いました。 チャンドラは月、ヤーンは乗り物を意味する何ともそのままのネーミングです。月面着陸に成功したのは、4カ国目(旧ソ連、米、中)となりますが、南極地点に着陸したのは世界初で、ナレンドラ・ジーは、宇宙ミッションの

ヒマラヤ便り60号 アディカマーサ(余月)

ナマステ~!毎日暑い日が続きますが、ケーセーホ? 本日は、タイムリーに発生した閏月に相当するアディカ マーサについて お便り致します! 太陽月ラーシと太陰月マーサ アディカ マーサとは、約3年毎に発生する臨時太陰月です。 ヒンドゥ暦では、太陽の動きに基づいた太陽月ラーシ(Solor month)と 月の満ち欠けに基づいた太陰月マーサ(Lunar month)があります。 太陰月マーサは、太陽月ラーシに対応しています。 太陽月ラーシは、天球を30°毎に12等分した黄道帯上

ヒマラヤ便り59号 死を克服する偉大なマントラ

ナマステ~!今日は、私が一番初めに独学で習得したマントラ、死を克服する偉大なマントラ、マハー ムリトゥンジャヤ マントラについてお便りします。ガヤトリーマントラと並ぶ重要なマントラです。 ガヤトリーマントラについては、ヒマラヤ便り23号でCheck It Out! マハー ムリトゥンジャヤ マントラは、ルドラ マントラ または、トリャンバカム マントラとも呼ばれ、ヴェーダ聖典群の中で最も古いといわれる(紀元前二千年紀後半に成立されたとされる。)リグヴェーダに登場する一節で

ヒマラヤ便り58号 水星 Budha

ナマステ~!絶賛水星逆行中の今日この頃、ケーセーホォ?ヴァイシャカ月シュクラパクシャ・プラティパダ(4月21日)からジェシュタ月クリシュナパクシャ・ダシャミ(5月15日)まで水星が逆行するってことで、本日は「水星」ブダについてお便り致します! ブダ(水星)は、チャンドラ(月)がブリハスパティ(a.k.aグル。木星)の妻タラ(星)と駆け落ちし、グル(木星)に連れ戻された後に妊娠がわかり、一悶着あって生まれた子供です。 サンスクリット語のブドBudh=目覚める、悟る。が語源の

ヒマラヤ便り57号 アクシャヤのお裾分け

ナマステー!スーリヤが、ミーシャ・ラーシ(白羊宮)に入り太陽新年(Solor New Year)を迎えた今日この頃、ケーセーホォ?私は、今まで学んできたことや、信念としてきたことが、すべてRightでありLightであったと実感する現実や、先人や先祖が遺してくれた知識の活用で、ティケでバリヤバリヤな春を過ごしております。 さて、何年間も温めていた計画を始動させるために、縁起の良い日を調べていた。私は、シュクラパクシャ(白分)ドウィティヤ(二日目)生まれなので、その周辺がいい

ヒマラヤ便り56号 太陽の移住「サンクランティ」

ナマステ!2023年3月15日は、ミーナ(双魚宮)サンクランティということで、本日は、太陽神スーリヤに捧げられる「サンクランティ」についてお便り致します!後述しますが、冬至、夏至、春分、秋分もサンクランティに関連があります。春分Vernal Equinoxは、2023年3月21日。 ヒンドゥ暦には、一年に12のサンクランティがあり、「マカール(磨羯宮)・サンクランティ」は宗教的意義により、すべてのサンクランティの中で最も重要です。スーリヤは地球上のすべての生き物に栄養を与え

ヒマラヤ便り55号 पाँच 五 Five

ナマステ!本日は、ヒンドゥにおける ”5 पाँच パーンチ”にまつわることをあれこれまとめてみたいと思います! " 5 "は、シヴァ神の神聖な数であり、シヴァ神にまつわるさまざまなことに"5"が登場します。シヴァの別形態マハーカーラ(大黒天)の王冠には、5つの骸骨が飾られ、5つの煩悩を5つの知恵に変化させるさまを象徴します。 パンチャクシャラ 5音節 シヴァ・ パンチャクシャラ・マントラまたはストットラは、パンチャ=5,クシャラ=音節という意味で、「5音節のマントラ」で

ヒマラヤ便り54号 ヒンドゥ暦の年号

ナマステ!本日は、ヒンドゥ暦の年号についてお便りします。ヒンドゥ暦は太陰太陽暦で、主に宗教儀式やお祭りの日取りのために使われます。インド最古の文献リグ・ヴェーダやその他のヴェーダにおいて「年」を表すサンスクリット語は「サンヴァツァーラ」といいます。 北インド暦 ヴィクラマ・サムヴァット 近代、多くの地域で採用しているゲレゴリオ暦は太陽暦で、天球360°を30°毎に12等分した黄道帯を(ヒンドゥ暦ではラーシと呼ぶ)太陽が一周するのに要する時間を一年とします。地球の公転周期つ

ヒマラヤ便り53号 全生物の偉大な明るい友人

ナマステ!ファルグン月シュクラパクシャ2079ラークシャサの今日この頃、いかがお過ごしですか?今日は、地球上の人間の生活に影響を与える9つの惑星ナヴァグラハ(ナヴァ=9、グラハ=惑星)の中の太陽神スーリヤについて、お便りしたいと思います。 ナヴァグラハ 9つの惑星 天の川銀河、太陽系の7つの天体と、太陽と月の軌道の交点である実在の天体ではないラーフとケートゥを合わせてナヴァグラハといいます。  ヴェーダ天文学に関する現存テキストは、ヴェーダーンガ「ジョーティシャ(=光の

ヒマラヤ便り52号 不死の蜜の壺

ナマステ~!本日は、長いこと書くタイミングを見計らっていた「世界最大の平和的集会・巡礼者の集合」クンブメーラについてお便りしたいと思います! ヒンドゥ創世記サムドラマンタン(乳海攪拌) 不死の蜜アムリタをめぐるスーリヤとチャンドラの活躍は、ヒマラヤ便り51号で。   マグ メーラ マガ月の祭り 19世紀以前に「クンブメーラ」と呼ばれる大規模な巡礼が行われていたことを示す歴史的証拠はありません。1858年から1947年のイギリスによる植民地時代への反動は、古代マグメー

ヒマラヤ便り51号 ラーフとケートゥ 日食と月食

Chandra Grahan 皆既月食 ナマステ~!ヒンドゥの暦を書くのに熱中している今日この頃、ケーセーホ?(ごきげんいかが?)日食に続いて、月食がやってくるので、今回は、良い機会なのでラーフとケトゥについてお便りします。 ラーフとケートゥ ヒンドゥ暦で、地球上の人間の生活に影響を与える9つの天体ナヴァグラハは、スーリヤ(太陽)、チャンドラ(月)、マンガラ(火星)、ブダ(水星)、ブリハスパティ(木星)、シュクラ(金星)、シャニ(土星)、ラーフ(日食)、ケートゥ(月食)

ヒマラヤ便り50号 最も暗い夜

ナマステ~!ヒンドゥのお祭りについて、いつも事後報告になりがちなので、今回は始まる前にお届けします!ヒンドゥ暦は太陰太陽暦で、あなたがいる場所の時間帯が基本になります。私は、北インドのプールニマンタ方式を採用しているので、ヒンドゥ暦の最も暗い夜は、カールティッカ月のアマヴァシャ(朔)の日になります。南インドのアマンタ方式では、パクシャが(15日間)ずれるので、アシュウィン月のアマヴァシャになります。北インドの方が比較的豪華に壮観に祝われます。 光の祭典ディワーリィは、ヒンド

ヒマラヤ便り49号 インド古典音楽

ナマステ~!日本のインド大使館で頂いてきたフリーペーパー「India Perspective 32巻1号」は、「インド展望」という翻訳機任せの日本語版で、随分と楽しませてもらっている。 トピックが絶品で、政治から伝統芸術、料理やお祭りなど盛りだくさん。音楽のジャンルでは、「古典的療法」と題して、シャイラヤ・カンナ氏が執筆している。翻訳機任せの添削無しの日本語が面白過ぎる。そこで改行するんかい!とか、その文章3回目!とかツッコみ入れながら楽しんでいる。 「更年期に効くロック