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「やるか、やらないか」。スポーツライターになるのに資格はいらない~スポーツライティング講座第1回講義の実況中継⑥

ライターになるのに資格はいらない
弁護士とか税理士って、資格がないのに「税理士です」「弁護士です」と名刺を作って名乗ったり、仕事をしたりしたら捕まりますよね。
ライターは「ライターです」と名乗ればライターです。資格は必要ありません。だから、本当にスポーツライターになりたい、なろうと思っている人は、明日でもいいので名刺を作ってください。

これには2つの意味があります。
一つは、名刺本来の目的のため。どこに、いつ、どんなチャンスがあって、取材に行くことになるかわからない。そのための準備として名刺を作っておく。

もう一つは、自分への宣言です。自分はライターなんだ、という自覚を持つ。そのつもりで思考して、行動する。

仮名でもペンネームでもかまわないのですが、本名の方が信頼度が高まるのは間違いないです。住所とか電話番号を載せたくないという事情のある人もいるかもしれませんが、記載してあれば信頼度も上がります。ぜひ、名刺を作ることを検討してみてください。5000円もあれば十分いいのが作れます。

名刺を作った瞬間から、あなたはライターです。
名刺を作るとか、すぐに行動するのか。もしくは「勉強してからにしよう」と先延ばしにするのか。後者の場合、じゃあいつまで勉強すれば気が済んで、ライターになるのですか?
お金貯めてから? そうした方がいいとは思いますが、じゃあ、いくら貯まればいいのですか? 500万ですか? じゃあ、何年後に500万たまるのですか? それまで待つのですか? だったら、名刺を作って、今日からライターとして活動を始めればいいんじゃないかと思います。

名刺を作って、取材をして、原稿を書く
「ライターになりたい」という人から、僕のところにたくさん問い合わせがきます。そういう人に最初に何を言うと思いますか? まず「書いたものを読ませてください」と言います。

「書いたものなんて、ありません」と答える人がほとんどです。これはすごく不思議なことですよね。
例えばプロ野球選手になりたければ、その人はもう野球をやっていますよね? ピアニストになりたければ、ピアノは弾いているか習っているか、してますよね? ギタリストでも絵描きでも一緒ですよね? じゃあ、なんでライターだけ違うのでしょうか。「いや、書いたことないんですよ」って言う人ばかりです。だから、みなさんはまず書いてください。

名刺を作る。文章を書く。それでもう立派なライターなのです。
あとは、どんなライターになっていくか。どうやって稼いでいくか。それは活動しながら勉強すればいい。経験を積みながら、学んで、成長していけばいいことだと思います。

大切なのは、まずはスタートを切るということですね。一歩目、最初の仕事をもらうまでって、めちゃくちゃしんどいですよ。自転車でも漕ぎ始めが一番力がかかると思うのですが、実際にこいでみれば、意外とまっすぐ走れるかもしれません。

だからといって、「すぐに仕事をやめて、ライターになってください」ということではないですよ。別に兼業でもいいし、副業でも、複業でもいいです。

「ライターが副業です」と言うと、本当にやっている人からすると「副業でできるなんて、舐めるなよ」って言われそうですけど、ほかに仕事をしながら……という人もいますから。

この講座で学べば、ライターとしてやっていくべきことが身についてくる。先ほどから言うように、「ライターになる」という意味では、誰もがなれる。可能性は100%です。

ライターとしての専業で食べていくほどの仕事や収入の保証はできません。人脈や最初の仕事のきっかけは作れるようにサポートしますが、最初の仕事の「保証」もしません。そこまでしてしまえば、僕がずっと面倒を見なくてはいけなくなるので。魚の釣り方は教えますが、魚は与えません。魚は自分で釣ってくださいということです。

魚釣りに行くのに、まず本を買ったりして勉強してから……と言う人はいませんよね? 海なり川なり湖なりに行って、竿を振って仕掛けを投げ込みますよね? そうしながら誰かに教わりますよね? まずはそこから、始めましょう。
                        (第1回講義 終了)


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