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今日のnote #38

出版社に勤務している時に、コンテンツのデジタル化の勉強会をしていた。その時、音楽市場について調査した。音楽は、2000年に発売されたiPodが市場をがらっと変えた。iPadが発売されたのは2010年だから、音楽は出版よりも10年早くデジタル化の洗礼を受けたのだ。

2000年以降、CDの売り上げが急速に落ちていく。その後はじまった楽曲のダウンロード販売も、それに代わる売り上げには至らなかった。ダウンロード販売では、バラ売りで曲を買うことが多いので、CDの時よりも客単価が落ちたのも大きい。

でも、世界から音楽が減った感じはぜんぜんしない。以前と同じように、音楽をつくるひとも、音楽を必要とするひとはいる。出会い方や交わり方が変わったと考えるのが自然だろう。接点は、ライブやフェスなどの「リアル」と、YouTubeやニコニコ動画などの「ウェブ」に移行しているように思えた。実際、JASRACの売り上げもウェブとリアルが増えている。

当時、そういうことを考えると、出版社はIT企業とくっつくのがいいんだろうな、という結論に至った。とはいえ、出版社がIT企業を買収するのも現実的じゃないし、どうやったら……といったあたりまでがそのころに考えたこと。それで、今朝の日経の報道を見てひっくり返った。

角川・ドワンゴ経営統合 アニメなど「ニコ動」で海外へ
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ130F6_T10C14A5MM8000/

すげーーー。ちょう驚いた。公式発表はまだなんだけど、これができたらほんとうにすごい。あ、最近cakesでやっている、ドワンゴ川上会長のインタビューはこちらにあります。超おもしろいのであわせてどうぞ。

5月14日 水曜日

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