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流行りの日本語表現は明らかにネット以前と傾向が違うと思う話

noteやTwitterでの発信を読んでいると、以前はあまり耳にしなかった表現が多用されているなと気付きます。インターネットの普及で、多くの情報の中から読んでもらうための記事を作るために、読者にとって分かりやすく、そして、イメージしやすいやや大げさな表現が好まれていると感じます。

心に刺さる

数十年前ならほとんど聞かなかった言葉なので、最初、違和感ありました。かつてのメジャーな表現では「心に響く」というものでした。どうやら、今の時代、響くは曖昧すぎて、もはや廃れ気味です。2015年に今年の新語で選ばれています。

個人的には刺さると痛いと思うのですが、痛さのインパクトが好まれるマゾ的時代の到来です(!?)。辛くないと美味しさを感じない四川料理のように、まだまだエスカレートするのかもしれません。

半端ない

こちらの表現も数年前からにわかに登場し、人気を博していますよね。「面白さが半端ない」とか、「半端ない凄さ!」とか。こちらは、2008年から使用が確認されていて、2012年の時点で違和感を感じる世代とそうでない若者たちと二極化が進んでいましたが、2021年はもう融合した頃でしょうか。

ほぼほぼ

音声配信のVoicyを聴いていても、キンコン西野さん、ちきりんさんなどといった、再生ランキング上位のパーソナリティは、「ほぼ」と言ってすましてもいいところで、なぜか「ほぼほぼ」と二回繰り返しています。おそらく、テレビ界でも同じ現象が起こっているかと思うのですが、当方は日本のテレビ番組が気軽に見れる環境ではないので分かりません。

「ほぼ」だけでは、聞き手に届かないということなのでしょうか?!リズムがよい?謎です。ただ、今年の新語 2016で大賞をとっているので、なかなか実績の認められた言葉です。

衝撃的○○

比較を表すために「衝撃的な面白さ!」というように、「衝撃的」を使うのは、以前からありましたが、多用されている気がします。その方が、読み手の関心を引きやすいからだと思います。

圧倒的○○

以前からあった使い方である「圧倒的支持」に加えて、圧倒的な美味しさといったような、わりとなんにでも「圧倒的」を多用する傾向がある気がしませんか?

数十年前だったら、こんなに一辺倒に「圧倒的」を使っていなかったような。近年になって、圧倒的に「圧倒的」と言うようになったのと感じるのは自分だけでしょうか?

まとめ

表現のバリエーションが減って、みんなが良く使う分かりやすいものばかりに集中して再生されている印象です。海外に住んでいると、圧倒的に耳にする日本語の量が少ないので、こういった時間とともに起こる変化に耳が慣れることなく気になるのかもしれません。

ここでの「圧倒的」は「比較にならないほど」という意味でほぼほぼ間違いないです。昔からある使い方だろうし良いのですが、自分でも使いすぎのような気がするんですよね~。でも、短くコンパクトにまとまっていたほうが読み手の心に刺さる文章として使えて便利!

結局、コンパクトであること、インパクトがあって分かりやすい表現がネットの普及でさらに好まれるようになったと感じています。

以上、在外レポートでした。

Sacha





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