さぶかるもん

アニメ、ドラマ、映画、時々小説を嗜む34歳のただの人。幼少の頃から猫と暮らす。 アニ…

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アニメ、ドラマ、映画、時々小説を嗜む34歳のただの人。幼少の頃から猫と暮らす。 アニメスタッフデータベース設立者&管理人(お飾り) 愛聴ラジオ番組は『荻上チキ Session-22』。テレビはドラマ以外では『ハートネットTV』やドキュメンタリーをよく見ます。

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最近の記事

「地球外少年少女」は「Gのレコンギスタ」の共通点と違いについて(ネタバレあり)

遅ればせながら、Netflixオリジナルアニメである磯光雄監督の「地球外少年少女」を視聴。劇場公開と配信が被っていたせいもあるかもしれませんが、Netflixのランキングには一度も入っておらず、あまり話題にはなっていない印象。海外の評価はIMDbが平均6.4、MyAnimeListが6.9とちょっとイマイチ。個人的な好みとしても、前作の「電脳コイル」のほうが圧倒的に好きで今作はそこまでという感じなんですが、あまり内容に踏み込んだ評論的なものがなく、キャラクターデザインが吉田健

    • 押井守監督作『ぶらどらぶ』感想 〜懐古趣味的で見る人を選ぶ、売れる要素ゼロ〜

      https://www.ichigo-animation.com/ 押井守監督の、TVシリーズ形式としては『うる星やつら』以来の作品である『ぶらどらぶ』。押井さんが総監督で、監督はは「うる星やつら」で一緒に仕事をして「ビューティフル・ドリーマー」で演出を務めた西村純二さん。 元は2013年にiPad用の企画として作ったコミックアニメ「ちまみれマイ・らぶ」で、製作過程は以下インタビューで語られています。 記事タイトルでボロクソ言った感じに書いてますが、自分も懐古的な人間な

      • 2020年 邦楽&洋楽お気に入りプレイリスト

        邦楽近年、デビューしたアーティストをピックアップすると、Awich、メレ、Ry-lax、なみちえ、曽我部瑚夏、三浦透子、Ochunism、Kazuo、一寸先ヤミバンド、YAYYAY。 あとは、コロナ禍だからこそ生まれた、valknee、田島ハルコ、なみちえ、ASOBOiSM、Marukido、あっこゴリラから成る女子ラッパーサークル・Zoomgalsもとても良かった。 洋楽洋楽はいつもどおり、歌詞とかは関係なくフィーリングで選んでいますが、2020年はK-POPが世界的に

        • 2021年冬ドラマ 注目作紹介

          来年1月スタートのドラマ新番組の個人的注目作をピックアップ。 夢中さ、きみに。 監督:塚原あゆ子、高野英治、宮崎萌加 脚本:喜安浩平、濱田真和 出演:大西流星(なにわ男子 / 関西ジャニーズJr.)、高橋文哉 他 第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞、twitter投票で決める漫画ランキング『俺マン』2019年度の5位に入った、和山やまさんの短編作が原作。林美良の話をメインに、二階堂も出てきて2つの話をミックスした形になる模様。 バイプレイヤーズ~名脇役の森の

        「地球外少年少女」は「Gのレコンギスタ」の共通点と違いについて(ネタバレあり)

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        • 2020年夏季ドラマ・アニメレビュー
          5本
        • 2020年春期ドラマ・アニメレビュー
          5本

        記事

          2020年秋アニメ 注目作紹介

          10年以上、アニメ新番組の1話は大体チェックしている30代後半に差し掛かった若年おじさんが、2020年秋アニメの中で気になった作品を紹介。今期は久々に豊作の予感。 魔女の旅々監督は初代アイマスのキャラデザ、『ベルセルク』、『はるかなレシーブ』を手掛けた窪岡俊之さん。 魔女の少女の旅を描いた日常系ファンタジーという感じで、キノの旅を思わせるところがありますが、原作の感想を読むとキノと違ってあまりシリアスにはならない、ほのぼの感動系の模様。 世界観の描写もよく、作画も芝居が

          2020年秋アニメ 注目作紹介

          2020年夏アニメ 総括

          ジビエートの感想は別途書いたので、そちらを参照してください。 THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール高校生の格闘大会を見ていたはずが、スタンド的なものが出てきたり、カルト的集団が世界を滅亡させようとして巨大な神を召喚して、大会主催者側がそれを止めるために戦い始めたりとスケールがインフレを起こしてる面もありますが、古きジャンプ的な要素が垣間見られる熱血バトルアニメ。 『呪術回戦』監督も兼任している朴性厚さん自身も主要アニメーターとして参加し

          2020年夏アニメ 総括

          『ジビエート』感想―志の高さが完全に空回りしているクールジャパン案件―

          2018年に始動した「和」をテーマにした世界展開を基本としたプロジェクトの集大成としてのアニメ作品。アニメーターとして活躍してきた小美野雅彦さんの初監督作で、小美野さん自身が立ち上げた会社ランチ・BOXのデビュー作でもあります。 プロジェクトの公式HPに、新型コロナの中、延期するかどうか悩んだ上での製作続行・放送したという経緯が書いてありますが、そこを顧慮したとしても、ちょっと駄目な部分が目立ち、今のアニメ業界の問題が詰まっているような作品でした。 まず、HPにあるプロジ

          『ジビエート』感想―志の高さが完全に空回りしているクールジャパン案件―

          リテラシーがなさすぎる、はてなブックマーカーたち

          立憲民主党の枝野幸男代表が昨日行った街頭演説について共同通信が記事にしていて、はてブで枝野氏が叩かれまくっている。 https://b.hatena.ne.jp/entry/s/this.kiji.is/680026902001763425 記事にある要約の「首相は取って付けたようにデジタル化なんて言いだした。この国は後ろ向きのデジタルではなく、前向きの自然エネルギーで食っていこう」という部分だけを読めば、確かにちょっと何言ってるかよく分からないのだが、演説はyoutub

          リテラシーがなさすぎる、はてなブックマーカーたち

          表現を圧制しようとするオタク

          社会学者の津田正太郎さんが、銀英伝について といったつぶやきをしたところ、実際に炎上してしまった(させられた)ということが起きた。 アクセス数を上げたくないのでリンクしませんが、漫画家の平野耕太さんの津田さんに対する批判を中心に取り上げたtogetterまとめが作られ、これを犬笛として、はてなブックマークなどに広がり炎上したという経緯。その説明文は以下引用。 社会学者達は萌え絵を焼いたら、次は”ジェンダガーと”銀英伝を焼きに来ました。 社会学者やフェミニスト、ポリコレ賛

          表現を圧制しようとするオタク

          2020年夏アニメ 注目作紹介

          10年以上、アニメ新番組の1話は大体チェックしている若年おじさんが、2020年夏アニメの中で気になった作品を紹介。 THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール原作は韓国のウェブトゥーン。監督はアクションアニメーターとして活躍し、『牙狼-GARO- -VANISHING LINE-』で監督デビューした、朴性厚 さん。朴監督&制作のMAPPAは10月放送の『呪術廻戦』も担当しています。 高校生の異種格闘技大会という脳筋で分かりやすいストーリーで

          2020年夏アニメ 注目作紹介

          『日本沈没2020』感想 脚本の粗が目立つが…

          Netflixで配信中の湯浅政明監督オリジナル作『日本沈没2020』を全話観ました。6話までの感想はこちら。ネタバレになる部分もあるので、未見の方はご注意ください。 脚本家について言及するのを忘れてたので書くと、吉高寿男さんは、元芸人で、舞台・ドラマ・バラエティ番組の構成、アニメでは「サザエさん」や「ドラゴンボール超」の単発脚本などと幅広く活動しています。 といっても、インタビューからもわかる通り、大筋は監督やプロデューサー中心に組み立てられるもので、脚本だけ着目してどう

          『日本沈没2020』感想 脚本の粗が目立つが…

          深田萌絵氏の『日本沈没2020』感想が酷すぎる

          *同様の文章をある場所で投稿していますが、見つけてもそっとしておいてください。 『日本沈没2020』の感想を漁っていたら、深田氏の呟きがトレンドにあって、酷かったので紹介します。 深田氏は、雑誌「Will」に連載を持っている、それなりに有名な保守系の実業家。 その感想がこちら。 作品を見た人なら、深田氏がちゃんと見ていないのはすぐ分かるでしょうが、設定や展開におけるツッコミは自分も感じるところはあるものの、一部のクレジットから中国人(これも間違いで韓国人)が作った作品

          深田萌絵氏の『日本沈没2020』感想が酷すぎる

          『日本沈没2020』 6話までの感想

          Netflixで配信開始された、湯浅政明監督『日本沈没2020』を6話まで視聴。事前予習として1973年公開の映画もAmazonプライムで見ました。 原作に近い映画は、藤岡弘。演じる潜水艇操縦士の小野寺を主軸に、主に政府側の対応を描くスペクタルもので、『シン・ゴジラ』的作品と言ったら分かりやすいでしょう。一方、アニメである『日本沈没2020』は突然大震災に見舞われた中学3年生の武藤歩の家族を中心に描かれ、一応、世界観的には繋がっていて、小野寺なども登場します。 歩の母親は

          『日本沈没2020』 6話までの感想

          2020年春アニメ 総括

          新型コロナの影響でいくつかの作品が放送中止になりましたが、割と多くの作品がスケジュールが良く殆ど完成していたためか、ちゃんと継続されて放送されて、興味深かったです。やはり、昔より今の方が予算的にもスケジュール的にも恵まれているんじゃないか。 1話時点で注目作の感想を書きましたが、結局、最後まで観たのは『神之塔』と『BNA』のみ。 『神之塔』感想匂わせはありましたが、なかなかゲスな展開で好み。丁度一区切りとしては、ベストな終わり方で、続きを見たくなりました。アクション作画的

          2020年春アニメ 総括

          『オタクコンテンツはなぜ失速してしまったのか』について

          はてな匿名エントリーに投稿された が、はてブでホットエントリーになっています。この方の指摘はアニメに限定したものになっていて、そこに限定すれば失速しているのは事実だと思います。その部分に関しては話題になった片渕須直監督のインタビューと被る話で、僕も記事を書きました。 ヒロアカや新海誠作品(オタクコンテンツと言えるかどうかはおいておく)など海外でもヒットしている作品はありますが、本題記事の方が指摘するように技術的な面は別として、海外のクリエイターに深く影響を与えるような作品

          『オタクコンテンツはなぜ失速してしまったのか』について

          坂元裕二脚本『スイッチ』感想 大人のラブコメ?サスペンス

          坂元裕二脚本のSPドラマ、『スイッチ』を観ました。 監督は少女漫画原作のティーンムービーを多く手掛ける月川翔。坂元さんはテレビ朝日での仕事は初。 冒頭で、連続階段突き落とし事件が説明され、いきなり犯人が提示されるが、当然のごとくそれはミスリード。そこから、主役である検察官の駒月直(阿部サダヲ)と弁護士の蔦谷円(松たか子)が中華料理屋の回転テーブルで向き合うシーンに入る。二人は元々付き合っていて、別れた後、互いの恋人を紹介するという奇妙な習慣(恋人には友人として紹介)をやっ

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