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1都3県共同メッセージ「ひきしめよう」の裏側

12月8日に発表された1都3県共同メッセージ「ひきしめよう」、結構叩かれてましたね。

ひきしめようの画像

このメッセージは1都3県で同時に発表したものですが、小池都知事が行った記者会見が大きくメディアに取り上げられたことで、これまで同じようなものを散々みせられてきた、やってる感満載の「フリップ芸」や乱発する「キャッチフレーズ」の新ネタとしてとしか受け止めらず、国民側も正直辟易しているということではないかと思います。

これについて、東京、埼玉、千葉、神奈川それぞれに開示請求をかけました。

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東京都から、25日の午後に開示決定の旨の電話があり、都庁に文書を取りに行けばその場の支払いで対応可能ということで、御用納めの28日に慌てて受け取りに行ってきました(笑)

先行してやりとりしていた他の県の方に伺ったところでは、この共同メッセージは東京がまとめ役となっていたものであるとのこと。
年明け、3県からの文書も開示されますが、まとめ役の都から開示されたものを見ればひとまず全貌は掴めるであろうということで先にアップします!


開示されたのは①②にあたるもので、③④については不存在による非開示です。

ひきしめよう東京都非開示決定書tri


私が一番疑っていたのは③④、つまり民間企業にメッセージやそれぞれの内容などを考えさせていたのでは…?ということだったのですが、この点ついては、文書を受け取る時に東京都ほか3か所の職員が意見を出し合って考えたもので、外部に出してはいないと説明を受けました。

この文書は、東京都がまとめ役となる格好で様々なことについてやりとりされているメールです。

残念ながらこの文書ではなぜこういう共同メッセージの案が生まれ、なぜ「ひきしめよう」というキーワードになったのかというところまでは分からないのですが、11月25日14:03に東京都より他の3県あてに出されたメールに、都民・県民の方々に改めて感染予防の徹底を呼びかけるものとして「共同メッセージ」を作成中とあり、同日16:48に都より3県宛にメッセージ案が送付されています。

最終的に発表された共同メッセージは「よ」は<夜のお酒は少人数・短時間で>となっていますが、最初に東京が出した案では<夜22時以降のお酒はご自宅で>となっていたことが分かります。
この内容が変わっていくやりとりを見ると、例えば飲食店への時短要請など方針が各県同じな訳ではないので、近隣県とはいえ言葉ひとつ決めるのも簡単ではないんだなぁ・・・ということが伺えます。

このメッセージは翌26日には文言がFIXし、12月4日に局長以下の役職の人々の承認を経て、その後、発表の日程調整に入った・・・という流れとなっています。

こちらが、その4日の会議の記録票。


メッセージの裏側で、国に対して重要な要望をする動きが進行していた

さらにメールのやりとりを紐解くと、この共同メッセージに先んじて1都3県共同で西村経済再生大臣に対して、コロナ対策に関する要望文を出そうとやりとりしていたことが伺えます。

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この導入文に続いて、<GoToキャンペーンへの対応><首都圏の実情に応じた財政支援><国民の不安解消に向けた総合的な対策の充実・発信>という3つの項目について、東京都がたたき台を用意します。
それをうけて3県からそれぞれ積極的に修正が加えられていきます。
GoToの期間や一時停止・再開にあたっての考え方の明確化、感染者数の実情に応じた支援、窓口やセーフティーネット設置など、かなり踏み込んだ要望をしようとしている県もあり、このやりとりと文言はつい見入ってしまいます。

全く知りませんでしたが、1都3県共同で10月にも同じく西村大臣、田村厚労大臣宛に要望を出してきていたことを今ググっていて初めて知りました。


ところが、11月30日14:51の東京都のメールの時点では「どのように活用していくのかについては、現在検討・整理しているところ」とあるのに、12月4日15:23のメールで「この間、国や各都県の状況が変化しましたので、国に提出しない方向で考えております」となぜか取り下げられています

特にGoToに関わる部分ですが、感染者数が激増する現状に対しての国の対応の遅さはもう絶句するしかないというものだった中で、各自治体からこういった積極的な対応を望む要望はぜひするべきだったのではないかと思いますが、なぜ要望文は出されないことになってしまったのか・・・


これはちょっと追加で開示請求をかけなければならないですね・・・





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