Minecraftで面白いダンジョンを作るには

どうも。鯖主と申します。

別にどこのサーバーのオーナーをやってる訳でもありません。

MinecraftではSABANUSI_toufuって名前で活動しております。

MinecraftRPGサーバー「TheLow」の元Admin兼ダンジョン製作者でした。

自己紹介はこの辺にして、

「Minecraftで面白いダンジョンを作るにはどうすればいいのだろう?」

という事についていろいろ書いていこうと思います。

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・そもそも「面白いダンジョン」って何?

結論から言うと人それぞれです。

感想なんて全ての情報において全く違った意見が返ってくるので・・・

まあそんな事で結論を確定させるためにこの記事を書いているわけではないので、話を進めるために「面白いダンジョン」の定義を「面白いとプレイヤーに思わせられる要素があるダンジョン」としてみましょう。

まずMinecraftのダンジョンでプレイヤーを阻む為に何が出来るかから考えます。私は大まかに3つに区分けしました。

・戦闘

モンスターをフィールドに沸かせて、モンスターに攻撃をさせることでプレイヤーの物資と体力を削ることですね。Minecraftに留まらず、大半のアクションゲームはこれが無いと成立しません。

・謎解き

ボタンを探さなければいけなかったり、パズルを解かないといけなかったり、文章をもとに推理をしないといけなかったり、そういったプレイヤーの頭を使わせる要素ですね。製作者側の視点に立つと、一番作るのが難しい要素だと思います。(問題と解法の両方を用意しないといけないので)

・パルクール

いわゆる足場と足場が離れていて、それをジャンプして伝っていき、ゴールまで向かう要素ですね。大体落ちると即死か痛い目にあいます。

「パルクール」で構成されたゲームとして一番有名なのはスーパーマリオブラザーズでしょうか。道中に敵が居る事を除けばやっていることは殆どパルクールのそれです。

ほとんどの場合プレイヤーの実力が大きく反映されることが多く、過度にパルクールを設置することはプレイヤーにストレスを与える可能性が高く、プレイヤーを阻むには便利だけど扱いに困るクセモノです。

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さて、この3つをもう少し詳しく掘り下げてみましょう。

・戦闘を構成する要素

まずザコ敵とボス敵では攻撃手段もいる目的も違います。

ザコ敵は基本的に複数体いる事が前提で、あまりド派手な事はしてきません。主にプレイヤーの物資を削るために存在します。


ボス敵はほとんどの場合1匹で、「スキル」などを使って攻撃してきます。

攻撃演出も派手であることが多く、基本的にプレイヤーに試練を与える存在です。

演出を派手にしたり、対処が難しい行動をさせることで、プレイヤーを盛り上げる、そういった一面もあります。

先述したスキルがあるおかげで、様々なボスとの戦闘に個性を出すことが出来るのです。

予備動作があって、それを見て対処すれば攻撃をよけられるタイプや、

(モンスターハンターの大型モンスターの攻撃がこれに当たります)

ボスの周りにザコ敵を召喚してボスとの戦闘を一時中断させるものなど、

必ずスキルには「プレイヤーにさせたいこと」があります。

そのプレイヤーにさせたいことがはっきりしていないと、単調、あるいは理不尽なバランスのボスが出来てしまいます。

ここでいったんまとめると、

・ザコ敵にはプレイヤーの物資を削らせる行動を優先する

・ボス敵にはプレイヤーにさせたいことをスキルを通して実行してあげる

この2つを意識することがダンジョン製作では重要です。


・謎解きを作る上でのポイント

謎解きはどちらかというと難しいかどうか、ではなく「ヒントが適切な量で与えられていて、プレイヤーが考えるための土壌が出来ているか」が大事だと思います。

例えば「1、6、5、3、4,2の順番でボタンを押す」事が正解のギミックだと、

説明書きも無しにそこに放り出されてもプレイヤーはどうしようもできません。「1、6、5、3、4,2の順番でボタンを押す」という結論に至れる様に設計されたヒント、あるいは問題文を置かないといけません。

一部の謎解きには失敗したときにペナルティが発生することもあり、そこから戦闘に派生したりすることもあります。

ペナルティがあると緊張感が生まれる上、そこから様々な行動に派生できるので、製作者としてはここを大事にしていきたいですね。

謎解きはペナルティを置かない限りはさほどプレイヤーを苦しめる要素にならず、ペナルティがあることで初めて「プレイヤーを阻む要素」として成立するものだと思っています。


・パルクールに関するあれこれ

ちょっと本題からずれますが、Minecraftのパルクールって、本当に個性の塊なんですよね。

頭上にブロックがある状態から遠くにジャンプする「頭打ち」とか呼ばれる奴だったり、スタート地点のブロックとゴール地点のブロックの間に細長いブロックが置いてあるサイド(海外ではNeoって言うらしい)など…

そんな特殊なジャンプ方法が沢山あるということは、難しいパルクールも沢山作れちゃうんです。

でも、それがダンジョンという場で受け入れられるのかと言えば話は別。

プレイヤーが持っている平均的な技量を考えながらパルクールを設置しないと、プレイヤーに不快感を与えてしまい、ダンジョンそのものの評価にも直結してしまいます。

この「プレイヤーが持っている平均的な技量」は、サーバーによってラインが変わってきます。

例えば私が以前開発に参加していたMinecraft RPGサーバーの
「TheLow」だと、開発する際のルールとして

・3マス1上、4マスアスレは置かない

・3マスの柵アスレは置かない

辺りがありました。TheLowは全体的にパルクールでプレイヤーを蹴落とすのをあまり好き好んでやらないサーバーなので、あのサーバーで要求されるパルクールの技術は一部を除いてそこまで多くありません。

一方、海外のミニゲームサーバー「Shotbow Network」にあるMineZというゲームだと、3マス1上は様々なダンジョンで登場します。

4マスアスレも一部とはいえ登場し、挙句の果てには座標をガン見してやらないとほぼ成功しない(見ても成功するとは限らない)モノもあります。

(詳しくはCross neupとかで検索かけてみてください)

しかもMineZの場合パルクールの大半が落ちたら大ダメージあるいは即死です。その環境で3マス1上などを何度も飛ばされるので必然的にプレイヤーに要求される技術ラインもかなり高めに設定されています。

製作者としては、「プレイヤーに求めるパルクールの技術のライン」をどこに設定するのかを決めてからパルクールを作ることをお勧めします。

そして低レベル帯、つまり初心者に触ってもらうダンジョンにはパルクールを置くことはあまり推奨しません。「パルクールで落ちた」という失敗が、そのままサーバーへの評価に影響を与えてしまい、すぐにプレイを辞めてしまう可能性があるからです。 なので置くならとても簡単なものにするか、落ちてもペナルティが無く、短いパルクールを設置しましょう。

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・プレイヤーからの印象が良くなるダンジョンとは

さて、いったんここで「プレイヤーを阻む為に必要な要素」の話を終わりにしましょう。記事はまだまだ続きます(この辺で大体3200文字くらいです。長くてごめんね!)

では今度は「プレイヤーからの印象が良くなるダンジョン」とは何かを考察していきましょう。

それが実際に面白いダンジョンなのかどうかは置いておいて、プレイヤーからの印象をよくするには

・報酬を良くする

・演出をかっこよくする

の2択です。

ギミックのクオリティを高める事は確かに大事なのですが、それ以上にこの2つが大事です。

そもそも「ほとんどのプレイヤーは強くなるためにダンジョンに来ている」ので、その難易度に見合った報酬が無ければ繰り返しやってもらえません。

それに、製作者がどれだけ苦労して作ったギミックも、気楽に作ったギミックも、プレイヤーから見ればどっちもダンジョンのギミックの1つでしかないんですよね。
プレイヤーは製作者がそれを作るのにどれくらい苦労したかを知らないので、常に平等に判断するんですよね。

製作に苦労したダンジョン=いい印象を持たれるダンジョンではありません。

どちらにせよ報酬の良さは印象の良さに直結します。

一応言っておくと「報酬の良さ」が無ければそのダンジョンは魅力がないって訳じゃないですよ。
しっかりプレイヤーに面白いと思わせられるギミックが沢山あれば、報酬の良し悪しを無視して遊んでくれる人たちも出てくるので。
MineZを遊んでいるプレイヤー達にはその傾向がよく表れている気がします。


で、2つ目の演出の話なんですが、

試しに何でもいいので音量を0にしてゲームをやってみてください。たぶんかなりつまらなく感じます。

Minecraftに限らず何かのゲームを作る上で効果音とアニメーションって滅茶苦茶大事なんですよ。これだけでゲームのクオリティがものすごく変わります。

例を挙げるとボスがいる部屋に行くための扉がただの感圧版で開く鉄ドアだったらダサくないですか?どうせボスと戦うならもっとかっこよくドアを開けてほしいですよね?

なのでこの例で行くと

・扉がだんだんと開くアニメーション

・開くときに出る効果音

の2つを作ってあげると、プレイヤーからの印象はとてもよくなります。

しかし、アニメーションをMinecraftで作るにはまずコマンドブロックの知識が必要で、実際に書かなきゃいけないコマンドも沢山あるので、
Minecraftのダンジョンを作る上では後回しにしていいところです。

なので手軽に臨場感を出したいなら効果音を工夫したり、パーティクルコマンドを使って色々表現してみるのが一番良いと思います。


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・バランス調整の話

何かゲームを作る上で一番頭を悩ませるバランス調整。

ちょうどいいと思って実装した奴が難しすぎたり簡単すぎたり…
「バランス調整のやり方」を改めてじっくり考えていきましょう。


バランス調整をやる上で、テストプレイは最重要項目です。

ここでいう「テストプレイ」とは、動作確認という意味ではなく、実際にゲームで遊ぶ環境と同じ状態を用意してからやるものを指します。

例えばLv30のボスをテストプレイするならLv30付近に合わせた防具、武器を用意するなどして、疑似的に実際のゲームプレイシーンを作り出す、ということですね。

で、そういったテストプレイって基本的にテストプレイする側にある程度ゲームに対する理解がないと駄目なんです。

「こういう行動はプレイヤーが嫌がるだろうな」とか「このスキルはちょっとプレイヤーからしたら簡単すぎかな?」っていうのはある程度ゲームの実力がないと分かりにくいのです。

例えばテストプレイでクリアできないギミックがあった時、実力がない、あるいは実際にゲームを遊んでいない人からすると
「自分の実力が足りてないからできないのかそもそもギミック自体が理不尽なのか分からない」訳です。

なのでダンジョン製作をするうえで、自分自身のプレイヤースキルを磨いておくとバランス調整がやりやすくなります。
もしあなたが自分の実力に自信がない時は、ほかの人に感想を聞いてみるのもアリです。というよりこれは実力に自信があってもやるべきです。

私がTheLowでダンジョンを作っていたころは「自分で何回かやってみてクリアできないギミックは調整を入れる」っていう自分ルール的なのを決めてやってました。

そして、基本的に難易度設定は自分が「これはちょっと難しいかな?」と決めたラインのちょっと上あたりに設定しておきましょう。

プレイヤーは何度もゲームを遊ぶことで実力を磨いていくので、ある程度難易度が高い方が長く楽しんでもらえます。
プレイヤーはあなたの想像している以上に成長速度が速い。


バランス調整に関する結論を言うと、

こまめにテストプレイをしてみて微調整を繰り返そう

プレイヤーの事を考えて調整をしてみよう

ってことですね。

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・全体のまとめ

ここまで長々と書いてきましたが、

「面白いダンジョン」を作るには、

・プレイヤーの気持ちになって考えてみる

・テストプレイはしっかりする

・ギミックの1つ1つに目的を持たせる

この3つが重要です。

あとは実際に何かダンジョンを作ってみましょう。

ダンジョンは作った数だけ経験が溜まります。最初あまり良いダンジョンが出来なくても、やっていくうちに良いものが作れるようになるので。


ダンジョンに関する自分の考えをブログ系のサイトに書き起こす、という行為を始めてやったので、雑なところ、ごちゃごちゃしているところなどはたくさんあると思います。お許しください。

ここまで長い間お付き合いいただきありがとうございました。

何かいいネタが思いついたらまたNoteに顔を出すかもしれません。

それでは。

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