カクイヤスオ

ゲームをコレクションすることが趣味の、おじさんです。 若いころは様々な仕事を経験してき…

カクイヤスオ

ゲームをコレクションすることが趣味の、おじさんです。 若いころは様々な仕事を経験してきましたので、その点を中心に、色々なことをかきたいと思っています。

最近の記事

【息子との関係】

私の息子は、特に1歳~3歳初めぐらいまで、私に対してはほとんど笑いませんでした。 ムスッとした仏頂面で、ほとんど笑ってくれませんでした 私がリビングで横になり、ウトウトとしていると、私の顔の上に積み木の入った袋を落とし、 何も言わず、仏頂面で仁王立ちしていたりします。 「なんだよ!痛いだろ!おとうしゃんもビックリしちゃうよ!」というと、妻が「積み木で遊んでほしいんだよ」と言います。 「いやいや、そんなことは分かってるけど、やり方と態度があるだろ」と思いながら、仏頂面の息子と積

    • 【ラブホという場所の裏の顔 最終回 おーさんの旅立ち】

      ラブホテルの清掃の物語 おーさんの全身には、きれいな入れ墨が入っています。 その当時に限らず、若い子が「タトゥー」として入れるのとは違って。柄は日本画でした。 そんな関係があったのか、おーさんは、非常の絵が上手な人でした。 絵といっても、日本画、特に日本美人画が得意でした。 これは、後になって知ったことです。 当時、テレビによく出ていた、元やくざの組長の山本集(やまもとあつむ)さんも、富士山の絵を何枚も書いていたそうですが、やくざの方は、日本画が得意なのでしょうか? あ

      • 【ラブホという場所の裏の顔11 お国の食事情】

        ラブホテルの清掃の物語 日々のシフトに関連して、食事をとることは当然あります。 私は、そのようなときはコンビニでパンを買って食べていました。 それとは対照的に、ミャンマー出身の従業員さんたちは、ごはんが非常にパンチのきいたものを食べたりします。 と言っても、ゲテモノとかではなくて、「それって何でできてるの?」と思わせるものです。 基本的には、タッパにご飯を敷いて、その上にお国で食べる料理を、おそらく日本食材で再現したものをかけて食べるというものでした。 そのお弁当を食べな

        • 【ラブホという場所の裏の顔10 おばちゃんについて】

          ラブホテルの清掃の物語 おばちゃんは、前にも書きましたが、本当に、どこにでもよくいるおばちゃんです。 噂話、悪口が好きで、おせっかいで、人に意見を強要してくるという、まぁ「普通のおばちゃん」というより、「特殊なおばちゃん」なのかもしれません。 清掃中に同じ部屋になろうものなら、のべつ幕なし、噂話と悪口を聞かされていました。 おばちゃんに「ねぇ、角井さんどう思う?」と聞かれても、「どうせ俺のいないところでは、俺の悪口を言ってるんだろう」と思い、なま返事で返しておりました。

        【息子との関係】

          【ラブホという場所の裏の顔9 スーさんの笑顔】

          ラブホテルの清掃の物語 ボイラー技士のスーさんは、今から26年前で60歳ぐらいの寡黙な男性でした。 いつも仏頂面をしていました。 詰所でみんながバカ話で大笑いしているときも、輪には入らず、自分の定位置で文庫本を黙々と読んでいました。 時折、ホテル全体に問題が起こった時ぐらいに、ボソッと自分の意見を言うような人でした。 松田君がアジアの勤勉な職人だとすれば、スーさんは日本の寡黙な職人でした。 そんな1994年初頭、私はかつて登録していた、大学の体育の授業で1週間、スキー合

          【ラブホという場所の裏の顔9 スーさんの笑顔】

          【ラブホという場所の裏の顔8 頑固なアジアの職人、松田君】

          ラブホテルの清掃の物語 松田君は頑固な人でした。 いうなれば、「アジアのストイックな職人」という感じを醸し出している若者でした。 当時、彼の年齢は24歳。 とにかく、私の勝手な思い込みかもしれませんが、職場に来るまでに「今日やること」を頭に入れたうえで、1日を過ごしているように思える人でした。 すれ違っても、全く笑いもせず、自分の行くべき場所だけを見据える。 通路を通るのも、速足で目的の部屋へ向かうという姿でした。 だからと言って、早く仕事を終わらせて、詰所で何かをするわ

          【ラブホという場所の裏の顔8 頑固なアジアの職人、松田君】

          【ラブホという場所の裏の顔7 「やくざ」という人】

          ラブホテルの清掃の物語 おーさんは、すぐに人に奢りたがります。 食事に行っても、何かを買いに行っても、必ずと言っていいほど「俺が出すから、いいよ」と言います。 詰所にも、ことあるごとにお菓子やおつまみを持ってきて、皆にふるまっていました。 私に対しても、仕事の帰りが同じになると、「角ちゃん、とっといいて」といって、1000円を渡そうとします。 私はそういうことは嫌いだったので、「おーさん、もらう理由がないのに貰えませんから、(その1000円)しまってください」といっていま

          【ラブホという場所の裏の顔7 「やくざ」という人】

          【ラブホという場所の裏の顔6 ミステリー】

          ラブホテルの清掃の物語。 今日はミステリーです。 私は、今からお話しする内容を時折思い出すことがあるのですが、いまだに納得がいきません。 そんな問題について、皆さんのご意見を、ご教示をいただければ幸甚に存じます。 何も変わらない、いつもの作業時。 私はある部屋に入りました。 そして、ふと見ると、壁に女性もののTシャツとミニスカートが、ハンガーにかけられています。 びっくりした私は、その部屋を出て、清掃が終わった隣の部屋に駆け込み、フロントに内線を掛けました。 「○○〇室は

          【ラブホという場所の裏の顔6 ミステリー】

          【ラブホという場所の裏の顔5 よしこちゃん事件】

          ラブホテルの清掃の物語。 お兄ちゃんとよしこちゃんの間には、3人の子供がいるそうです。 お兄ちゃんとよしこちゃんは、3人の子供を、自国のご両親に預けて、日本に出稼ぎにきたのです。 そして、このラブホで稼いだお金を、ミャンマーへ仕送りしているとのことでした。 そんなある日。 私が詰所で、タバコを吸いながらテレビを見ていると、よしこちゃんが出勤してきました。 よしこちゃんは、見たことのないサングラスをかけてきました。 しかし、顔が異常に腫れていることは、だれが見ても明らかです

          【ラブホという場所の裏の顔5 よしこちゃん事件】

          【ラブホという場所の裏の顔4 いろいろな世界】

          ラブホテルの清掃の物語。 私が仕事をしていたラブホの1室には、「真珠貝のバスタブ」がありました。 決してホタテではなく、真珠貝です。 床の部分が、真珠貝の如くウネウネと曲がった形をしていて、清掃のたびに洗剤をかけて、裸足で移動しようとすると、必ずというほど足を滑らせるようなものでした。 どこも同じだったのですが、部屋の清掃に入ると、必ずテレビを点けて、音量を大きめにして、その音声を聞きながら清掃作業をしておりました。 そんなある日の1994年7月。 いつものように作業を

          【ラブホという場所の裏の顔4 いろいろな世界】

          【ラブホという場所の裏の顔3 営業妨害】

          ラブホテルの清掃の物語。 生存競争は厳しいです。 どんな世界にも、競争は存在し、皆が「生き馬の目を抜く」行為をしております。 そして、ラブホテル業界も例外ではありません。 私が働いていたラブホは「新館」と「旧館」の2館があって、私が入った直前に「旧館」がリニューアルされておりました。 すべてが新しく、当時の最新の設備できれいなところでした。 ところが、そんなリニューアル物件に、近隣のホテルが(だと思うんですが)「営業妨害」を仕掛けてきます。 その方法は、部屋の一つ一つに

          【ラブホという場所の裏の顔3 営業妨害】

          【ラブホという場所の裏の顔2 早くしてよ】

          ラブホテルの清掃の物語。 1994年1月2日。 私はバイト先の詰め所におりました。 正月早々、バイトです。 詰所のテレビでは箱根駅伝往路の中継。 詰所には私、おばちゃん、お兄ちゃん、松田君、チャイ君、スーさん、シーさん。 そんな中、詰所の内線に電話がかかりました。 シーさんが出ました。 「はい、フロントです。はい、はい、わかりました。すぐにお持ちします」。 シーさんによると、「ビールに追加だってさ。俺が行ってくるよ」。 そういってシーさんは瓶ビール3本を持って、部屋に向か

          【ラブホという場所の裏の顔2 早くしてよ】

          【ラブホという場所の裏の顔1 メンバー紹介】

          私は大学3年4年の2年間、鶯谷のラブホテルで清掃のアルバイトをしておりました。 理由は簡単で、時給がよかったから。 普通のアルバイト求人誌に載っていたので、問い合わせたところ、電話が社長の自宅で、電話するたびに奥さんが出て「そんな仕事をしておりませんし、アルバイトも募集しておりません!!!」と怒られまくりました。 しかし、どうしでもお金が欲しかった私は、直接ホテルに履歴書を持って行き、何とか採用していただきました。 そこにいたのが前科3犯の元やくざ「おーさん」、ミャンマー人

          【ラブホという場所の裏の顔1 メンバー紹介】

          【Universityのおとぎ話 7】

          今から数十年まえ。 Universityのおとぎ話。 友人A「もう読み終わってんだろ?早く返せよ!」 友人B「あ?なにを?」 友人A「お前に貸しただろ?本!」 友人B「本?お前に本なんか借りたっけ?」 友人A「ふざけんなよ!貸しただろ!村上春樹!」 友人B「ムラカミハルキ?村上春樹なんかお前に借りてねえよ。」 友人A「いい加減にしろよ!貸しただろ!村上春樹の『ノルマンディーの丘』」。 「ノルウェイの森」ならわかりますが、国会図書館にすら登録されていない本が、友人Bの部屋にある

          【Universityのおとぎ話 7】

          【Universityのおとぎ話 6】

          今から数十年まえ。 Universityのおとぎ話。 夜の11時過ぎ、実家の家デンに電話がかかる。 4年生先輩「今から店(先輩の下宿近くの行きつけの飲み屋)行くから来て。」 1年生私「来いって、もう11時過ぎですよ! 今から電車乗っても、終電でギリじゃないですか!マジで僕も行くんですか?」 4年生先輩「あたりまえです! 1年生なんだから、あたりまえです!」 終電でお店に着き、翌朝そのままバイトに行きました。 今から数十年前の先後輩関係では、通常のことでした。 今は違うんだろ

          【Universityのおとぎ話 6】

          【Universityのおとぎ話 5】

          今から数十年まえ。 Universityのおとぎ話。 合コンの後、初めてのデートで井之頭公園に行き、ボートに乗って両方のオールで、水面の水を思い切りすくい上げ、女の子の頭から大量の水をかけ、駅前の丸井で、Tシャツやスカートだけでなく、替えの下着まで購入させたにもかかわらず1銭も払わず、その後自分が得意だからといってボーリングに誘ったのはいいけれど、緊張感を得るために1ピン100円でニギった挙句に7000円を巻き上げ、「あの後、連絡がこないんだよね」と言っていた君へ。 たぶん「

          【Universityのおとぎ話 5】